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婚約破棄された私は王子の妻になりました。

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「君は僕に相応しくない! よって、婚約は破棄とする!」

 領地持ちの家の息子で大事に大事に育てられた婚約者ヴェルリッツは、プライドだけが育ち、知能のレベルはかなり低い。

 そんな彼から婚約破棄を告げられた私は、喜んでそれを受け入れた。


 ◆


 あれから十年。
 私はこの国の王子とちょっとしたことで知り合い親しくなってプロポーズされ、彼の妻となっている。

 そういえば先日、私が王子の妻となったことを知ったヴェルリッツが城へやって来て「彼女は僕の婚約者だったんだ! 取るな、返せ!」と喚いていたらしい。

 もちろん誰もそんな言葉は聞かない。

 彼は不審者として扱われ、警備の兵に拘束され、今は牢に入れられているらしい。


◆終わり◆
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