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誰が幸せになるかなんて分からないものですね。~捨てられた私と、燃える愛を取った元婚約者と私の妹~
しおりを挟む「お姉様! リッズ様はあたくしのものよ!」
「ごめんな……俺妹さんの方が好きになったんだ、だから……あんたとの婚約は破棄するよ」
私は愚かだった。
何も知らなかった。
でも気づいた時には手遅れで――その時には既にすべてを失った後だった。
婚約者リッズは私ではなく妹を愛した。
「俺たち、お互いが運命の人だと思ってるんだ」
「そうよ! だからお姉様は要らないのよ!」
「こんな形でごめん、でも、契約も何も愛には勝てない……さようなら」
「さようなら! お姉様! お姉様は精々似たような地味な人と結ばれるといいわ!」
◆
五年後、私たちはまったく別の道を行くこととなった。
私はあの後フリーとなったところを五つ年上の王子に見つけられ、ゆくゆく婚約を、ということで関わり始め――仲良く関わっていたところやがて婚約話が出て、そのまま結婚するに至った。
彼はあまり目立つような人ではない。
控えめな人だ。
けれどもいざという時には強さのある人で、そういうところが私は好きだ。
一方、リッズと妹はというと、スピード結婚するもスピード離婚するに至ってしまったようだ。
あの愛は一時のもの。
激しく燃えあがってもすぐに鎮火したようで。
結婚するとすぐに冷めてしまったようだ。
そして、夫婦喧嘩がたえなくなり、あっという間に関係は終わったらしい。
その後妹は実家へ戻ったようだが、近所の人からあれこれあることないこと噂されてしまったことで心を病み、今は人のいない場所で療養しているらしい。
誰が幸せになるかなんて分からないものだ。
捨てられた私が幸福を掴み、愛を取った二人が残念なことになったのだから、不思議なものである。
◆終わり◆
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