6 / 182
第6話 魅惑の剣舞
しおりを挟む
普段は教会の広場も数えるほどの人数だ。
しかし今日に限っては全く逆で、
観衆は今か今かと主役を待ち望んでいる。
「あそこにいる銀髪の女の子、
かわいいな~」
「ばか!レガード家のクリス様だよ、
隣にいるのが妹のアリス様だ!」
たまたま居合わせた野次馬が騒いでいる。
小等部で付き合いのある連中以外にも、
レガードの兄妹を知っている者は多い。
ゲイルが騎士団の幹部だからこそ、
その息子と娘にも注目が集まるのだ。
だが今日は異常だ。
まさにアイドル並みの人気を誇る王女2人が教会にいるのだ。
何事かと市民総出で集まっている。
そして教会の鑑定士が前に現れる。
「それではこれより、
スキル鑑定の儀式を始める!」
いよいよ始まる…
スキル鑑定の儀式ではレベルも鑑定される。
スキルにはレベルが存在しており、
高くなればなるほどに多くの呪文や技を使うことができる。
近年最高の鑑定結果は目の前にいる第二王女にして聖女のマリアだ。
マリアのスキルは回復魔法レベル5。
初期段階にしてレベル5は異常なほどの数値である。
そしてシャルロットの剣術レベル3ですら国内でも屈指であり、50年に1人出るか出ないかのレアだ。
大体の者はレベル1が殆どなのだ。
そして問題はスキルが鑑定されない場合だ。
無能力者と呼ばれ差別される。
それだけにこの世界はスキルによる恩恵が大きく、スキルを持たない者は生きていくことさえも難しい。
「では、私から参ります…」
アリスから儀式が始まり、
すぐにアリスの目の前に光が溢れ出す。
眩しいほどに光が輝き、
会場にいる誰しもが結果を待ち望んだ。
そして結果が出たようだ。
「これは素晴らしい!!!
剣術レベル3だ!
更にダブルスキルの持ち主だ。
雷の魔法も発現している」
何と滅多にないダブルスキル取得だった。
スキルが二つ発現することは超レアだ。
我が妹ながら素晴らしい才能に嫉妬する。
「間違いなく女神に愛された存在…
将来は必ず約束されているだろう」
ざわめきが収まらない。
観客もまさかダブルスキルが出るとは思わなかったのだろう。
至る所で驚愕から発せられる声と歓声が入り混じっていた。
「素晴らしい才能だ。
その才能に驕らず精進するのだぞ」
「はい!仰せのままに」
そしてスキル発現後は模擬剣による剣舞を披露するのが通例だ。
鑑定後の剣舞は教会側から演出をされる。
教会の魔道士が神秘的な青い光を発生させ雰囲気を出す。
これからの旅立ちに向けた剣舞に花を添えていくのだ。
そしてアリスは剣を持ち舞い始める。
まるで今までのアリスとは全くの別人だ。
それくらいにアリスの剣舞はとても可憐で美しい。
剣術スキルが発現して更に動きにキレが増している。
剣舞が始まって会場内の声は全く聞こえなくなっていた……
溜息を出すことさえも許されない。
その張り詰めた空間をアリスが支配する。
観客もそして居合わせている俺達関係者も皆んながアリスに魅せられていた。
間違いなく今日の主役となったのだ。
そして素晴らしい剣舞が終わりを迎えた。
その途端、会場から途轍もない音の拍手が鳴り響く。
感動して涙する者さえも出ていた。
アリスの容姿は抜群に良いためファンも出来ただろう。
素直に喜び讃えたいが複雑な心境になっている自分に気づき、そんな自分の邪な気持ちに嫌気がさす。
「それでは次の者、前へ!
