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魔法剣初戦
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サーシャ様にとって魔法剣を駆使しての初めての本気の実践になりそうです。
相手はキリエスの裏部隊ザラス。
過去にローラスと共に手痛い敗北を喫した相手です。
さあ、どうなることか、サーシャ様の成長の証を見せてください。
「魔法剣使いか。」
「そんな情報はなかったが。問題ないだろう。」
ザラスの二人は共に坊主頭で特徴のない顔をしています。
もしかして兄弟でしょうか?顔もよく似ています。
最初に攻撃を仕掛けたのはザラスの坊主頭……一号です。
「お前の、その眼球貰い受けるぞ!」
一号の攻撃はサーシャ様の懐に飛び込むように間合いを一気に詰めて放たれようとしました。
しかしサーシャ様のフレイムソードの激しい炎が一号の行く手を阻みます。
「くそっ!」
続いて坊主頭の、もう一人の片割れ……二号が突っ込んでいきましたが、結果は一号と同じでした。
「厄介だな。」
「無闇に突っ込んでも駄目だ。」
すると一号、二号はサーシャ様を中心にして、対角に展開していきました。
そして二人は同時にサーシャ様へと襲いかかります。
しかしサーシャ様は冷静に二人の攻撃を防ぎながら炎で牽制していきます。
それでもザラスの一号、二号は何度もサーシャ様に攻撃を加えて、突破口を見いだそうとしている様子。
「俺たちザラスに二度の失敗は許されない!」
「必ず貴様の目を持ち帰る!」
どうやら彼らも必死のようですね。前回は僕がザラスを撃退しちゃいましたからね。上から相当プレッシャーをかけられているんでしょうね。
なかなか面倒な相手ですよ、サーシャ様。
一号、二号の攻撃は止むことがありません。むしろ激しくなっていく一方でした。
「ハァハァ。このままでは、まずいな。」
サーシャ様のフレイムソードは健在ですが本人の体力が追い込まれてきています。
「加勢したほうがいいんじゃない。」
倒れこんだまま、グリ坊は僕に言ってきました。
僕は座りこんだまま、
「僕だって余力なんてないですよ。行っても足手まといです。それにサーシャ様なら大丈夫ですよ。……たぶん。」と、答えました。
「剣を振るスピードが落ちてきたな。」
「ああ。あの炎は厄介だが、このままいけば、やれるぞ。」
ちょっと不利ですね。
そもそもサーシャ様が、まだ倒れずに一号、二号の前に立っていられるのは魔法剣があるからに他なりません。
剣の腕だけでいえばサーシャ様より二人とも格上です。
さて、このままでは行き詰まってしまいますよ、サーシャ様。
そんなサーシャ様たちの戦いの場は徐々に雨足が強くなっていきました。
こんな冷たい雨にさらされてしまっていては風邪をひいてしまいますね。
僕は、グリ坊を引きずり近くの大きな木の下に身を寄せました。
キンッ!
キンッ!
