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ミュンツフルト編
ちびっ子貴族、地下の再会
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「お~い、ここら辺にいるだろう?焼かれた劇場の廃墟を見たからな、黒い騎士をやっつけたんだろ?返事しろ~い」
隠れ家から数百メートル離れた地下水道のどこかで叫んでいる男がいる。
「……と男がそう言っている。声からして、元グールの一人、女性とくっついてたゴロツキだ。」超感覚で隠れ家からその声を拾ったスリハンが皆に告げる。
「確か……ヨルビクと名乗りおったな。」ウイルヘルムは栄枯盛衰で手に入れた記憶を手繰り寄せた。
「小狡くして剛胆、女好きの果てに美人を誑かした無頼の徒。」
タリンゴスが思わず吹き出した。
「プッ……酷い言われようだな。」
六人全員が隠れ家を出た。ヨルビクの居場所を超感覚で把握しているスリハンがまず席を立ち、ウイルヘルムを探しているようだからウイルヘルム自身も出て行った。ティージがすぐその後を追い、ティージに続き野次馬根性のレオンも付いて行った。レオンの決定に賛成しているわけではないポマニとタリンゴスは、二人だけ隠れ家にいても意味ないので皆と一緒に出て行った。
「おっ!黒い騎士を倒した英雄たち!探したぜ!特にそっちのちびっ子!」
ヨルビクが先頭を歩くスリハンを見かけるや否や、手を振って呼びかける。
その後ろには巡邏隊の隊員二人が付いて来ている。その表情には安心と困惑が入り交じっている。
「おい!言葉に気を付けろ!ウイルヘルム様だ!」
ティージはヨルビクを怒鳴ってから、心配そうにウイルヘルムを見たが、彼は全く動じていない。その感情の動揺につられて、周囲の影は蛇のように蠢く。
「わりぃ、わりぃ。名前知らなかったんで。」ヨルビクはちっとも悪びれる様子もない。「いや~、探したぜ。巡邏隊の旦那がすぐちび……ウイルヘルム様を見つけてこいってうるさくてさ。」
ヨルビクがまくし立てる。
「巡邏隊……エベルハルトという武官か。」とウイルヘルムは記憶の中にある名前を口にした。栄枯盛衰を使ったときエベルハルトから流れ込んで来た記憶を辿ると、巡邏隊と名乗っているが、実は特命捜査官という肩書きらしい。
「そうそうそう、そいつがヴァイス家の御曹司を探してこいって急かされて……」
とヨルビクが言うと、「ヴァイス家の御曹司だと分かってるならちびっ子言うな!」とティージがまだ怒鳴り、「あれ……ヴァイス家の御曹司……その……ヴァイス信託銀行のヴァイス?」と頭を傾げた。
「それな、オイラもびっくりしたぜ、リナや自分を助けた人間がそんなどえれいやつだったって。」とヨルビクが頷く。
レオンの眉が跳ね上がった。
「……な……待て待て待て。お前、ヴァイス家の御曹司って……あの銀行は『ヴァイス信託銀行』っていうのか?お前んちの銀行かよ!?嘘だろ!?」
「……なに!?ってかヨルビクだっけ?よく貴族の息子を『ちびっ子』って呼び捨てにしたな?」
タリンゴスは目を丸くし、ちょっと斜め上なツッコミを入れた。
(まあ、銀行での異常な歓待振りと、金をなんとも思わない使い方、どう見ても普通の成金じゃなかったからな。)
ポマニは静かに目を細めた。
(……やはり危険に陥ってもウイルヘルムを置いて逃げることなんて出来ねえじゃねえか、クソが。)
スリハンはウィルヘルムの背中を見やり、
(……へぇ。そりゃあ、装備が豪華なわけだ。でもまあ……)
(……あいつが「貴族様」ぶってないだけマシか。)
彼は一瞬、口元が緩んだ。
「隠してはおらぬ。」 ウィルヘルムは涼しい顔で言った。 「余がヴァイス家の者だと告げたはず。家名で威張る気はなく、ヴァイス家を知らぬうぬらに一々教える気もな」
ティージの頭の中では、突然妄想の花火が炸裂した。 ――(ヴァイス家の花嫁!絹のドレス!私、貴族夫人!?いやでもボクは男のふりしてるし……でもウィルヘルム様なら……) 「……っ!」 彼女の頬が真っ赤になり、首を振って幻想を振り払う。周囲の影がぶるんと波打った。ティージの影がにゅるりとウィルヘルムの足元に伸び、本人も気づかずに袖を掴んでいる。
