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第3章・レイフィス獣王国
31,試合は程々に
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まあ、そんな感じで準備が進んで行くのであった。
私は、医療の方に行ったり、獣人達との合同訓練に行ったりと忙しかった。
獣人達との合同訓練だが、獣人の身体能力は驚くべきものである。
皆、早いね。ああ、アルス君やイスタ君など新人達が獣王国に来たよ。
なんでも、勉強の為だって。私は新人獣人の子と試合する事になった。
先輩達は止める事なく、応援に回っている。何故か、団長と副団長達もだ。
これは数分も前の事である。軽い打ち合いを支持された私達新人。
最初は打ち合いしてたよ。でもね。ちょっかいかけて来たんだよ。
獣人達が。
「俺達が、戦いを教えてやるよ。」
「へぇ?やれるもんなら、やってみろよ。」
「面白い事を言うね。」
こっちは、獣人の女子に絡まれた。
「うわ~。可愛くない。」
猫の獣人だろう。赤紫の髪に、飴色の瞳をした美少女である。
馬鹿にした様な笑い。
「!?貴女の方が可愛くない。」
「何ですって!」
よく言い返したな。ミリヤちゃん。
「おい、打ち合いを支持されただろ。」
アビトさんが注意した。
獣人の女の子は、アビトさんとアレンさんに集まる。
黄色い歓声は正直言って、うるさい。私は目立ちたくないので、訓練する。
無視無視。他人のフリにかぎるね。
「そこまでだ!」
止めに入って来たのは何時ぞやの少年。第1騎士団団長さんの時の……。
オレンジ髪に茶色い瞳をした美少年。犬の獣人らしい。
その右隣には、黒髪に金の瞳をした美少年。狼の獣人である。
左隣には、パステルグリーン色の髪に翡翠色の瞳をした美少年。
ジャッカルの獣人族。あの子、どっか似てるんだよね。孫かな。
「仲間がすまねぇ。」
「気にすんな。」
「サラン!邪魔すんなよ!」
「そうだ!そうだ!」
「さっきからうるさいし、猿の真似も大概にしてほしいんだけど。」
「何だとテメェ!」
「ほんと、やる気ないなら帰ってよ。」
イスタ君とリアン君が彼らと口論してたのが、いつの間にか増えてるし。
セレス君とアレンさんも参戦してどうすんだよ。
「うるさいのはそっちも一緒じゃない?自分を棚に上げて言わないでよ。」
黄土色の髪に黄緑色の瞳をした美少年。ヒョウの獣人だろう。が、言い返す。
「レ、レイラちゃん!どうしよう!」
アルス君が助けを求めに来た。
「巻き込まれない様に、ほっとくのが1番ですよ。」
「け、喧嘩は駄目です!」
可愛らしい美少女が叫ぶ。
栗色の髪に青い瞳をした美少女は、恐らく鳥の獣人だろう。
涙目になっている事から、勇気を出して止めに入ったのだろう。
健気な少女に周囲は止まるのが普通だ。しかし、彼らはヒートアップする。
「あんたは、ちょっと黙ってなさいよ!」
「女の子がそんな事言ったら、モテないよ。」
リアン君、爆弾投下しないで。
「俺、ああゆうタイプ苦手。」
火に油を注がない。イスタ君。
「俺も嫌いだな。」
アビトさんの援護射撃は、火にガソリンを投下した。
あからさまに肩を落とす猫獣人。
「その子ばかり!腹立つ!」
「あんたに魅力がないからでしょ。他人の所為にするのは、人として最低だね。」
黙ろうか。セレス君。
「子猫ちゃんに謝りなよ。」
ヒョウの獣人が猫獣人の援護に回る。
「仕掛けた。そっち…」
「でも、今のは言い過ぎじゃない?」
「俺もそう思うぞ。」
犬の獣人も援護する。もはや、止める者などおらず、口論に……。
止めていた筈のアビトさんまで、言い争いに混じっている。
「止めないのか?」
ガノスさんが聞いて来た。
「私にあの言い争いを、止められると思いますか?」
「試してみないと分からないだろ。」
「目立ちたくないんですがね……。」
私は言い争う彼らの元へ行く。
「そこまでですよ。」
皆は一斉に私を見る。睨んでくる者もいるな……。
「今は、訓練の時間です。試合がしたいのであれば、後にした方がいいと思いますよ。」
「貴女には関係ないでしょ!部外者は引っ込んでて!」
「レイラに謝って!」
「怒らせたいのかな。この子。」
「君こそ部外者でしょ。」
「喧嘩ならかうぞ。」
「失礼だぞ!」
「レイラ様に謝って!」
何で獣人達までキレてるのだろう。
「うるさいわね!」
猫の獣人は、私に剣を投げて来た。避けたよ。いや、何か面倒なんだよね。