甲高い金属音が鳴り止むことはありません。
「そろそろ限界か?」
「今、楽にしてやるぜ!」
一号、二号は同時にサーシャ様に斬りかかりました。
その時でした、
ドゴォン!という耳をつんざくような激しい音と振動がこだましました。
それは、ちょうど僕たちが雨宿りしていた木に落雷がヒットした音でした。
その場にいた誰もが時が止まったままのように動けませんでした。
しかしそんな中、たった一人だけ冷静に頭を働かせていた人物がいました――サーシャ様です。
どうして、あんな爆音轟く中、冷静でいられたかなんて本人にも分かっていなかったはずです。
「これだ!」
閃いたサーシャ様、ほんの僅かな一瞬でイメージを頭の中に膨らませました。
そして、それは刹那的な時間でサーシャ様の頭に構築されていきました。
再び皆の時間が動き始めた時には既にサーシャ様は行動に移していた。
「びびったぁ!」
「俺、雷が落ちるとこ初めて見たぜ!」
一号、二号は一瞬の緊張から解き放たれたかの様子でした。
「ん?」
「は?」
一号、二号は再びサーシャ様に襲いかかろうとして、異変に気づきました。
それはサーシャ様の剣です。
これまで最初から、ずっと剣に宿していた炎を解いていたからです。
「おいおい、魔力の限界にでも達したのか。」
「がっかりだな。まあ、これで終わりだ。」
サーシャ様は目を瞑っていましたが、ここでカッ!と見開きました。
そして剣を天に振り上げ、
「帯電チャージ!」と、唱えると同時に自然の雷の力も吸収していきます。
自身の魔力と自然の力を融合させた剣は黄金に染まりました。
確か、グラノールさんが魔力と自然のパワーを融合させる、みたいなことを仰っていました。
それを踏まえると、サーシャ様は本当に魔法剣の仕組みを理解されていたのですね。
僕は、ちょっとサーシャ様を見直しましたよ。
ええ、上から目線で申し訳ないですけど。
「ちっ!また魔法剣か。」
「まあ、結末は同じだ!」
一号、二号が剣を振りかざしながらサーシャ様に迫ります。
「電撃エレクトリカルショック!」
その剣を一振りして空を斬りました。
「なんだそりゃ?」
「ハハハッ!」
しかし、その一号、二号は言葉を発した後すぐに、叫び声を上げることになりました。
「ぎゃあぁぁ!」
「ぐわぁああ!」
二人は力なくその場に倒れました。
「私の電撃は水を伝うのよ。今の技は雨の日限定だけどね。」
そう言ったサーシャ様ですが、こちらのことも考えて欲しいです。
おかげで僕とグリ坊にまで雷撃が伝ってきましたよ。
サーシャ様の魔法剣が未熟で、何とか二人とも生きていましたけどね。
「くそっ!ザラスがまた敗れる訳には――。」
「いかんのだ!」
驚いたことに一号、二号は起き上がろうとしています。
「そこまでだ。」
突如、聞こえてきた声に一号、二号の顔が強ばるのが見てとれました。
「ア、アイス様!」
なんてことでしょう。新手のザラスが登場してきました。
しかもこの男、これまで何の気配も感じませんでした。
一体何者なのでしょうか?
「あれは、ザラスの総統アイスだ。あいつは、やばいよ。」
グリ坊は、顔面蒼白になっていました。それほど恐ろしい奴なのでしょう。
あっ!それは僕が刺して血が流れ過ぎて貧血になっていたからのようです。
「次はあなた?」
サーシャ様にも、もう余裕はないでしょう。なんだかんだで一号、二号との戦いで限界に近いと思われます。
その状態で、あの一号、二号より強いやつの相手は自殺行為としか思えません。
どうしたものでしょうか。
「ほお、君がサーシャですか。その瞳、確かにパープルアイズだ。美しい。ただ、まだ未完成みたいだが。」
アイスはサーシャ様を、まじまじと見つめています。
「ち、ちょっと何なの、あんた。」
アイスは、八頭身ほどのナイススタイル。顔も王子様系統の整った顔の造りで、超イケメンでした。
その男に美しいとか言われて、照れているサーシャ様……バカヤロウと言ってやりたいです。
「アイス様。も、申し訳ありません。」
「もう、一度チャンスを。」
一号、二号があれほど怯えているということは、やはり只者ではありませんね、アイスという男は。
「うーん、よし、帰ろう。」
「えーっ!アイス様、なぜ?」
「今が好機では、ありませんか。」
アイスは、ギロリと一号、二号を睨めつけました。
すると二人は大人しくなり、黙りこみました。
