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第147話 魔剣
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クリス達は、空中遺跡に足を踏み入れて、
大急ぎで聖剣の神殿を目指している。
本来であれば、強力な魔物が現れて、
その対処に時間がかかってしまう筈だが、
今のところ殆ど出現していない。
異常な事態に対して、賢者はその理由を考えていた。
「強力な魔物が巣食っている筈だが、
殆ど狩られている……」
更に古代人が用意した遺跡の仕掛けも、
全て解除されているのだ。
賢者は、まるで聖剣の神殿に誘導されているような感覚を受けた。
この事態を冷静に分析して、カノンに対して襲撃を計画する組織を考えてみた。
「まさか!魔王軍がカノンを襲うだと?」
空中遺跡に辿り着くまでの道中で、
複数名の魔族に遭遇していた。
その魔族達が立ち塞がり、進行を妨げていた事から、今カノンの元に辿り着かれては困るのではないかと賢者は推測した。
「そうか……もし魔族がカノンを狙うなら、
その理由が分かったぞ」
賢者の言葉を聞いた瞬間に、
クリス達は驚愕を抑えきれないでいる。
まさか勇者が狙われるとは思いもしないからだ。
「カノンは、まだ使えるんだ!
その力を……」
賢者がその理由を発した瞬間に、既に深刻な事態に陥っていると理解する。
本当に勇者を襲撃するのであれば、
その準備を入念にしているに違いないからだ。
「クリス!お前だけ先に行ってくれ!
このままでは手遅れになる!」
賢者は、通信機で連絡を取りながら、
先にクリスを先行させる決断をした。
「こんな事を頼むなんて、
おかしいのは分かっている……
でも、魔族に喰われるために、
カノンは生まれてきた訳じゃないんだ」
必死な形相で頼む賢者を見て、
かつて仲間だった勇者との記憶を、
今でも忘れられないように感じられた。
「頼む、カノンを救ってくれ……」
俺は、まさか勇者を救おうと考えるなんて思いもしなかった……
しかし、勇者を救えなかった場合、
魔族によって世界が蹂躙されてしまう。
「賢者、顔を上げて欲しい……
俺はマリアも、ユーリも、賢者も……
そしてルミナスの皆が大好きなんだ!」
俺の好きな人が悲しむ顔は見たくない……
賢者の必死な顔を見て、その想いを踏みにじることは絶対に出来ない。
「もう既に覚悟を決めたよ……
必ず、カノンを救ってみせる!」
俺は姿を変えて覇王を発動する。
そして聖剣を手で握りしめた。
「後から必ず私達も向かう!
それまで持ち堪えてくれ!」
俺はその声に頷き、身体強化を施して、
全速力で遺跡を駆け抜けた……
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
神殿の祭壇に勇者カノンは到着して、
ついに聖剣を解放した。
圧倒的な魔力を得た事で、
勇者の敵は世界に存在しないと思われた。
しかしその瞬間……
神殿に予想外の人物達が現れた。
魔王軍四天王、黒騎士セトと転生者のシンである。
圧倒的な力を手にしたはずの勇者を前に、
二人は不敵な笑みを浮かべて佇んでいた。
「ずっと行方が分からず、探し続けたが、
やっと水の都で見つけた」
勇者は魔導具を使い自分の位置を悟られないように隠蔽している。
しかし、魔王軍は水の都で勇者を察知してから、接触できるタイミングを狙っていたのだ。
「勇者が現れる場所を予測して、
俺達は計画してきたのさ!」
そしてついに聖剣の神殿に誘き寄せて、
今、魔王軍は勇者と対峙している。
「誰かと思えば遥か昔に私に負けた、
黒騎士じゃないか……
今更お前に何が出来る?」
「確かに、過去の戦いで勇者に負けたが、
この日のために用意してきたものがある」
そう声を告げると、シンは所持している小さな魔剣を黒騎士に渡した。
それは過去にルミナスを襲撃した際に、
賢者相手に使用した小さな魔剣に違いない。
「500年前に封印されてしまった力を、
今こそ取り戻す」
黒騎士が、そう声を告げると、
小さな魔剣を自分の脇腹に突き刺した。
すると黒騎士の身体から大量の血液が流れ出すのと同じように、勇者からも同様の傷が発生した。
「な、何……」
カノンは、予想外の攻撃をまともに受けて、
対応が遅れてしまう。
その隙に黒騎士は、500年前に封印された力を取り戻そうと行動した。
「これで俺は、お前の封印から解放された」
「お前、まさか!」
黒騎士の目前に次元の歪みが発生して、
その黒い渦から一振りの剣が現れる。
「魔王様から授かった魔剣、
この魔剣があれば、今のお前を超えられる」
勇者への対策は、黒騎士の封印された魔剣を解放することだったのだ。
そして500年前の世界で黒騎士が負けた理由をシンが説明する。
「聖剣の契約者の脅威は、
仲間の魔力を共有できることだ!