「レイラって言ったわね。アビト様をかけて、私と決闘しなさい!」
上から目線過ぎるでしょ。
「何故、アビトさんをかけるのですか?」
「勝者がアビト様とデートできるのよ!」
自信満々に言う彼女に呆れる。
「そんな命令、誰も聞かないと思いますよ。もう少し考えて下さい。」
「なら、あんたは何がいいのよ!」
少女が叫ぶ。
「では、レイフィス国の美味しい店と、観光場所の情報をご所望します。」
一同は思った。かける差が、明らかにおかしくないかと。
「アビト、いいの?」
「レイラが負けると思うか?」
その問いに一同は思う。それはないなと……。彼等には、レイラを信頼している。
勿論、実力は認めているのだから。そして、その試合を面白がるのは先輩達。
止める者などおらず、どちらが勝つか笑いながら言っている。
これが、数分前に起こった事であるーー
そして現在、私は猫獣人の少女と対峙している。
報酬は何としても、ゲットしたい。恋路に友の背中を押す者として。
ここで、距離を一気に詰めなくてはならないのだ。
後で、協力者達にも動いてもらわないと、いけないのだし。
「貴女、そんなに無愛想なら、男にモテないわよ。」
別にモテたくて、騎士団に入った訳じゃないからな。
「騎士団に所属した理由は、モテる為ではございませんので。」
「あんた、生意気ね。可愛くないわ。」
生意気なのは、貴女もだと思う。
「気に入られたい訳ではございませんので、悪しからず。」
「いい度胸ね。無愛想な顔では、貴女は見向きもされないわよ!」
「私は家族に微笑むので。」
「あんたの家族も無愛想なんでしょうね!」
……何つったあのガキ。
「可愛くないわよね。貴女の家族。」
アトリシアの騎士団で、レイラの事をよく知る者達は思った。
ああ、あの子終わったな……。アレン・セレス・アルス・イスタは止める準備をする。
誰と言ったらレイラをである。
「ほう、私の前で家族を侮辱しますか。」
報酬関係なく、一撃で終わらせてやる。
「では、始め!」
アルス君の合図に動く猫獣人。
素早い動きを、得意としているのかは知らないが、私には通用しない。
呼吸を深くして、素早く剣を抜き迷いなく峰を相手のお腹に当てる。
素早く鞘に剣をおさめる。この時、僅か数秒の出来事である。
猫獣人は、気絶しましたよ。そりゃあ、腹に一撃喰らわしたからね。
私は、医療の方に行ったり、獣人達との合同訓練に行ったりと忙しかった。
獣人達との合同訓練だが、獣人の身体能力は驚くべきものである。
皆、早いね。ああ、アルス君やイスタ君など新人達が獣王国に来たよ。
なんでも、勉強の為だって。私は新人獣人の子と試合する事になった。
先輩達は止める事なく、応援に回っている。何故か、団長と副団長達もだ。
これは数分も前の事である。軽い打ち合いを支持された私達新人。
最初は打ち合いしてたよ。でもね。ちょっかいかけて来たんだよ。
獣人達が。
「俺達が、戦いを教えてやるよ。」
「へぇ?やれるもんなら、やってみろよ。」
「面白い事を言うね。」
こっちは、獣人の女子に絡まれた。
「うわ~。可愛くない。」
猫の獣人だろう。赤紫の髪に、飴色の瞳をした美少女である。
馬鹿にした様な笑い。
「!?貴女の方が可愛くない。」
「何ですって!」
よく言い返したな。ミリヤちゃん。
「おい、打ち合いを支持されただろ。」
アビトさんが注意した。
獣人の女の子は、アビトさんとアレンさんに集まる。
黄色い歓声は正直言って、うるさい。私は目立ちたくないので、訓練する。
無視無視。他人のフリにかぎるね。
「そこまでだ!」
止めに入って来たのは何時ぞやの少年。第1騎士団団長さんの時の……。
オレンジ髪に茶色い瞳をした美少年。犬の獣人らしい。
その右隣には、黒髪に金の瞳をした美少年。狼の獣人である。
左隣には、パステルグリーン色の髪に翡翠色の瞳をした美少年。
ジャッカルの獣人族。あの子、どっか似てるんだよね。孫かな。
「仲間がすまねぇ。」
「気にすんな。」
「サラン!邪魔すんなよ!」
「そうだ!そうだ!」
「さっきからうるさいし、猿の真似も大概にしてほしいんだけど。」
「何だとテメェ!」
「ほんと、やる気ないなら帰ってよ。」
イスタ君とリアン君が彼らと口論してたのが、いつの間にか増えてるし。
セレス君とアレンさんも参戦してどうすんだよ。
「うるさいのはそっちも一緒じゃない?自分を棚に上げて言わないでよ。」
黄土色の髪に黄緑色の瞳をした美少年。ヒョウの獣人だろう。が、言い返す。
