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4巻
4-3
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ガルダが落とす【鴉羽根】と呼ばれる素材で、鴉羽の黒鎧が生産できるからだ。
面倒なMobの落とす素材が必要だからこそ、鴉羽の黒鎧はオークションで高額で売買されている。一攫千金を狙って、ガルダの縄張りに常駐しているプレイヤーもいるくらいだ。
「ということは、ガルダの縄張りって、周回しているプレイヤーが多いのかな?」
吐く息を白く濁らせ、すずが前を歩くエドガーに訊ねた。
「まあ、時間帯によるかな」
「今の時間帯は……え~っと、コアタイムをぎりぎり外れてる感じだね」
「そうだな。これから少しずつ増えてくると思う」
「そっか。じゃあ、サンフォスタンでエドガーくんと会えたのは、本当にグッドタイミングだったんだね」
「お互い時間を持て余しててよかった」
「ふふ、そうだね」
そう言ってふたりは笑い合う。
「詳しく内容を聞いてなかったんだけど、ガルダってどのくらい狩る必要があるの?」
「とりあえず、メンバーの素材分とラミレジィに渡す用で十二個くらい鴉羽根が欲しいから……まあ、三十匹くらい狩れば集められると思う」
さらりと言ったエドガーだったが、群れ単位で動いているガルダを三十匹も倒すのはなかなか骨が折れる作業のはず。
個体能力は低いが、常に複数体で移動しているガルダを「釣る」のは、通常のMobよりも難易度が高い。タイミングを見誤ってしまえば、処理できない数のガルダに追われるはめになり、素材収集どころかホームハウス送りになってしまう。
安全に狩りを行うためには、周回狩りよりも拠点狩りのほうがいいとエドガーは考えた。
自分が釣り役をして、すずの強化魔術で出迎えてもらう。
強化魔術はヘイト上昇量が少ない。サンフォスタンですずが言っていたように、魔法での回復は戦闘が終わったときにお願いし、戦闘中はアイテムを使って自分で回復したほうがいいだろう。
と、薄暗い森の中を進みながらそんな作戦を練っていたエドガーの横を、周回のパーティらしきプレイヤーたちが通り過ぎていった。
通り際、軽く会釈してきた相手に、エドガーとすずが笑顔で応える。
ダンジョンの最深部へ向かい、そこの探索を終えたら入り口へ戻るという周回狩りの戻り組だろう。
そうなると、この先のガルダは狩られてしまっている可能性が高い。再配置時間を考えて、多少無理をして奥まで進み、彼らとバッティングしないようにしたほうがいいかもしれない。
「すずさん、このままちょっと奥まで行って、安全な拠点を確保しよう」
「ということは、拠点狩り?」
「そうだね。数は多くないだろうけど、同じようにガルダを狙っているプレイヤーもいるし、同じポイントで狩っていたら効率が悪くなってしまう」
「わかった。けど、どこか拠点になりそうなところのあてはある?」
「いいところを知っている」
アランでプレイしていたときに何度か訪れたことがあるエドガーは、ひとつ拠点になりそうな場所を知っていた。拠点にもなり、万が一のときにも対処できる安全地帯だ。
ウインドウに地図を表示させ、するするとスワイプさせた先。
エドガーはとあるポイントを指差した。
「それって?」
首をかしげながら、すずはエドガーと地図を交互に見比べる。
「ガルダの集落。ドラゴンズクロンヌでも珍しい、ダンジョン内にある街だ」
「え? 街って……ダンジョンの中にお店があるの?」
「そう。ただ、集落にいるNPCはガルダだけどね」
高い知性を持ち合わせている設定のガルダは、プレイヤー相手に商売をする友好的なNPCとして配置されることもあった。