ウィルヘルムは気づいていたが、敢えて無視した。
ヨルビクがケラケラ笑いながら説明を続けた。
「でな、エベルハルトの旦那が『ヴァイス卿をここに案内しろ』ってうるせーんだ。ちび……いや、ウィルヘルム様、ここは一つ付き合ってくれねえか?」
下水道の出口から出てきたウィルヘルム一行は、都市の外縁部に足を踏み入れる。空は鉛色の雲に覆われ、煙と腐臭が鼻を刺す。崩れかけた集合住宅が道の両側に聳え、ひび割れた壁からカビの汁が滴る。路地には粗末な屋台が並び、怪しげな肉の串焼きや濁ったスープを売る商人が客を呼び込むが、その匂いは吐き気を誘う。街角では薄着の女たちが色あせた提灯の下で客を待ち、背後には猛々しい男たちが彼女たちを家畜のように監視する。密集した住居の窓からは怒号や赤子の泣き声が漏れ、割れたガラスや板で塞がれた窓枠が風に揺れる。
「今までよくこういうのを食べて食中毒しなかったな……」とレオンが鼻に皺を寄せて、革ブーツで泥濘を避ける。
「だからここら辺出身の人間で魔法使い系クラスがあんまりいないぜ。体が頑丈じゃないとクラスが発現する前におっ死んじまうからな。」
ヨルビクはさりげなく会話に混ざる。
「なぁ、ヨルビクさんよ。」スリハンがヨルビクの横に並び、探るように言う。「お前、捜査官のエベルハルトに何でこき使われてんだ?金か?それとも何か弱みでも?」
ヨルビクはニヤリと笑い、歯を見せる。「フッ、『地獄耳』のスリハンだっけ。噂は聞いてるぜ。実はな、リナを助けるためさ。あの子、今だに『黄小町』に追われているんだ。エベルハルトが保護してくれるって約束してくれたから、その代わりオイラが奴のパシリさ。」
(『地獄耳』……本当の能力を隠すのに都合の良い通り名だ。)
スリハンはヨルビクの話を笑い飛ばす。
「そんなことよりさ」
とティージが一本の影の触手を二人の巡邏隊の隊員に向けて、
「この二人、何故かさっきから落ち込んでないか?」
と言いながら何本もの影の触手で道端のゴキブリやネズミを駆除している。ウイルヘルムから言われた修行法だ。
確かに巡邏隊の隊員二人が、何故か歩調が遅い。
「ハッ!この街で最悪の区画を回る巡邏隊がビビるとか、笑えるぜ!」レオンが哄笑すると、巡邏隊の一人は肩を窄めてレオンを振り返る。
「ビビってるってわけじゃねえ……あれはよ、全く怖くないが、それが逆に怖いんだよ。」
「あれってなんだ?お前らの署に何があんだ?」
タリンゴスは好奇心をくすぐられた。
「よく聞けばそっちのお坊っちゃまがあれを助けたって話じゃねえか?なんであんなのを助けたんだよ?というか元グールで人間に戻したって?冗談じゃねえ!あんなのが人間であってたまるか!グールの方がまだマシだぞ!」
もう一人の隊員が何故かブチ切れた。
隠れ家から数百メートル離れた地下水道のどこかで叫んでいる男がいる。
「……と男がそう言っている。声からして、元グールの一人、女性とくっついてたゴロツキだ。」超感覚で隠れ家からその声を拾ったスリハンが皆に告げる。
「確か……ヨルビクと名乗りおったな。」ウイルヘルムは栄枯盛衰で手に入れた記憶を手繰り寄せた。
「小狡くして剛胆、女好きの果てに美人を誑かした無頼の徒。」
タリンゴスが思わず吹き出した。
「プッ……酷い言われようだな。」
六人全員が隠れ家を出た。ヨルビクの居場所を超感覚で把握しているスリハンがまず席を立ち、ウイルヘルムを探しているようだからウイルヘルム自身も出て行った。ティージがすぐその後を追い、ティージに続き野次馬根性のレオンも付いて行った。レオンの決定に賛成しているわけではないポマニとタリンゴスは、二人だけ隠れ家にいても意味ないので皆と一緒に出て行った。
「おっ!黒い騎士を倒した英雄たち!探したぜ!特にそっちのちびっ子!」
ヨルビクが先頭を歩くスリハンを見かけるや否や、手を振って呼びかける。
その後ろには巡邏隊の隊員二人が付いて来ている。その表情には安心と困惑が入り交じっている。
