働きたい令嬢は婚約破棄されても痛くない!

四季

文字の大きさ
1 / 2

前編

しおりを挟む
「君の容姿が嫌いだ。プライドが高そうな感じが不愉快なんだよ。よって婚約は破棄させてもらう」

 ある日の食事会にて、歴史ある領地持ちの家の令嬢フォルテは、躊躇なく婚約破棄を告げられた。

 しかし彼女は驚きも慌てもしない。

「そうですか。分かりました、それで構いません」

 周囲の人たちは驚いたり焦ったような顔をしたりしているが、フォルテ自身はさほど表情を変えない。陶器人形のような肌が特徴的な顔に柔らかな笑みを浮かべたまま。

「念のため伝えておくが、そういうところも嫌いだ」
「それは失礼しました」
「さっさと去ってくれ。二度と顔も見たくない」
「では失礼しますね」

 こうしてフォルテは笑顔のまま婚約者ベベルーンと別れた。

 婚約破棄——それは時に名誉に傷をつける。
 そういう経験があるとなれば、問題のある人と判断される可能性もないことはない。

 それだけに婚約破棄というものを恐れている者も少なくはない。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】見えるのは私だけ?〜真実の愛が見えたなら〜

白崎りか
恋愛
「これは政略結婚だ。おまえを愛することはない」 初めて会った婚約者は、膝の上に女をのせていた。 男爵家の者達はみな、彼女が見えていないふりをする。 どうやら、男爵の愛人が幽霊のふりをして、私に嫌がらせをしているようだ。 「なんだ? まさかまた、幽霊がいるなんて言うんじゃないだろうな?」 私は「うそつき令嬢」と呼ばれている。 幼い頃に「幽霊が見える」と王妃に言ってしまったからだ。 婚約者も、愛人も、召使たちも。みんな私のことが気に入らないのね。 いいわ。最後までこの茶番劇に付き合ってあげる。 だって、私には見えるのだから。 ※小説家になろう様にも投稿しています。

婚約破棄を伝えられて居るのは帝国の皇女様ですが…国は大丈夫でしょうか【完結】

恋愛
卒業式の最中、王子が隣国皇帝陛下の娘で有る皇女に婚約破棄を突き付けると言う、前代未聞の所業が行われ阿鼻叫喚の事態に陥り、卒業式どころでは無くなる事から物語は始まる。 果たして王子の国は無事に国を維持できるのか?

悪役令嬢は手加減無しに復讐する

田舎の沼
恋愛
公爵令嬢イザベラ・フォックストーンは、王太子アレクサンドルの婚約者として完璧な人生を送っていたはずだった。しかし、華やかな誕生日パーティーで突然の婚約破棄を宣告される。 理由は、聖女の力を持つ男爵令嬢エマ・リンドンへの愛。イザベラは「嫉妬深く陰険な悪役令嬢」として糾弾され、名誉を失う。 婚約破棄をされたことで彼女の心の中で何かが弾けた。彼女の心に燃え上がるのは、容赦のない復讐の炎。フォックストーン家の膨大なネットワークと経済力を武器に、裏切り者たちを次々と追い詰めていく。アレクサンドルとエマの秘密を暴き、貴族社会を揺るがす陰謀を巡らせ、手加減なしの報復を繰り広げる。

お前は要らない、ですか。そうですか、分かりました。では私は去りますね。あ、私、こう見えても人気があるので、次の相手もすぐに見つかりますよ。

四季
恋愛
お前は要らない、ですか。 そうですか、分かりました。 では私は去りますね。

10日後に婚約破棄される公爵令嬢

雨野六月(旧アカウント)
恋愛
公爵令嬢ミシェル・ローレンは、婚約者である第三王子が「卒業パーティでミシェルとの婚約を破棄するつもりだ」と話しているのを聞いてしまう。 「そんな目に遭わされてたまるもんですか。なんとかパーティまでに手を打って、婚約破棄を阻止してみせるわ!」「まあ頑張れよ。それはそれとして、課題はちゃんとやってきたんだろうな? ミシェル・ローレン」「先生ったら、今それどころじゃないって分からないの? どうしても提出してほしいなら先生も協力してちょうだい」 これは公爵令嬢ミシェル・ローレンが婚約破棄を阻止するために(なぜか学院教師エドガーを巻き込みながら)奮闘した10日間の備忘録である。

婚約破棄を「奪った側」から見たならば ~王子、あなたの代わりはいくらでもいます~

フーラー
恋愛
王子が「真実の愛」を見つけて婚約破棄をする物語を「奪ったヒロイン側」の視点で『チート相手に勝利する』恋愛譚。 舞台は中世風ファンタジー。 転生者である貴族の娘『アイ』は、前世から持ち込んだ医療や衛生の知識を活かして、世界一の天才研究家として名を馳せていた。 だが、婚約者の王子ソームはそれを快く思っていなかった。 彼女のその活躍こそ目覚ましかったが、彼が求めていたのは『優秀な妻』ではなく、自分と時間を共有してくれる『対等なパートナー』だったからだ。 だが、それを周りに行っても「彼女の才能に嫉妬している」と嘲笑されることがわかっていたため、口に出せなかった。 一方のアイも、もともと前世では『本当の意味でのコミュ障』だった上に、転生して初めてチヤホヤされる喜びを知った状態では、王子にかまける余裕も、彼の内面に目を向ける意識もなかった。 そんなときに王子は、宮廷道化師のハーツに相談する。 「私にアイ様のような才能はないですが、王子と同じ時間は過ごすことは出来ます」 そういった彼女は、その王子をバカにしながらも、彼と一緒に人生を歩く道を模索する。 それによって、王子の心は揺れ動いていくことになる。 小説家になろう・カクヨムでも掲載されています! ※本作を執筆するにあたりAIを補助的に利用しています

ただの婚約破棄なんてため息しか出ませんわ

アキナヌカ
恋愛
私、ユディリーア・パヴォーネ・スカラバイオスは、金の髪に美しい蒼い瞳を持つ公爵令嬢だ。だが今は通っていた学園の最後になる記念の舞踏会、そこで暇を持て余して公爵令嬢であるのに壁の花となっていた。それもこれも私の婚約者である第一王子が私を放っておいたからだった、そして遅れてやってきたヴァイン様は私との婚約破棄を言いだした、その傍には男爵令嬢がくっついていた、だが私はそんな宣言にため息をつくことしかできなかった。

なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた

下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。 ご都合主義のハッピーエンドのSSです。 でも周りは全くハッピーじゃないです。 小説家になろう様でも投稿しています。

処理中です...