特に、世界各地を転々としている「行商ガルダ」は出会う確率が低いものの、レアリティの高い装備や素材を販売していて、彼を探して世界中を旅するプレイヤーがいるほどだ。
ガルダの集落に行商ガルダはいないが、一般的な消費アイテムが購入でき、Mobが立ち入れないセーフティエリアとして利用することも可能だった。
「へえ……なんだか変なMobなんだね、ガルダって」
「まあ、そうだな。嫌っている人は多いけど、俺は好きな部類なんだよね。ほら、鳥ってよく見ると愛嬌がある顔してない?」
「うーん、どうだろう。エドガーくんって鳥好きだったり?」
「いや、猫好き」
猫アレルギーだけど、と続けるエドガーに、すずは小さく肩を震わせる。
「猫好きなのに猫アレルギーな人って結構いるってきくけど、好きなのに身体が受けつけないって一番の悲劇だよね」
「俺が調べたところによると、猫アレルギーな人でも大丈夫な猫がいるらしい。例えばバリニーズって種類の猫で、性格がツンデレらしい」
「ツンデレ。エドガーくん、ツンデレ好きなんだ」
「え? あ、いや、まあ、人並みには」
どの程度が人並みかはわからないが、とは胸中で続ける。
バリニーズという種類の猫だけでなく、猫自体がツンデレなのではないか、とエドガーは思う。自分のツンデレ好きは、もしかすると猫好きから来ているのかもしれない。
「そっかあ。私たちでいうと、ツンデレって誰だろう。メグ?」
「メグさんはデレないから違う」
「そう? 私といるとき、結構デレるよ。スキンシップ魔になる」
「え、スキンシップ魔?」
それは聞き捨てならないと突然振り向いたエドガーにぎょっとしたすずは可愛くあったが、それどころではない。
スキンシップ魔という言葉ははじめて聞くが、その言葉が意味するものはニュアンスでわかる。つまり、メグはすずに頬ずりとか、頬ずりとか、頬ずりとかしているということだ。
メグのデレ具合などどうでもよく、すずに気軽にスキンシップできる立場が羨ましい。
エドガーははじめてメグの存在を妬ましく思ってしまった。
もしかすると、すずは押しに弱いのではないかと考えたが、すずを押せるほど自分に度胸がないことを思い出したエドガーは、その計画をそっと胸の中へしまい込む。
そんなたわいもない会話を交わしつつ、エドガーたちは目的地のガルダの集落へと向かった。
途中、ガルダの姿がまったくなかったのは、すれ違った周回プレイヤーが狩っていたからだろう。
ダンジョンの中というのを忘れてしまうほど、静かで安穏とした時間。
エドガーに油断がなかったといえば嘘になる。ガルダが現れる気配はないし、まもなくガルダの集落に到着するという安堵感もあった。
いつの間に、そこまで近づいてきていたのか。
木陰からゆらりと現れたのは、黒い装備に身を固めたプレイヤー。
その姿をエドガーが認識した瞬間──
「……ッ!?」
それは、エドガーの間合いに音もなく滑り込み、鋭い斬撃を放った。
エドガーの目に映ったのは細身の剣。片手剣に属する武器だが、攻撃力を犠牲にする代わりに、斬撃の速さに特化させたレイピアだ。
一瞬反応に遅れてしまったエドガーは、光のような速さで放たれた斬撃を避けることができなかった。
「ちっ!」
「エドガーくんッ!?」
鈍い衝撃とともに、エドガーの胸元から頬にかけて、血しぶきのようなエフェクトが舞った。
突然の出来事に、すずは驚きを隠せない様子。
だが、これまで幾度となく繰り返してきた戦闘経験がそうさせたのか、エドガーが指示するまでもなく、即座に魔術の詠唱に入った。
回復魔術ではなく、侍の弱点と言える防御力を強化させる魔術【スクタムⅡ】──
その効果が付与されたことを確認する前に、エドガーは即座に斬り返す。
反射的に身を反らしたことと、相手の武器に攻撃力がなかったことが幸いして、減ったエドガーの体力は微々たるものだった。
「すずさん、距離を取って!」
