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第一章 幼少期

暖かい思いやり

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自分の容姿の対策は基本、お父様にかけて貰えることを教えてくれて納得していた。
ゲームの画面じゃワザと元の色にしていたのは対抗心からじゃないのかな、だから他の国からの生徒とかは普通の対応だったけど...この国の教師や保護者、生徒が畏怖と軽蔑な眼差しとかしてたのかもしれない。

けして顔の描写はなかったけど、先生などのアルセイヌを呼ぶ文章とかボイス的に冷たい印象を覚えたんだよね。

「ねえゲルフィンさん。」
「ん? 何ですか?」
「ここの家は私のこと大事に思う人っているのかな、家族以外で?」
「.......家族以外ですか。いると答えたら安心するかもしれませんが、どう返事を返せば良いですかね。」

少々困った感じの態度に、ああーここも安全性はまだ皆無って感じなのかもと察し、こんな状況よく耐えれたのかなアルセイヌは? と疑問が湧いてしまう。

でも大好きなキャラだからこそ、自分がなっている状況を知って戦わないと、理不尽な環境も出来るだけ負けたくないもん。

「子供で知るべきじゃなくても、そんな人相手いたら傷つく前に知りたい、だから教えて。」

一瞬目を見開き驚いた表情を浮かべてたけど、私のことを考えてくれてるようで少しの沈黙し、はあーと息を吐いた。

「わかりました。少なからず....貴方に対し気味悪く思う人物はいます。だが...主が近々一斉に調べる予定ですので、御心が傷つく輩は消えると思われます。」
「お父様が?」
「はい、今回の奇襲で身辺調査を強化するとイキイキと...ではなく張り切ってましたので。」

優しいお父様の暖かい思いやりに彼女の事を考えてくれてるんだと思うと嬉しい。

心がぽかぽかするのはアルセイヌの想いなんだろうね。
良かったねアルセイヌ。

感じるアルセイヌの嬉しい思いに私も同調して、そっかと呟いたあと自然に口元が笑んでしまう。

ゲルフィンさんは私を見て何故かまた驚いたようだったけど、今日は朝にお父様とライナリアとの朝食会がある事を教えてもらい思い出す。

そうだった、昨日お父様から約束されていたんだってことを。

急ぎ用意するとメイドを呼んでくれると声しつから目が覚めた時に聞いた女性だと気づいた。

どうにも昔から側仕えとして働いてくれてるエリカという名前で、アルセイヌのことを気味悪く思わない変わった性質がともなってアルセイヌを世話してくれてると記憶にあった。

ゲームじゃ側に常にいて忠実な感じだったけど、スチルでチラッと見えた女性とマッチしていた。

エリカは優しい言葉と仕草で私をスムーズに着替えさせてくれ、髪型もちょっと遊び心のあるお団子頭にしてくれた。
服も動きやすいワンピース。

可愛い感じで嬉しい、ゲルフィンさんもお似合いですよと言ってくれた。
エリカさんもお似合いですと言ったあとに、側にいるので体調悪かったら申して下さいよと心配してくれる言葉に。
エリカさんを見て優しい笑みに、またぽかぽかしてくる。

「ありがとうエリカさん。」
「...っ....!! あのアルセイヌ様からお礼と笑顔!! もったいのうございます。」

ん? 何故に口元隠して言うんっすか?

何処か萌え貰えてる時の私に似てるんだけど。
でも、どっちかといえば初めてお礼言ったのを聞いた反応に似てるっぽい?

そういえばアルセイヌって小さいから心も不安定で魔力も安定してないから他の人には無言貫いてたようなー。

まあ、いっか。うん。

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