『鬼神の救済記』

影狼

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ー拾漆ー

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《双方の“巡り”を、待ちながら。》
《その時を彼らは待っているのだ。》

《こうして、“店名を明かさない不思議なお菓子屋”の率いる彼らは語る。》

《こうして、“まだ出ていないモノ”の率いる彼らは騙る。》

《そうして、「回ってくる」。》
《それでも。》
《“巡り”はまだ来ない。》

《さあ、次は何方がかたるのか。》

《それでは、“皆様方”。》

《お愉しみがなくなってしまうだろうが、どうかご辛抱を。》

《それから、うちの劇場を贔屓にして頂けて嬉しく思う。》

《これからも、どうぞうちの劇場をよろしくお願い申す。》

《それでは、『皆様』。》

《どうぞ楽しんでいってくれ。》

《……ただの『かの劇場のモノ』の一人からのお願いだ。》

《さあ、次の『語り手』はあなただ。》

《ーーー大丈夫。ーーー》
《ーーー俺達が『案内』をする、どうか。ーーー》
《ーーー語ってはくれまいか。ーーー》
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