背中に背負った両手刀【神威】の柄を握り、身を捻って抜刀。
相手はMobではなく、プレイヤー。それも、プレイヤーキラーだ。
そう判断したエドガーは、相手の避け行動を読んで、タイミングをずらした攻撃を放った。
「……ッ!」
案の定、エドガーの攻撃を避けようとしたそのプレイヤーは、正面からエドガーの一撃をまともに受けた。明らかに致命傷とわかる一撃。
不意打ちに失敗したと判断したのか、そのプレイヤーは一歩下がった。
このまま暗闇に溶け込むつもりか。
エドガーは間をおかず、二太刀目を放った。
今度はタイミングをずらさない、最速の【袈裟斬り】。
再び薄暗い森の中に派手なヒットエフェクトが散った。
「うぐッ!」
響き渡る、プレイヤーの苦悶の声。
単発火力が高い特徴を持つ侍。スピードを犠牲にして火力を高めた両手刀の攻撃力は、たった二太刀でそのプレイヤーの体力を全て奪った。
膝から崩れ堕ちたそのプレイヤーはきらきらと光の粒へと変わっていくが、エドガーは警戒を解かない。
先程油断してしまった自分を戒めるためではなく、今襲いかかってきたプレイヤーの仲間がまだ潜んでいる可能性があったからだ。
問答無用に襲いかかってくるPKはどこにでも潜んでいる。
高額で取引されている鴉羽の黒鎧を作る素材が取れるガルダの縄張りであれば、素材を狙ってPK行為に及ぶプレイヤーも多いだろう。
「エドガーくんッ! 左ッ!」
すずの声が跳ねた。
ホームハウス送りにしたPKとは逆側。猛烈な勢いで近づいてくるプレイヤーの気配があった。
やはり仲間がいたらしい。近づいてくるということは、もうひとりのPKも前衛職だろう。
初撃を捌いてカウンターの一撃を放つ。
【燕返し】で処理しようかと思った、そのとき。
「……なっ!?」
あろうことか、相手はすでにエドガーの懐に飛び込んできていた。その間合いは、侍の間合いよりも近い拳の間合い──もうひとりのPKは格闘士だ。
だが、エドガーは攻撃を放つことも距離を置くこともなく、固まってしまった。
反応が遅れたからでも、相手との間合いが近すぎたからでもない。
飛び込んできたプレイヤーに見覚えがあったからだ。
「あんたは」
「油断大敵ですよ、エドガーさん」
そう言って、微笑む赤毛の少女。
赤毛のストレートヘアに、垂れた耳。どこかおっとりした雰囲気のモーム種のプレイヤー。敗者復活戦で戦った「狩竜徒の学舎協会」に所属する教師──
現れたのは、方言バリバリのブチ切れモードではない、通常モードのかぐやだった。
***
かぐやは、赤い髪の悪魔の異名を持つプレイヤーだ。
その名が与えられた理由は、彼女の「ブチ切れモード」にあるのだと思う。
あれは、現実世界の彼女の精神状態が、アバターのグラフィックに反映されているだけなのだろうが、エドガーもあれほどわかりやすく変貌するプレイヤーを見たことがなかった。
まさに、もうひとつの人格と言っても過言ではない。
推測するに、現実世界のかぐやはUnChainに代表されるブレインマシンインターフェースとの親和性が非常に高いのだろう。
とにかく、ブチ切れモードのかぐやはまさに悪魔だった、とエドガーは聞いている。
敗者復活戦では紆余曲折あって、なんとかかぐやから逃げ切ることができたらしいが、「運が悪ければ、アランと対峙していたのはかぐやだったかもしれない」とは、すずの談だ。
気づいたときには間合いに入られていたことから、ブチ切れモードではないかぐやも相当厄介な相手に違いない。学園長が敗者復活戦のメンバーに選んでいることから、かなりの信頼を置いていると考えて間違いないだろう。
しかし、とエドガーは現れたかぐやを見て思う。
先程のセリフから察するに、彼女は偶然ここに居合わせたという感じではなさそうだ。
もしかしてPK行為をしていたのかとも考えたが、すぐにその考えは消した。
