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「聞いてアイン! 婚約破棄された!」から蘇る、二人の縁。~ハッピーエンドはすぐそこに~
しおりを挟む「聞いてアイン! 婚約破棄された!」
「え」
つい先日婚約者から婚約破棄されたばかりの二十歳の女性ミレナは異性ながら幼馴染みであるアインを急に家の近くに呼び出した。
「びっくりした?」
「え……っと、それって、嘘ってこと……?」
「違う!」
「ええっ」
「婚約破棄されたのは本当!」
「あ、そ、そうなんだ……」
ちなみにこのアインという控えめな青年、昔からミレナを想っていた――否、今でも彼女のことを密かに想っている。
アインにとってミレナは初恋の人であり幼馴染みでありそして人生において唯一の愛を向けた人なのである。
「だからさ、よかったまたこれからたまに遊ばない?」
――そんなだから、ミレナからの提案はアインにとって何よりも嬉しい提案であった。
でもだからこそ不安もよぎる。
こんな嬉しいことがあって良いものなのか、これは現実なのか、と。
「え……い、いいの……? 僕とで」
それが彼の顔にも色となり現れていて。
「なんで? 当たり前でしょ! 駄目な理由があるわけがないでしょ? それとも何、無理な理由が実はあるとか? 実は婚約者ができたとか?」
ミレナにおかしなものを見たような目をされてしまう。
「それはない! ないよ、絶対!」
「じゃあ大丈夫?」
「う、うん……でも、ちょっと、驚き過ぎて」
「ああそういうこと」
「うん、でも……嬉しいよ、また会おうよこれからも」
こうして意外な形で再び関わりを取り戻したミレナとアインは、いつしか特別な関係となり、やがて結ばれた。
◆終わり◆
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