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四章~人ならざる者
驚きの再会
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緑たちは思いきって謎の人影の前に飛び出した。
そこにいたのは、意外なことに制服を着た三人の高校生のようだった。
女の子が一人に男の子が二人だ。
緑にはその制服に見覚えがあった。
自分が通っていた学校の制服であったからだ。
「なに、あんたたち?」
先頭にいた女の子が訝しげに緑たちを眺めながら声を上げた。
金髪の長い髪を後ろで一つに束ねている彼女は、本当に高校生なのかと思えるほど大人びた顔つきで、睨みつけるように緑たちを見ていた。
「――!?」
ふと後ろの男子に目をやった緑は驚きのあまり声が一瞬出なかった。
そこには見慣れた顔が、少しうつむきながらこちらを見ていたからだ。
「し、紫野!」
「……お、おう兄貴。」
こんな状況になってから全く連絡が取れず、消息不明だった弟が突然目の前に現れたのだから、驚くのも無理はなかった。
だが、元気そうで何よりだと緑は安堵した。
しかし、すぐに怒りが込み上げてきた。
「紫野、お前何処で何してたんだよ!母さんと姉さんは無事だけど、父さんは行方不明なんだぞ。」
紫野は黙ったまま、何も答えない。
「この人、しのっちのお兄ちゃんなの?へー、全然似てないんだね。あっ!そうだ。どうせならお兄ちゃんも仲間にしちゃおうか。」
「あの、君は?」
「ああ、自己紹介が遅れました。私はマチルダと申します。あなた方も私たちの仲間にして差し上げるわね。――みんな。」
マチルダと名乗る、その女子高生が手を上げると、突然商店街のあちらこちらから、人影が飛び出てきて、集合した。
その数、およそ二十人前後だ。
皆、若者のようで男女が半々くらいの集まりが出来上がっていた。
「あのさ、君たちが何のサークルなのか知らないけど、こんな夜更けにウロウロしていると危ないよ。」
バーンは懐に手を突っ込みながら様子を伺っていた。
「ご心配は無用ですわ。だってあなた達はこれから私の奴隷になるのですから。」
すると、若者たちが緑たちをぐるりと囲んでいった。
そして最初にバーンに対し、一人が飛びかかり襲いかかった。
「こ、こいつのこの動きは!?」
バーンが驚くのも無理はない。
彼に襲いかかった男子高校生の動きが人間のそれとは、明らかに異質なものだったからだ。
「こいつら異変者なのか?」
バーンはその攻撃をなんとか避けて銃を構えた。
「いや、異変者ではないね。理性はあるみたいだから。」
レミもすぐに懐から拳銃を取り出し構えた。
「ど、どうする?」
「とりあえず足を狙いなよ、バーン。動きを止めて隙を見て逃げるわよ。」
「了解だ。緑は俺とレミの間にいろ。」
そこにいたのは、意外なことに制服を着た三人の高校生のようだった。
女の子が一人に男の子が二人だ。
緑にはその制服に見覚えがあった。
自分が通っていた学校の制服であったからだ。
「なに、あんたたち?」
先頭にいた女の子が訝しげに緑たちを眺めながら声を上げた。
金髪の長い髪を後ろで一つに束ねている彼女は、本当に高校生なのかと思えるほど大人びた顔つきで、睨みつけるように緑たちを見ていた。
「――!?」
ふと後ろの男子に目をやった緑は驚きのあまり声が一瞬出なかった。
そこには見慣れた顔が、少しうつむきながらこちらを見ていたからだ。
「し、紫野!」
「……お、おう兄貴。」
こんな状況になってから全く連絡が取れず、消息不明だった弟が突然目の前に現れたのだから、驚くのも無理はなかった。
だが、元気そうで何よりだと緑は安堵した。
しかし、すぐに怒りが込み上げてきた。
「紫野、お前何処で何してたんだよ!母さんと姉さんは無事だけど、父さんは行方不明なんだぞ。」
紫野は黙ったまま、何も答えない。
「この人、しのっちのお兄ちゃんなの?へー、全然似てないんだね。あっ!そうだ。どうせならお兄ちゃんも仲間にしちゃおうか。」
「あの、君は?」
「ああ、自己紹介が遅れました。私はマチルダと申します。あなた方も私たちの仲間にして差し上げるわね。――みんな。」
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その数、およそ二十人前後だ。
皆、若者のようで男女が半々くらいの集まりが出来上がっていた。
「あのさ、君たちが何のサークルなのか知らないけど、こんな夜更けにウロウロしていると危ないよ。」
バーンは懐に手を突っ込みながら様子を伺っていた。
「ご心配は無用ですわ。だってあなた達はこれから私の奴隷になるのですから。」
すると、若者たちが緑たちをぐるりと囲んでいった。
そして最初にバーンに対し、一人が飛びかかり襲いかかった。
「こ、こいつのこの動きは!?」
バーンが驚くのも無理はない。
彼に襲いかかった男子高校生の動きが人間のそれとは、明らかに異質なものだったからだ。
「こいつら異変者なのか?」
バーンはその攻撃をなんとか避けて銃を構えた。
「いや、異変者ではないね。理性はあるみたいだから。」
レミもすぐに懐から拳銃を取り出し構えた。
「ど、どうする?」
「とりあえず足を狙いなよ、バーン。動きを止めて隙を見て逃げるわよ。」
「了解だ。緑は俺とレミの間にいろ。」
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