初心者プレイヤーにドラゴンズクロンヌのいろはを教える立場にあるかぐやが、PK行為をしているとは考えにくい。
「五常の徳」を信条とする学園長と同じクランに所属している彼女なら、なおさらだ。
「お久しぶりです、エドガーさん、すずさん」
エドガーの不安をよそに、かぐやは丁寧に、そして恭しく頭を垂れた。
「改めて、グループトーナメント出場おめでとうございます」
「え? あ、ああ。ありがとう」
後ろできょとんとしてしまっているすずに代わり、エドガーが返す。
かぐやが所属しているクラン狩竜徒の学舎協会とは、敗者復活戦で戦った相手。つまり、放課後DC部は自分たちを退けた憎き相手ということになる。
嫌味のひとつでも言うのかと思ったが、かぐやは朗らかな笑顔のままだ。皮肉で言っているわけでもなさそうで、本心から語っているように見える。
「エドガーさんたちが言いたいことはわかりますよ」
と、切り出すかぐや。
「でも、勝負は時の運ですからね。どちらが勝っても恨みっこなしです。それに、私の追撃を巧みにかわせたのは、運だけではないと思います」
「そ、そうかな。でも、ありがとうございます」
すずは少々バツが悪そうに肩をすくめて、杖をぎゅっと握りしめる。
助かったのは、かぐやの極端な方向音痴のおかげだとすずたちは言っていたが、エドガーはそのことをあえて突っ込まないことにした。
「それで……かぐやさん、だったよな? 俺たちに何か用事が?」
とりあえず、かぐやに敵意はないと判断したエドガーは、刀を鞘へと収める。
「はい。学園長から言伝がありまして、それをお伝えするために来ました」
「こ、言伝? わざわざ?」
デジタルの粋を極めた仮想現実世界で、足を使った伝達方法を使うなんて。
言伝の中身云々の前に、エドガーが驚いてしまったのはそこだった。
伝えたいことがあるのなら、メール機能やメッセージ機能を使えばなんとでもなる。
とはいえ、見落とす可能性がゼロではないテキストでのやりとりではなく、実際に会って伝えようと考えるのは、学園長らしいが。
「それで、内容は?」
「実はここ数日、PK行為が急に増えているんです」
かぐやは、どことなく神妙な面持ちで切り出した。
だが、話自体はそう驚くほどのことでもなかったため、エドガーもすずもきょとんとした表情を返してしまった。
「PK行為が増えているから注意したほうがいいってことを、わざわざ伝えに来たのか?」
「何の脈絡もないPK行為だったら別に構わない……いや、構うんですけど……じゃなくて、ええと」
かぐやが両手で頭を押さえ、わたわたと慌て出す。
なんというか、可愛い。
「つまりですね、ここ最近起こっているPK行為には共通点があったんです」
「共通点? PK行為に?」
PK行為の共通点という言葉でエドガーが連想したのは、侍を狙ったPK行為「侍狩り」だ。
あのときは、動画に記録されていた無名の月歩使いの正体を暴くべく行われたものだった。
「はい。ここ数日で襲われたのは、クラン『マッハカントリー』『アイアンブレード』それに『ONION』という、予選を突破してグループトーナメントに出場している強豪チームなんです」
「え? マジか。それはすごい共通点だな」
マッハカントリーというクランは知らないが、アイアンブレードとONIONはKODの決勝トーナメント常連チームだ。
特にアイアンブレードは、以前アランで出場したときに対戦し、負けてしまったチームでもある。
「襲ってきたのはかなり熟練したプレイヤーだと聞いています。遠距離から襲われたという方もいれば、接近戦でやられたという方もいます。共通して皆さんが言っているのは、相手が黒いプレイヤーだったということです」
「黒いプレイヤー」と言われて連想するのは、かつて所属していたクラン「Grave