「レ、レイラちゃん!どうしよう!」
アルス君が助けを求めに来た。
「巻き込まれない様に、ほっとくのが1番ですよ。」
「け、喧嘩は駄目です!」
可愛らしい美少女が叫ぶ。
栗色の髪に青い瞳をした美少女は、恐らく鳥の獣人だろう。
涙目になっている事から、勇気を出して止めに入ったのだろう。
健気な少女に周囲は止まるのが普通だ。しかし、彼らはヒートアップする。
「あんたは、ちょっと黙ってなさいよ!」
「女の子がそんな事言ったら、モテないよ。」
リアン君、爆弾投下しないで。
「俺、ああゆうタイプ苦手。」
火に油を注がない。イスタ君。
「俺も嫌いだな。」
アビトさんの援護射撃は、火にガソリンを投下した。
あからさまに肩を落とす猫獣人。
「その子ばかり!腹立つ!」
「あんたに魅力がないからでしょ。他人の所為にするのは、人として最低だね。」
黙ろうか。セレス君。
「子猫ちゃんに謝りなよ。」
ヒョウの獣人が猫獣人の援護に回る。
「仕掛けた。そっち…」
「でも、今のは言い過ぎじゃない?」
「俺もそう思うぞ。」
犬の獣人も援護する。もはや、止める者などおらず、口論に……。
止めていた筈のアビトさんまで、言い争いに混じっている。
「止めないのか?」
ガノスさんが聞いて来た。
「私にあの言い争いを、止められると思いますか?」
「試してみないと分からないだろ。」
「目立ちたくないんですがね……。」
私は言い争う彼らの元へ行く。
「そこまでですよ。」
皆は一斉に私を見る。睨んでくる者もいるな……。
「今は、訓練の時間です。試合がしたいのであれば、後にした方がいいと思いますよ。」
「貴女には関係ないでしょ!部外者は引っ込んでて!」
「レイラに謝って!」
「怒らせたいのかな。この子。」
「君こそ部外者でしょ。」
「喧嘩ならかうぞ。」
「失礼だぞ!」
「レイラ様に謝って!」
何で獣人達までキレてるのだろう。
「うるさいわね!」
猫の獣人は、私に剣を投げて来た。避けたよ。いや、何か面倒なんだよね。
「レイラって言ったわね。アビト様をかけて、私と決闘しなさい!」
上から目線過ぎるでしょ。
「何故、アビトさんをかけるのですか?」
「勝者がアビト様とデートできるのよ!」
自信満々に言う彼女に呆れる。
「そんな命令、誰も聞かないと思いますよ。もう少し考えて下さい。」
「なら、あんたは何がいいのよ!」
少女が叫ぶ。
「では、レイフィス国の美味しい店と、観光場所の情報をご所望します。」
一同は思った。かける差が、明らかにおかしくないかと。
「アビト、いいの?」
「レイラが負けると思うか?」
その問いに一同は思う。それはないなと……。彼等には、レイラを信頼している。
勿論、実力は認めているのだから。そして、その試合を面白がるのは先輩達。
止める者などおらず、どちらが勝つか笑いながら言っている。
これが、数分前に起こった事であるーー
そして現在、私は猫獣人の少女と対峙している。
報酬は何としても、ゲットしたい。恋路に友の背中を押す者として。
ここで、距離を一気に詰めなくてはならないのだ。
後で、協力者達にも動いてもらわないと、いけないのだし。
「貴女、そんなに無愛想なら、男にモテないわよ。」
別にモテたくて、騎士団に入った訳じゃないからな。
「騎士団に所属した理由は、モテる為ではございませんので。」
「あんた、生意気ね。可愛くないわ。」
生意気なのは、貴女もだと思う。
「気に入られたい訳ではございませんので、悪しからず。」
「いい度胸ね。無愛想な顔では、貴女は見向きもされないわよ!」
「私は家族に微笑むので。」
「あんたの家族も無愛想なんでしょうね!」
……何つったあのガキ。
「可愛くないわよね。貴女の家族。」
アトリシアの騎士団で、レイラの事をよく知る者達は思った。
ああ、あの子終わったな……。アレン・セレス・アルス・イスタは止める準備をする。
誰と言ったらレイラをである。
「ほう、私の前で家族を侮辱しますか。」
報酬関係なく、一撃で終わらせてやる。
「では、始め!」
アルス君の合図に動く猫獣人。
素早い動きを、得意としているのかは知らないが、私には通用しない。
呼吸を深くして、素早く剣を抜き迷いなく峰を相手のお腹に当てる。
素早く鞘に剣をおさめる。この時、僅か数秒の出来事である。
猫獣人は、気絶しましたよ。そりゃあ、腹に一撃喰らわしたからね。
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