500年前はその力に負けたが、
今は違う……」
そして更にシンは、勝ち誇った笑みで、
勇者に向けて言葉を放った。
「仲間を切り捨てたのが、
これから君が敗北する理由だよ」
ついに黒騎士は、封印されていた魔剣を解放して、500年前の因縁に決着をつけようと、牙を剥いた。
しかし、その陰謀を食い止めようと今も必死に駆け抜ける人物がいる。
賢者から託されたクリスは、
その想いを無駄にしないと心に誓い、
覇王の力を強めて、走る速度をさらに上げていく……
大急ぎで聖剣の神殿を目指している。
本来であれば、強力な魔物が現れて、
その対処に時間がかかってしまう筈だが、
今のところ殆ど出現していない。
異常な事態に対して、賢者はその理由を考えていた。
「強力な魔物が巣食っている筈だが、
殆ど狩られている……」
更に古代人が用意した遺跡の仕掛けも、
全て解除されているのだ。
賢者は、まるで聖剣の神殿に誘導されているような感覚を受けた。
この事態を冷静に分析して、カノンに対して襲撃を計画する組織を考えてみた。
「まさか!魔王軍がカノンを襲うだと?」
空中遺跡に辿り着くまでの道中で、
複数名の魔族に遭遇していた。
その魔族達が立ち塞がり、進行を妨げていた事から、今カノンの元に辿り着かれては困るのではないかと賢者は推測した。
「そうか……もし魔族がカノンを狙うなら、
その理由が分かったぞ」
賢者の言葉を聞いた瞬間に、
クリス達は驚愕を抑えきれないでいる。
まさか勇者が狙われるとは思いもしないからだ。
「カノンは、まだ使えるんだ!
その力を……」
賢者がその理由を発した瞬間に、既に深刻な事態に陥っていると理解する。
本当に勇者を襲撃するのであれば、
その準備を入念にしているに違いないからだ。
「クリス!お前だけ先に行ってくれ!
このままでは手遅れになる!」
賢者は、通信機で連絡を取りながら、
先にクリスを先行させる決断をした。
「こんな事を頼むなんて、
おかしいのは分かっている……
でも、魔族に喰われるために、
カノンは生まれてきた訳じゃないんだ」
必死な形相で頼む賢者を見て、
かつて仲間だった勇者との記憶を、
今でも忘れられないように感じられた。
「頼む、カノンを救ってくれ……」
俺は、まさか勇者を救おうと考えるなんて思いもしなかった……
しかし、勇者を救えなかった場合、
魔族によって世界が蹂躙されてしまう。
「賢者、顔を上げて欲しい……
俺はマリアも、ユーリも、賢者も……
そしてルミナスの皆が大好きなんだ!」
俺の好きな人が悲しむ顔は見たくない……
賢者の必死な顔を見て、その想いを踏みにじることは絶対に出来ない。
「もう既に覚悟を決めたよ……
必ず、カノンを救ってみせる!」
俺は姿を変えて覇王を発動する。
そして聖剣を手で握りしめた。
「後から必ず私達も向かう!
それまで持ち堪えてくれ!」
俺はその声に頷き、身体強化を施して、
全速力で遺跡を駆け抜けた……
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
神殿の祭壇に勇者カノンは到着して、
ついに聖剣を解放した。
圧倒的な魔力を得た事で、
勇者の敵は世界に存在しないと思われた。
しかしその瞬間……
神殿に予想外の人物達が現れた。
魔王軍四天王、黒騎士セトと転生者のシンである。
圧倒的な力を手にしたはずの勇者を前に、
二人は不敵な笑みを浮かべて佇んでいた。
「ずっと行方が分からず、探し続けたが、
やっと水の都で見つけた」
勇者は魔導具を使い自分の位置を悟られないように隠蔽している。
しかし、魔王軍は水の都で勇者を察知してから、接触できるタイミングを狙っていたのだ。
「勇者が現れる場所を予測して、
俺達は計画してきたのさ!」
そしてついに聖剣の神殿に誘き寄せて、
今、魔王軍は勇者と対峙している。
「誰かと思えば遥か昔に私に負けた、
黒騎士じゃないか……
今更お前に何が出来る?」
「確かに、過去の戦いで勇者に負けたが、
この日のために用意してきたものがある」
そう声を告げると、シンは所持している小さな魔剣を黒騎士に渡した。
それは過去にルミナスを襲撃した際に、
賢者相手に使用した小さな魔剣に違いない。
「500年前に封印されてしまった力を、
今こそ取り戻す」
黒騎士が、そう声を告げると、
小さな魔剣を自分の脇腹に突き刺した。
すると黒騎士の身体から大量の血液が流れ出すのと同じように、勇者からも同様の傷が発生した。
「な、何……」
カノンは、予想外の攻撃をまともに受けて、
対応が遅れてしまう。
その隙に黒騎士は、500年前に封印された力を取り戻そうと行動した。
「これで俺は、お前の封印から解放された」
「お前、まさか!」
黒騎士の目前に次元の歪みが発生して、
その黒い渦から一振りの剣が現れる。
「魔王様から授かった魔剣、
この魔剣があれば、今のお前を超えられる」
勇者への対策は、黒騎士の封印された魔剣を解放することだったのだ。
そして500年前の世界で黒騎士が負けた理由をシンが説明する。
「聖剣の契約者の脅威は、
仲間の魔力を共有できることだ!
500年前はその力に負けたが、
今は違う……」
そして更にシンは、勝ち誇った笑みで、
勇者に向けて言葉を放った。
「仲間を切り捨てたのが、
これから君が敗北する理由だよ」
ついに黒騎士は、封印されていた魔剣を解放して、500年前の因縁に決着をつけようと、牙を剥いた。
しかし、その陰謀を食い止めようと今も必死に駆け抜ける人物がいる。
賢者から託されたクリスは、
その想いを無駄にしないと心に誓い、
覇王の力を強めて、走る速度をさらに上げていく……
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