Carpenters」のマスター、クロノだ。
黒い鎧に黒い髪、その上武器まで黒と、全身黒ずくめの男だった。
だが、奴ではないだろう。
クロノは無差別にPK行為をするような戦闘狂だが、正面切って戦うことを信条としている。不意打ちといった卑怯な手段は最も嫌っていたはず。
それに、クロノのクラスは戦士。かぐやが言っているような遠距離攻撃には最も不向きなクラスだ。
「エドガーさん、何か心当たりが?」
「ああ、いや。ついさっきPK行為を受けたばっかりなんだが、確かそのプレイヤーも黒い身なりをしていたなあと」
「え、本当ですか? そのプレイヤーは?」
「まあ、返り討ちにしてやった」
エドガーは、PKが残していったアイテムを指差す。
「だけど、かぐやさんが言っているプレイヤーとは違う気がする。あまりにも弱かった」
「襲われた方たちはフルパーティだったと聞きます。五人相手にひとりで襲って全滅させたらしいです」
「アイアンブレードのフルパーティ相手にひとりって……スゴイな。それは、相当な手練だぞ」
Mobと違い、対人戦において数は勝敗を左右する絶対的な要素だ。
アランが敗者復活戦で三〇対一という戦いを挑まれ、押され気味になってしまったことからも、人数というのはテクニックや能力を凌駕する部分があるのはわかる。
五対一。それも、プレイヤーテクニックに秀でている熟練の五人だ。
アランでやったとしても、アイアンブレードのフルパーティを相手にすれば、三〇人を相手する以上に苦戦してしまうだろう。
「これはなにか作為的なものが働いていると学園長は言っています。私も同じ意見です」
「確かにな。どこかのチームが戦力を削るために襲ったと考えられなくもないが」
「私もそれを考えましたが、だとしたらもっと弱いチームから狙うと思うんです。アイアンブレードやマッハカントリーみたいな一軍チームを狙っても、リスクが大きすぎます」
「ううむ……」
確かにかぐやの言っていることには一理ある。
KOD決勝トーナメント常連組にソロでPK行為をしかけるなど、自殺行為に近い。
その黒いPKの正体が、同じグループトーナメントに出場しているプレイヤーなら、逆に装備をロストさせられ、自分の首を絞めることにもなりかねない。
となると、考えられるのはグループトーナメントに進めなかった敗退組が溜飲を下げるために襲った可能性だろうか。
なんとも器の小さい理由だが、ないわけじゃない。
「数日前から、と言ってたけど、どれくらい前から?」
「三日くらい前ですね」
「三日というと……敗者復活戦が終わったころか」
敗者復活戦が終わって、グループトーナメントに出場するチームが確定してから動き出したという感じだ。
「グループトーナメントに出場しているクランが襲われているという情報は、アイアンブレードとONIONに学園長の知り合いがいて、そこから提供されたものです。彼らと協力して、他にも襲われたクランがあるんじゃないかと調べているところなのですが、ひとまずエドガーさんたちに伝えるよう学園長から任された、というわけです」
「そうだったのか。わざわざありがとう。後で学園長にもお礼を言っておくよ」
これはすぐに、クランメンバーと情報共有したほうがいい、とエドガーは思った。
今日明日はラミレジィの個人レッスンがあるから遠出はしないだろうが、襲われて装備をロストしてしまってからでは遅い。
「本当は昨日お伝えしようと思って、エドガーさんたちがいるサンフォスタンに向かったのですが、なぜかマグダ魔王直轄領に到着したんですよね」
面倒なMobの落とす素材が必要だからこそ、鴉羽の黒鎧はオークションで高額で売買されている。一攫千金を狙って、ガルダの縄張りに常駐しているプレイヤーもいるくらいだ。
「ということは、ガルダの縄張りって、周回しているプレイヤーが多いのかな?」