「こんな綺麗なお嬢さんに、我らザラスのような大人の男がよってたかって、いじめるのは私は嫌いだ。それに今日は、その瞳を拝見できただけで大満足だ。」
アイスは一号、二号を引き連れ引き上げていきました。
何とか難を逃れることができました。
ですが、あのアイスという男を僕は気に入りません。次に会った時は必ず僕の手で――。
「未完成とは、一体どういう意味なのかしら……。」
サーシャ様は、アイスの残した言葉が気になる様です。
あんな口からでまかせ男の言ったことを気にしなくてもよいと、僕は思います……嫉妬ではありませんからね……絶対に。
こうして僕たちは何とか戦いに勝利しました。
そして、この戦いで思い知らされたことは、僕らはもっともっと強くならねばならない、ということでした。
いつしか雨も上がり雲が、すごい速さで流れて行っています。
やがて、晴れる空を拝めることでしょう。
相手はキリエスの裏部隊ザラス。
過去にローラスと共に手痛い敗北を喫した相手です。
さあ、どうなることか、サーシャ様の成長の証を見せてください。
「魔法剣使いか。」
「そんな情報はなかったが。問題ないだろう。」
ザラスの二人は共に坊主頭で特徴のない顔をしています。
もしかして兄弟でしょうか?顔もよく似ています。
最初に攻撃を仕掛けたのはザラスの坊主頭……一号です。
「お前の、その眼球貰い受けるぞ!」
一号の攻撃はサーシャ様の懐に飛び込むように間合いを一気に詰めて放たれようとしました。
しかしサーシャ様のフレイムソードの激しい炎が一号の行く手を阻みます。
「くそっ!」
続いて坊主頭の、もう一人の片割れ……二号が突っ込んでいきましたが、結果は一号と同じでした。
「厄介だな。」
「無闇に突っ込んでも駄目だ。」
すると一号、二号はサーシャ様を中心にして、対角に展開していきました。
そして二人は同時にサーシャ様へと襲いかかります。
しかしサーシャ様は冷静に二人の攻撃を防ぎながら炎で牽制していきます。
それでもザラスの一号、二号は何度もサーシャ様に攻撃を加えて、突破口を見いだそうとしている様子。
「俺たちザラスに二度の失敗は許されない!」
「必ず貴様の目を持ち帰る!」
どうやら彼らも必死のようですね。前回は僕がザラスを撃退しちゃいましたからね。上から相当プレッシャーをかけられているんでしょうね。
なかなか面倒な相手ですよ、サーシャ様。
一号、二号の攻撃は止むことがありません。むしろ激しくなっていく一方でした。
「ハァハァ。このままでは、まずいな。」
サーシャ様のフレイムソードは健在ですが本人の体力が追い込まれてきています。
「加勢したほうがいいんじゃない。」
倒れこんだまま、グリ坊は僕に言ってきました。
僕は座りこんだまま、
「僕だって余力なんてないですよ。行っても足手まといです。それにサーシャ様なら大丈夫ですよ。……たぶん。」と、答えました。
「剣を振るスピードが落ちてきたな。」
「ああ。あの炎は厄介だが、このままいけば、やれるぞ。」
ちょっと不利ですね。
そもそもサーシャ様が、まだ倒れずに一号、二号の前に立っていられるのは魔法剣があるからに他なりません。
剣の腕だけでいえばサーシャ様より二人とも格上です。
さて、このままでは行き詰まってしまいますよ、サーシャ様。
そんなサーシャ様たちの戦いの場は徐々に雨足が強くなっていきました。
こんな冷たい雨にさらされてしまっていては風邪をひいてしまいますね。
僕は、グリ坊を引きずり近くの大きな木の下に身を寄せました。
キンッ!
キンッ!
甲高い金属音が鳴り止むことはありません。
「そろそろ限界か?」
「今、楽にしてやるぜ!」
一号、二号は同時にサーシャ様に斬りかかりました。
その時でした、
ドゴォン!という耳をつんざくような激しい音と振動がこだましました。
それは、ちょうど僕たちが雨宿りしていた木に落雷がヒットした音でした。
その場にいた誰もが時が止まったままのように動けませんでした。
しかしそんな中、たった一人だけ冷静に頭を働かせていた人物がいました――サーシャ様です。
どうして、あんな爆音轟く中、冷静でいられたかなんて本人にも分かっていなかったはずです。
「これだ!」
閃いたサーシャ様、ほんの僅かな一瞬でイメージを頭の中に膨らませました。
そして、それは刹那的な時間でサーシャ様の頭に構築されていきました。
再び皆の時間が動き始めた時には既にサーシャ様は行動に移していた。
「びびったぁ!」
