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後編

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「はい、理解しています」
「後で泣いても駄目だ」
「ではもう他人ですので、これで失礼しますね」

 無関係になった人と話すことなどもはやない。
 私はその場から離れた。


 ◆


 婚約を破棄された私は実家へ戻り、しばらくはそこで暮らした。両親は事情をしっかり聞いて理解してくれていたので、過ごしづらさはなかった。味方してもらえていたし。

 その後母親の知人が紹介してくれた男性と顔合わせてみることとなった。最初はあまり乗り気ではなかったけれど、言葉を交わしているうちに段々分かり合えるような気がしてきて。会うことを繰り返すうちに親しくなったので、自然な流れに乗るようにして彼と結婚した。

 今は、彼と子ども一人で、のんびり暮らしている。

 ちなみにゴモラージェスはというと。
 あの後結婚詐欺に引っかかってしまい全財産を失ったそうだ。


◆終わり◆
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