吐く息を白く濁らせ、すずが前を歩くエドガーに訊ねた。
「まあ、時間帯によるかな」
「今の時間帯は……え~っと、コアタイムをぎりぎり外れてる感じだね」
「そうだな。これから少しずつ増えてくると思う」
「そっか。じゃあ、サンフォスタンでエドガーくんと会えたのは、本当にグッドタイミングだったんだね」
「お互い時間を持て余しててよかった」
「ふふ、そうだね」
そう言ってふたりは笑い合う。
「詳しく内容を聞いてなかったんだけど、ガルダってどのくらい狩る必要があるの?」
「とりあえず、メンバーの素材分とラミレジィに渡す用で十二個くらい鴉羽根が欲しいから……まあ、三十匹くらい狩れば集められると思う」
さらりと言ったエドガーだったが、群れ単位で動いているガルダを三十匹も倒すのはなかなか骨が折れる作業のはず。
個体能力は低いが、常に複数体で移動しているガルダを「釣る」のは、通常のMobよりも難易度が高い。タイミングを見誤ってしまえば、処理できない数のガルダに追われるはめになり、素材収集どころかホームハウス送りになってしまう。
安全に狩りを行うためには、周回狩りよりも拠点狩りのほうがいいとエドガーは考えた。
自分が釣り役をして、すずの強化魔術で出迎えてもらう。
強化魔術はヘイト上昇量が少ない。サンフォスタンですずが言っていたように、魔法での回復は戦闘が終わったときにお願いし、戦闘中はアイテムを使って自分で回復したほうがいいだろう。
と、薄暗い森の中を進みながらそんな作戦を練っていたエドガーの横を、周回のパーティらしきプレイヤーたちが通り過ぎていった。
通り際、軽く会釈してきた相手に、エドガーとすずが笑顔で応える。
ダンジョンの最深部へ向かい、そこの探索を終えたら入り口へ戻るという周回狩りの戻り組だろう。
そうなると、この先のガルダは狩られてしまっている可能性が高い。再配置時間を考えて、多少無理をして奥まで進み、彼らとバッティングしないようにしたほうがいいかもしれない。
「すずさん、このままちょっと奥まで行って、安全な拠点を確保しよう」
「ということは、拠点狩り?」
「そうだね。数は多くないだろうけど、同じようにガルダを狙っているプレイヤーもいるし、同じポイントで狩っていたら効率が悪くなってしまう」
「わかった。けど、どこか拠点になりそうなところのあてはある?」
「いいところを知っている」
アランでプレイしていたときに何度か訪れたことがあるエドガーは、ひとつ拠点になりそうな場所を知っていた。拠点にもなり、万が一のときにも対処できる安全地帯だ。
ウインドウに地図を表示させ、するするとスワイプさせた先。
エドガーはとあるポイントを指差した。
「それって?」
首をかしげながら、すずはエドガーと地図を交互に見比べる。
「ガルダの集落。ドラゴンズクロンヌでも珍しい、ダンジョン内にある街だ」
「え? 街って……ダンジョンの中にお店があるの?」
「そう。ただ、集落にいるNPCはガルダだけどね」
高い知性を持ち合わせている設定のガルダは、プレイヤー相手に商売をする友好的なNPCとして配置されることもあった。
特に、世界各地を転々としている「行商ガルダ」は出会う確率が低いものの、レアリティの高い装備や素材を販売していて、彼を探して世界中を旅するプレイヤーがいるほどだ。
ガルダの集落に行商ガルダはいないが、一般的な消費アイテムが購入でき、Mobが立ち入れないセーフティエリアとして利用することも可能だった。
「へえ……なんだか変なMobなんだね、ガルダって」
「まあ、そうだな。嫌っている人は多いけど、俺は好きな部類なんだよね。ほら、鳥ってよく見ると愛嬌がある顔してない?」
「うーん、どうだろう。エドガーくんって鳥好きだったり?」
「いや、猫好き」
