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9月 ロレンスの珍事件
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ところ変わって、ここはスピネルよりもはるか西にある砂漠の国アラビンス。そこの首都サンドムの治安を守っているサンドム警察署には、ひっきりなしに事件の一報がとびこんでくるのです。
そのサンドム警察署に勤務するホワイトタイガーの獣人のジェロニモ・ロレンスのもとに、事件の一報が入ります。
「え?迷い犬の捜索・・・!?」
「ああ、お前のおふくろさんからの一報だ。飼い犬のダックスが数日前から行方不明とのことだ」署長のドワーフの警官が説明します。
「勝手にどこへでも行くような犬じゃないんですが・・・?でも、これは・・・!」
「これも職務だ、いいな!?」ロレンスはやれやれと飼い犬の捜索を始めますが、何を手がかりにすればいいか考えました。そこで、ロレンスは何かをひらめいたのか、自宅に向かったのです。
白亜(はくあ)の建物である自宅に来ると、ネコ科の獣人であるロレンス母にたずねます。
「おふくろ!突然ですまねぇが、ダックスのにおいの付いたものはないか!?」
「ああ、ダックスの捜索ね?犬用の毛布ならあるけど?」ロレンスはさっそく、毛布の匂いを嗅ぎます。そして、外に出て鼻をきかせると、まっすぐにかけ出しました。
砂漠の町の露店市場を行きかう人間や獣人たちの間をかきわけ、ロレンスは自慢の嗅覚でダックスをさがします。
「んん!?においがこくなったぞ・・・!」ロレンスは市場を通り過ぎ、町の路地裏へとかけだします。
路地裏に、地面すれすれに鼻を動かしている大きな犬がいるのを見つけたロレンスはハッとします。
「ダックスじゃないか!?」ロレンスの声に、ダックスはふり向きます。
「ダックス、おふくろが心配していたぞ、さぁ、帰ろう!」しかし、ダックスはロレンスについていこうとせず、ワンワンとほえます。
「なに!?ご主人の指輪を探しているって!?」ロレンスは動物とコミュニケーションをとる能力もあったのです。
「よし、オレも探そう!」
ロレンスは四つんばいになり、地面すれすれに鼻を近づけて見回します。すると、砂の地面にキラリと光る大粒のルビーが輝く金の指輪を見つけました。
「これじゃないか?そういえば、おふくろは指輪を無くしたっていっていたな・・・!」ダックスは指輪を見て「まちがいない!」と吠えて、ロレンスとともに家に帰りつきます。
ロレンス母はロレンスからわけを聞くと、ダックスをだきよせます。
「ああ、なくした指輪を探してくれていたの!?ありがとう!ロレンスもね!」ロレンスはこの事件を解決できてよかったと思いました。
そのサンドム警察署に勤務するホワイトタイガーの獣人のジェロニモ・ロレンスのもとに、事件の一報が入ります。
「え?迷い犬の捜索・・・!?」
「ああ、お前のおふくろさんからの一報だ。飼い犬のダックスが数日前から行方不明とのことだ」署長のドワーフの警官が説明します。
「勝手にどこへでも行くような犬じゃないんですが・・・?でも、これは・・・!」
「これも職務だ、いいな!?」ロレンスはやれやれと飼い犬の捜索を始めますが、何を手がかりにすればいいか考えました。そこで、ロレンスは何かをひらめいたのか、自宅に向かったのです。
白亜(はくあ)の建物である自宅に来ると、ネコ科の獣人であるロレンス母にたずねます。
「おふくろ!突然ですまねぇが、ダックスのにおいの付いたものはないか!?」
「ああ、ダックスの捜索ね?犬用の毛布ならあるけど?」ロレンスはさっそく、毛布の匂いを嗅ぎます。そして、外に出て鼻をきかせると、まっすぐにかけ出しました。
砂漠の町の露店市場を行きかう人間や獣人たちの間をかきわけ、ロレンスは自慢の嗅覚でダックスをさがします。
「んん!?においがこくなったぞ・・・!」ロレンスは市場を通り過ぎ、町の路地裏へとかけだします。
路地裏に、地面すれすれに鼻を動かしている大きな犬がいるのを見つけたロレンスはハッとします。
「ダックスじゃないか!?」ロレンスの声に、ダックスはふり向きます。
「ダックス、おふくろが心配していたぞ、さぁ、帰ろう!」しかし、ダックスはロレンスについていこうとせず、ワンワンとほえます。
「なに!?ご主人の指輪を探しているって!?」ロレンスは動物とコミュニケーションをとる能力もあったのです。
「よし、オレも探そう!」
ロレンスは四つんばいになり、地面すれすれに鼻を近づけて見回します。すると、砂の地面にキラリと光る大粒のルビーが輝く金の指輪を見つけました。
「これじゃないか?そういえば、おふくろは指輪を無くしたっていっていたな・・・!」ダックスは指輪を見て「まちがいない!」と吠えて、ロレンスとともに家に帰りつきます。
ロレンス母はロレンスからわけを聞くと、ダックスをだきよせます。
「ああ、なくした指輪を探してくれていたの!?ありがとう!ロレンスもね!」ロレンスはこの事件を解決できてよかったと思いました。
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