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2話
しおりを挟む「ご存知でしょう? 貴方のお父上を殺めようとしたという冤罪でかつて城から追放された――」
すると。
「魔女様ですね!?」
急に手を掴まれる。
彼の瞳は英雄に憧れる子どものそれのように煌めいていた。
「結婚してください!!」
「……な」
「僕の妻になってくださいませんか!?」
「あ、い、いや、一体何を」
「覚えていないかもしれませんが、僕、かつて一度城にて貴女とお話したことがありまして! その時からずっと好きだったのです、惚れていたのです! いつかもし出会えたならこの気持ちを伝えようと、ずっと思っていました!」
話は思わぬ方向へと進んでいってしまう。
負のものではないものの感情が暴走し始めたフィットナスはとまらない。
「好きです! アンドロビナ様!」
「な、そ、そんなこと……ええええー!?」
こうして私はまさかの出会いを得て。
――その出会いから一年、正式にフィットナスの妻となった。
「う、嘘だ……またここへ戻ることになるとは……」
「どうされました? アンドロビナ様!」
「フィットナス、相変わらず元気ね」
「はい! もちろん元気です! 元気のカタマーリーです!」
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