猫アレルギーだけど、と続けるエドガーに、すずは小さく肩を震わせる。
「猫好きなのに猫アレルギーな人って結構いるってきくけど、好きなのに身体が受けつけないって一番の悲劇だよね」
「俺が調べたところによると、猫アレルギーな人でも大丈夫な猫がいるらしい。例えばバリニーズって種類の猫で、性格がツンデレらしい」
「ツンデレ。エドガーくん、ツンデレ好きなんだ」
「え? あ、いや、まあ、人並みには」
どの程度が人並みかはわからないが、とは胸中で続ける。
バリニーズという種類の猫だけでなく、猫自体がツンデレなのではないか、とエドガーは思う。自分のツンデレ好きは、もしかすると猫好きから来ているのかもしれない。
「そっかあ。私たちでいうと、ツンデレって誰だろう。メグ?」
「メグさんはデレないから違う」
「そう? 私といるとき、結構デレるよ。スキンシップ魔になる」
「え、スキンシップ魔?」
それは聞き捨てならないと突然振り向いたエドガーにぎょっとしたすずは可愛くあったが、それどころではない。
スキンシップ魔という言葉ははじめて聞くが、その言葉が意味するものはニュアンスでわかる。つまり、メグはすずに頬ずりとか、頬ずりとか、頬ずりとかしているということだ。
メグのデレ具合などどうでもよく、すずに気軽にスキンシップできる立場が羨ましい。
エドガーははじめてメグの存在を妬ましく思ってしまった。
もしかすると、すずは押しに弱いのではないかと考えたが、すずを押せるほど自分に度胸がないことを思い出したエドガーは、その計画をそっと胸の中へしまい込む。
そんなたわいもない会話を交わしつつ、エドガーたちは目的地のガルダの集落へと向かった。
途中、ガルダの姿がまったくなかったのは、すれ違った周回プレイヤーが狩っていたからだろう。
ダンジョンの中というのを忘れてしまうほど、静かで安穏とした時間。
エドガーに油断がなかったといえば嘘になる。ガルダが現れる気配はないし、まもなくガルダの集落に到着するという安堵感もあった。
いつの間に、そこまで近づいてきていたのか。
木陰からゆらりと現れたのは、黒い装備に身を固めたプレイヤー。
その姿をエドガーが認識した瞬間──
「……ッ!?」
それは、エドガーの間合いに音もなく滑り込み、鋭い斬撃を放った。
エドガーの目に映ったのは細身の剣。片手剣に属する武器だが、攻撃力を犠牲にする代わりに、斬撃の速さに特化させたレイピアだ。
一瞬反応に遅れてしまったエドガーは、光のような速さで放たれた斬撃を避けることができなかった。
「ちっ!」
「エドガーくんッ!?」
鈍い衝撃とともに、エドガーの胸元から頬にかけて、血しぶきのようなエフェクトが舞った。
突然の出来事に、すずは驚きを隠せない様子。
だが、これまで幾度となく繰り返してきた戦闘経験がそうさせたのか、エドガーが指示するまでもなく、即座に魔術の詠唱に入った。
回復魔術ではなく、侍の弱点と言える防御力を強化させる魔術【スクタムⅡ】──
その効果が付与されたことを確認する前に、エドガーは即座に斬り返す。
反射的に身を反らしたことと、相手の武器に攻撃力がなかったことが幸いして、減ったエドガーの体力は微々たるものだった。
「すずさん、距離を取って!」
背中に背負った両手刀【神威】の柄を握り、身を捻って抜刀。
相手はMobではなく、プレイヤー。それも、プレイヤーキラーだ。
そう判断したエドガーは、相手の避け行動を読んで、タイミングをずらした攻撃を放った。
「……ッ!」
案の定、エドガーの攻撃を避けようとしたそのプレイヤーは、正面からエドガーの一撃をまともに受けた。明らかに致命傷とわかる一撃。
不意打ちに失敗したと判断したのか、そのプレイヤーは一歩下がった。
このまま暗闇に溶け込むつもりか。
エドガーは間をおかず、二太刀目を放った。
今度はタイミングをずらさない、最速の【袈裟斬り】。
