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寝起き
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気圧がゼロにでもなったみたいに頭が重い。
気圧ゼロってつまりは空気がないのか? じゃあ私死んだのか? まで考えて、シャワーをさぼった頭皮がべたつく不快感に生を実感させられた。
不快感で生きてることを確認する曇りの日の朝なんて、きっと世界気持ちよくない朝ランキング四位ぐらいに入るだろう。一位は十連勤中日で雨天で二日酔いの朝だ。私的なランキングかもしれないが、私にとっては私の知りうる全てだけが世界なのでよしとする。
目覚ましの不快な音に脅迫されながら、テレビから這い出る貞子よりも緩慢な動きでずるずると布団から出た私は、泣きそうな気持ちで音を止め、乾燥しきってねばつく口に思いきり冬の空気を吸い込んだ。
「あ~~~~~~」
呻きとため息を混ぜた音を発していたら、乾燥でずたずたになった喉が耐え切れずにせき込んだ。毎朝こうして加湿器を買えと喉に催促されるのだが、水の入れ替えと加湿器の掃除が面倒そうなので毎朝喉には我慢してもらうことにしている。精神衛生上必要な犠牲なのだ。許せ。
よれたパジャマを直しもせずに洗面所に向かい、水垢が目立ってきたコップになみなみと水を入れてうがいをする。水と痰と血の混ざったうがいを済ませて水を飲むと、止まっていた私の血が巡り出したような感覚を得られる。この感覚はまあまあ好きだが、血が巡って健康になってしまうと仕事を休めないという絶望も同時に味わえるため、幸福ではない。
また大きくため息をついて四十二秒ほどうなだれた後、私は堪忍して冷蔵庫から取り出したゼリー飲料をお腹に流し込んだ。
十六時間ぶりのエネルギーが身に染みる、ということはなく、寝起きかつ空のお腹に冷えたゼリーを入れたせいで速攻でお腹が痛くなった。生きることはかくも辛い。
結局私は一度の目覚ましで起きたことにより発生した時間の余裕を、上体をくの字に曲げながらトイレで過ごす事によって無にしてしまった。
結果として、シャワーを浴びながら全力で手を動かして全身を洗う羽目になったのだが、いつもここを超えると全力で身体を動かしたことによって興奮状態に陥り、仕事と社会を素手で殴り倒してやろうという気持ちになって心身にエンジンがかかるので全力シャワーは悪くはない。できればやりたくないけれど。
シャワーを終え、景気づけに牛乳を飲んで、着ていたものを総取り換えし、すっかり外向的になった気持ちと鞄を抱えて家を出る。
曇り空、なんぼのもんじゃい。気持ちよくない朝だろうと私は負けない。
身体の芯に力を入れたまま出社した私は、牛乳に負けてトイレで上体をくの字に曲げることとなった。
人生はかくも辛い。
気圧ゼロってつまりは空気がないのか? じゃあ私死んだのか? まで考えて、シャワーをさぼった頭皮がべたつく不快感に生を実感させられた。
不快感で生きてることを確認する曇りの日の朝なんて、きっと世界気持ちよくない朝ランキング四位ぐらいに入るだろう。一位は十連勤中日で雨天で二日酔いの朝だ。私的なランキングかもしれないが、私にとっては私の知りうる全てだけが世界なのでよしとする。
目覚ましの不快な音に脅迫されながら、テレビから這い出る貞子よりも緩慢な動きでずるずると布団から出た私は、泣きそうな気持ちで音を止め、乾燥しきってねばつく口に思いきり冬の空気を吸い込んだ。
「あ~~~~~~」
呻きとため息を混ぜた音を発していたら、乾燥でずたずたになった喉が耐え切れずにせき込んだ。毎朝こうして加湿器を買えと喉に催促されるのだが、水の入れ替えと加湿器の掃除が面倒そうなので毎朝喉には我慢してもらうことにしている。精神衛生上必要な犠牲なのだ。許せ。
よれたパジャマを直しもせずに洗面所に向かい、水垢が目立ってきたコップになみなみと水を入れてうがいをする。水と痰と血の混ざったうがいを済ませて水を飲むと、止まっていた私の血が巡り出したような感覚を得られる。この感覚はまあまあ好きだが、血が巡って健康になってしまうと仕事を休めないという絶望も同時に味わえるため、幸福ではない。
また大きくため息をついて四十二秒ほどうなだれた後、私は堪忍して冷蔵庫から取り出したゼリー飲料をお腹に流し込んだ。
十六時間ぶりのエネルギーが身に染みる、ということはなく、寝起きかつ空のお腹に冷えたゼリーを入れたせいで速攻でお腹が痛くなった。生きることはかくも辛い。
結局私は一度の目覚ましで起きたことにより発生した時間の余裕を、上体をくの字に曲げながらトイレで過ごす事によって無にしてしまった。
結果として、シャワーを浴びながら全力で手を動かして全身を洗う羽目になったのだが、いつもここを超えると全力で身体を動かしたことによって興奮状態に陥り、仕事と社会を素手で殴り倒してやろうという気持ちになって心身にエンジンがかかるので全力シャワーは悪くはない。できればやりたくないけれど。
シャワーを終え、景気づけに牛乳を飲んで、着ていたものを総取り換えし、すっかり外向的になった気持ちと鞄を抱えて家を出る。
曇り空、なんぼのもんじゃい。気持ちよくない朝だろうと私は負けない。
身体の芯に力を入れたまま出社した私は、牛乳に負けてトイレで上体をくの字に曲げることとなった。
人生はかくも辛い。
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