「おい!言葉に気を付けろ!ウイルヘルム様だ!」
ティージはヨルビクを怒鳴ってから、心配そうにウイルヘルムを見たが、彼は全く動じていない。その感情の動揺につられて、周囲の影は蛇のように蠢く。
「わりぃ、わりぃ。名前知らなかったんで。」ヨルビクはちっとも悪びれる様子もない。「いや~、探したぜ。巡邏隊の旦那がすぐちび……ウイルヘルム様を見つけてこいってうるさくてさ。」
ヨルビクがまくし立てる。
「巡邏隊……エベルハルトという武官か。」とウイルヘルムは記憶の中にある名前を口にした。栄枯盛衰を使ったときエベルハルトから流れ込んで来た記憶を辿ると、巡邏隊と名乗っているが、実は特命捜査官という肩書きらしい。
「そうそうそう、そいつがヴァイス家の御曹司を探してこいって急かされて……」
とヨルビクが言うと、「ヴァイス家の御曹司だと分かってるならちびっ子言うな!」とティージがまだ怒鳴り、「あれ……ヴァイス家の御曹司……その……ヴァイス信託銀行のヴァイス?」と頭を傾げた。
「それな、オイラもびっくりしたぜ、リナや自分を助けた人間がそんなどえれいやつだったって。」とヨルビクが頷く。
レオンの眉が跳ね上がった。
「……な……待て待て待て。お前、ヴァイス家の御曹司って……あの銀行は『ヴァイス信託銀行』っていうのか?お前んちの銀行かよ!?嘘だろ!?」
「……なに!?ってかヨルビクだっけ?よく貴族の息子を『ちびっ子』って呼び捨てにしたな?」
タリンゴスは目を丸くし、ちょっと斜め上なツッコミを入れた。
(まあ、銀行での異常な歓待振りと、金をなんとも思わない使い方、どう見ても普通の成金じゃなかったからな。)
ポマニは静かに目を細めた。
(……やはり危険に陥ってもウイルヘルムを置いて逃げることなんて出来ねえじゃねえか、クソが。)
スリハンはウィルヘルムの背中を見やり、
(……へぇ。そりゃあ、装備が豪華なわけだ。でもまあ……)
(……あいつが「貴族様」ぶってないだけマシか。)
彼は一瞬、口元が緩んだ。
「隠してはおらぬ。」 ウィルヘルムは涼しい顔で言った。 「余がヴァイス家の者だと告げたはず。家名で威張る気はなく、ヴァイス家を知らぬうぬらに一々教える気もな」
ティージの頭の中では、突然妄想の花火が炸裂した。 ――(ヴァイス家の花嫁!絹のドレス!私、貴族夫人!?いやでもボクは男のふりしてるし……でもウィルヘルム様なら……) 「……っ!」 彼女の頬が真っ赤になり、首を振って幻想を振り払う。周囲の影がぶるんと波打った。ティージの影がにゅるりとウィルヘルムの足元に伸び、本人も気づかずに袖を掴んでいる。
ウィルヘルムは気づいていたが、敢えて無視した。
ヨルビクがケラケラ笑いながら説明を続けた。
「でな、エベルハルトの旦那が『ヴァイス卿をここに案内しろ』ってうるせーんだ。ちび……いや、ウィルヘルム様、ここは一つ付き合ってくれねえか?」
下水道の出口から出てきたウィルヘルム一行は、都市の外縁部に足を踏み入れる。空は鉛色の雲に覆われ、煙と腐臭が鼻を刺す。崩れかけた集合住宅が道の両側に聳え、ひび割れた壁からカビの汁が滴る。路地には粗末な屋台が並び、怪しげな肉の串焼きや濁ったスープを売る商人が客を呼び込むが、その匂いは吐き気を誘う。街角では薄着の女たちが色あせた提灯の下で客を待ち、背後には猛々しい男たちが彼女たちを家畜のように監視する。密集した住居の窓からは怒号や赤子の泣き声が漏れ、割れたガラスや板で塞がれた窓枠が風に揺れる。
「今までよくこういうのを食べて食中毒しなかったな……」とレオンが鼻に皺を寄せて、革ブーツで泥濘を避ける。
「だからここら辺出身の人間で魔法使い系クラスがあんまりいないぜ。体が頑丈じゃないとクラスが発現する前におっ死んじまうからな。」
ヨルビクはさりげなく会話に混ざる。
「なぁ、ヨルビクさんよ。」スリハンがヨルビクの横に並び、探るように言う。「お前、捜査官のエベルハルトに何でこき使われてんだ?金か?それとも何か弱みでも?」
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