「俺、雷が落ちるとこ初めて見たぜ!」
一号、二号は一瞬の緊張から解き放たれたかの様子でした。
「ん?」
「は?」
一号、二号は再びサーシャ様に襲いかかろうとして、異変に気づきました。
それはサーシャ様の剣です。
これまで最初から、ずっと剣に宿していた炎を解いていたからです。
「おいおい、魔力の限界にでも達したのか。」
「がっかりだな。まあ、これで終わりだ。」
サーシャ様は目を瞑っていましたが、ここでカッ!と見開きました。
そして剣を天に振り上げ、
「帯電チャージ!」と、唱えると同時に自然の雷の力も吸収していきます。
自身の魔力と自然の力を融合させた剣は黄金に染まりました。
確か、グラノールさんが魔力と自然のパワーを融合させる、みたいなことを仰っていました。
それを踏まえると、サーシャ様は本当に魔法剣の仕組みを理解されていたのですね。
僕は、ちょっとサーシャ様を見直しましたよ。
ええ、上から目線で申し訳ないですけど。
「ちっ!また魔法剣か。」
「まあ、結末は同じだ!」
一号、二号が剣を振りかざしながらサーシャ様に迫ります。
「電撃エレクトリカルショック!」
その剣を一振りして空を斬りました。
「なんだそりゃ?」
「ハハハッ!」
しかし、その一号、二号は言葉を発した後すぐに、叫び声を上げることになりました。
「ぎゃあぁぁ!」
「ぐわぁああ!」
二人は力なくその場に倒れました。
「私の電撃は水を伝うのよ。今の技は雨の日限定だけどね。」
そう言ったサーシャ様ですが、こちらのことも考えて欲しいです。
おかげで僕とグリ坊にまで雷撃が伝ってきましたよ。
サーシャ様の魔法剣が未熟で、何とか二人とも生きていましたけどね。
「くそっ!ザラスがまた敗れる訳には――。」
「いかんのだ!」
驚いたことに一号、二号は起き上がろうとしています。
「そこまでだ。」
突如、聞こえてきた声に一号、二号の顔が強ばるのが見てとれました。
「ア、アイス様!」
なんてことでしょう。新手のザラスが登場してきました。
しかもこの男、これまで何の気配も感じませんでした。
一体何者なのでしょうか?
「あれは、ザラスの総統アイスだ。あいつは、やばいよ。」
グリ坊は、顔面蒼白になっていました。それほど恐ろしい奴なのでしょう。
あっ!それは僕が刺して血が流れ過ぎて貧血になっていたからのようです。
「次はあなた?」
サーシャ様にも、もう余裕はないでしょう。なんだかんだで一号、二号との戦いで限界に近いと思われます。
その状態で、あの一号、二号より強いやつの相手は自殺行為としか思えません。
どうしたものでしょうか。
「ほお、君がサーシャですか。その瞳、確かにパープルアイズだ。美しい。ただ、まだ未完成みたいだが。」
アイスはサーシャ様を、まじまじと見つめています。
「ち、ちょっと何なの、あんた。」
アイスは、八頭身ほどのナイススタイル。顔も王子様系統の整った顔の造りで、超イケメンでした。
その男に美しいとか言われて、照れているサーシャ様……バカヤロウと言ってやりたいです。
「アイス様。も、申し訳ありません。」
「もう、一度チャンスを。」
一号、二号があれほど怯えているということは、やはり只者ではありませんね、アイスという男は。
「うーん、よし、帰ろう。」
「えーっ!アイス様、なぜ?」
「今が好機では、ありませんか。」
アイスは、ギロリと一号、二号を睨めつけました。
すると二人は大人しくなり、黙りこみました。
「こんな綺麗なお嬢さんに、我らザラスのような大人の男がよってたかって、いじめるのは私は嫌いだ。それに今日は、その瞳を拝見できただけで大満足だ。」
アイスは一号、二号を引き連れ引き上げていきました。
何とか難を逃れることができました。
ですが、あのアイスという男を僕は気に入りません。次に会った時は必ず僕の手で――。
「未完成とは、一体どういう意味なのかしら……。」
サーシャ様は、アイスの残した言葉が気になる様です。
あんな口からでまかせ男の言ったことを気にしなくてもよいと、僕は思います……嫉妬ではありませんからね……絶対に。
こうして僕たちは何とか戦いに勝利しました。
そして、この戦いで思い知らされたことは、僕らはもっともっと強くならねばならない、ということでした。
いつしか雨も上がり雲が、すごい速さで流れて行っています。
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