次の者どこにいる?」
いよいよだ……
こんなに素晴らしい剣舞を見た後はやりづらい。
そういえば、転生する時に女神がチートスキルを与えると言っていたのを思い出す。
その言葉を信じて俺は前へ歩き出した。
「俺です、クリス・レガードです」
そう、俺の物語はここから始まるのだ……
しかし今日に限っては全く逆で、
観衆は今か今かと主役を待ち望んでいる。
「あそこにいる銀髪の女の子、
かわいいな~」
「ばか!レガード家のクリス様だよ、
隣にいるのが妹のアリス様だ!」
たまたま居合わせた野次馬が騒いでいる。
小等部で付き合いのある連中以外にも、
レガードの兄妹を知っている者は多い。
ゲイルが騎士団の幹部だからこそ、
その息子と娘にも注目が集まるのだ。
だが今日は異常だ。
まさにアイドル並みの人気を誇る王女2人が教会にいるのだ。
何事かと市民総出で集まっている。
そして教会の鑑定士が前に現れる。
「それではこれより、
スキル鑑定の儀式を始める!」
いよいよ始まる…
スキル鑑定の儀式ではレベルも鑑定される。
スキルにはレベルが存在しており、
高くなればなるほどに多くの呪文や技を使うことができる。
近年最高の鑑定結果は目の前にいる第二王女にして聖女のマリアだ。
マリアのスキルは回復魔法レベル5。
初期段階にしてレベル5は異常なほどの数値である。
そしてシャルロットの剣術レベル3ですら国内でも屈指であり、50年に1人出るか出ないかのレアだ。
大体の者はレベル1が殆どなのだ。
そして問題はスキルが鑑定されない場合だ。
無能力者と呼ばれ差別される。
それだけにこの世界はスキルによる恩恵が大きく、スキルを持たない者は生きていくことさえも難しい。
「では、私から参ります…」
アリスから儀式が始まり、
すぐにアリスの目の前に光が溢れ出す。
眩しいほどに光が輝き、
会場にいる誰しもが結果を待ち望んだ。
そして結果が出たようだ。
「これは素晴らしい!!!
剣術レベル3だ!
更にダブルスキルの持ち主だ。
雷の魔法も発現している」
何と滅多にないダブルスキル取得だった。
スキルが二つ発現することは超レアだ。
我が妹ながら素晴らしい才能に嫉妬する。
「間違いなく女神に愛された存在…
将来は必ず約束されているだろう」
ざわめきが収まらない。
観客もまさかダブルスキルが出るとは思わなかったのだろう。
至る所で驚愕から発せられる声と歓声が入り混じっていた。
「素晴らしい才能だ。
その才能に驕らず精進するのだぞ」
「はい!仰せのままに」
そしてスキル発現後は模擬剣による剣舞を披露するのが通例だ。
鑑定後の剣舞は教会側から演出をされる。
教会の魔道士が神秘的な青い光を発生させ雰囲気を出す。
これからの旅立ちに向けた剣舞に花を添えていくのだ。
そしてアリスは剣を持ち舞い始める。
まるで今までのアリスとは全くの別人だ。
それくらいにアリスの剣舞はとても可憐で美しい。
剣術スキルが発現して更に動きにキレが増している。
剣舞が始まって会場内の声は全く聞こえなくなっていた……
溜息を出すことさえも許されない。
その張り詰めた空間をアリスが支配する。
観客もそして居合わせている俺達関係者も皆んながアリスに魅せられていた。
間違いなく今日の主役となったのだ。
そして素晴らしい剣舞が終わりを迎えた。
その途端、会場から途轍もない音の拍手が鳴り響く。
感動して涙する者さえも出ていた。
アリスの容姿は抜群に良いためファンも出来ただろう。
素直に喜び讃えたいが複雑な心境になっている自分に気づき、そんな自分の邪な気持ちに嫌気がさす。
「それでは次の者、前へ!
次の者どこにいる?」
いよいよだ……
こんなに素晴らしい剣舞を見た後はやりづらい。
そういえば、転生する時に女神がチートスキルを与えると言っていたのを思い出す。
その言葉を信じて俺は前へ歩き出した。
「俺です、クリス・レガードです」
そう、俺の物語はここから始まるのだ……
12
あなたにおすすめの小説
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~
北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。
実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。
そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。
グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・
しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。
これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
【完結】487222760年間女神様に仕えてきた俺は、そろそろ普通の異世界転生をしてもいいと思う
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
異世界転生の女神様に四億年近くも仕えてきた、名も無きオリ主。
億千の異世界転生を繰り返してきた彼は、女神様に"休暇"と称して『普通の異世界転生がしたい』とお願いする。
彼の願いを聞き入れた女神様は、彼を無難な異世界へと送り出す。
四億年の経験知識と共に異世界へ降り立ったオリ主――『アヤト』は、自由気ままな転生者生活を満喫しようとするのだが、そんなぶっ壊れチートを持ったなろう系オリ主が平穏無事な"普通の異世界転生"など出来るはずもなく……?
道行く美少女ヒロイン達をスパルタ特訓で徹底的に鍛え上げ、邪魔する奴はただのパンチで滅殺抹殺一撃必殺、それも全ては"普通の異世界転生"をするために!
気が付けばヒロインが増え、気が付けば厄介事に巻き込まれる、テメーの頭はハッピーセットな、なろう系最強チーレム無双オリ主の明日はどっちだ!?
※小説家になろう、エブリスタ、ノベルアップ+にも掲載しております。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる