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前編
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「養成学校卒業おめでとうございます。そして、騎士団への入団も、おめでとうございます」
今日、私は騎士団に入団した。
「皆さん! これからは、我々と仲間です。共に、この国のため、働いていきましょう!」
私の専門は空飛ぶ騎士。陸で戦うそれとは少し違っている。とはいえ国のために護るべきものを護り戦うことに変わりはない。
でも、ほんの数年前まで、私は戦闘に身を捧げるような人間ではなかったのだ――。
◆
五年前のある晴れの日。
「お前との婚約は破棄だ」
当時私には婚約者がいたのだが、突如そう告げられて。
「これで関係は終わり。もう何も話すことはない。いいな、そういうことだ。きちんと聞いていたのならば、分かったのならば、今すぐここから立ち去れ。そして、二度と俺や俺の家族に関わるな」
婚約者――アッボダとの関係は終わったのだ。
私は悔しかった。
何もやらかしていないというのに一方的に切り捨てられたことが。
私は彼との関係を良好にするため努力してきた。にもかかわらず彼は自ら縁を断ち切ったのだ。それも、正当な理由もないのに。
そのもやもやもあって苛立っていた私は、ある時買い物で街に出た拍子に一枚のポスターと出会った――そのポスターというのが、『騎士養成学校入学希望者募集』というものだった。
そこへ行けば戦える。
動いていればこのもやもやも晴れるかもしれない。
そんな風に思い、親に少し無理を言ってしまったが養成学校へ入学することにしたのである。
今日、私は騎士団に入団した。
「皆さん! これからは、我々と仲間です。共に、この国のため、働いていきましょう!」
私の専門は空飛ぶ騎士。陸で戦うそれとは少し違っている。とはいえ国のために護るべきものを護り戦うことに変わりはない。
でも、ほんの数年前まで、私は戦闘に身を捧げるような人間ではなかったのだ――。
◆
五年前のある晴れの日。
「お前との婚約は破棄だ」
当時私には婚約者がいたのだが、突如そう告げられて。
「これで関係は終わり。もう何も話すことはない。いいな、そういうことだ。きちんと聞いていたのならば、分かったのならば、今すぐここから立ち去れ。そして、二度と俺や俺の家族に関わるな」
婚約者――アッボダとの関係は終わったのだ。
私は悔しかった。
何もやらかしていないというのに一方的に切り捨てられたことが。
私は彼との関係を良好にするため努力してきた。にもかかわらず彼は自ら縁を断ち切ったのだ。それも、正当な理由もないのに。
そのもやもやもあって苛立っていた私は、ある時買い物で街に出た拍子に一枚のポスターと出会った――そのポスターというのが、『騎士養成学校入学希望者募集』というものだった。
そこへ行けば戦える。
動いていればこのもやもやも晴れるかもしれない。
そんな風に思い、親に少し無理を言ってしまったが養成学校へ入学することにしたのである。
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