再び薄暗い森の中に派手なヒットエフェクトが散った。
「うぐッ!」
響き渡る、プレイヤーの苦悶の声。
単発火力が高い特徴を持つ侍。スピードを犠牲にして火力を高めた両手刀の攻撃力は、たった二太刀でそのプレイヤーの体力を全て奪った。
膝から崩れ堕ちたそのプレイヤーはきらきらと光の粒へと変わっていくが、エドガーは警戒を解かない。
先程油断してしまった自分を戒めるためではなく、今襲いかかってきたプレイヤーの仲間がまだ潜んでいる可能性があったからだ。
問答無用に襲いかかってくるPKはどこにでも潜んでいる。
高額で取引されている鴉羽の黒鎧を作る素材が取れるガルダの縄張りであれば、素材を狙ってPK行為に及ぶプレイヤーも多いだろう。
「エドガーくんッ! 左ッ!」
すずの声が跳ねた。
ホームハウス送りにしたPKとは逆側。猛烈な勢いで近づいてくるプレイヤーの気配があった。
やはり仲間がいたらしい。近づいてくるということは、もうひとりのPKも前衛職だろう。
初撃を捌いてカウンターの一撃を放つ。
【燕返し】で処理しようかと思った、そのとき。
「……なっ!?」
あろうことか、相手はすでにエドガーの懐に飛び込んできていた。その間合いは、侍の間合いよりも近い拳の間合い──もうひとりのPKは格闘士だ。
だが、エドガーは攻撃を放つことも距離を置くこともなく、固まってしまった。
反応が遅れたからでも、相手との間合いが近すぎたからでもない。
飛び込んできたプレイヤーに見覚えがあったからだ。
「あんたは」
「油断大敵ですよ、エドガーさん」
そう言って、微笑む赤毛の少女。
赤毛のストレートヘアに、垂れた耳。どこかおっとりした雰囲気のモーム種のプレイヤー。敗者復活戦で戦った「狩竜徒の学舎協会」に所属する教師──
現れたのは、方言バリバリのブチ切れモードではない、通常モードのかぐやだった。
***
かぐやは、赤い髪の悪魔の異名を持つプレイヤーだ。
その名が与えられた理由は、彼女の「ブチ切れモード」にあるのだと思う。
あれは、現実世界の彼女の精神状態が、アバターのグラフィックに反映されているだけなのだろうが、エドガーもあれほどわかりやすく変貌するプレイヤーを見たことがなかった。
まさに、もうひとつの人格と言っても過言ではない。
推測するに、現実世界のかぐやはUnChainに代表されるブレインマシンインターフェースとの親和性が非常に高いのだろう。
とにかく、ブチ切れモードのかぐやはまさに悪魔だった、とエドガーは聞いている。
敗者復活戦では紆余曲折あって、なんとかかぐやから逃げ切ることができたらしいが、「運が悪ければ、アランと対峙していたのはかぐやだったかもしれない」とは、すずの談だ。
気づいたときには間合いに入られていたことから、ブチ切れモードではないかぐやも相当厄介な相手に違いない。学園長が敗者復活戦のメンバーに選んでいることから、かなりの信頼を置いていると考えて間違いないだろう。
しかし、とエドガーは現れたかぐやを見て思う。
先程のセリフから察するに、彼女は偶然ここに居合わせたという感じではなさそうだ。
もしかしてPK行為をしていたのかとも考えたが、すぐにその考えは消した。
初心者プレイヤーにドラゴンズクロンヌのいろはを教える立場にあるかぐやが、PK行為をしているとは考えにくい。
「五常の徳」を信条とする学園長と同じクランに所属している彼女なら、なおさらだ。
「お久しぶりです、エドガーさん、すずさん」
エドガーの不安をよそに、かぐやは丁寧に、そして恭しく頭を垂れた。
「改めて、グループトーナメント出場おめでとうございます」
「え? あ、ああ。ありがとう」
後ろできょとんとしてしまっているすずに代わり、エドガーが返す。
かぐやが所属しているクラン狩竜徒の学舎協会とは、敗者復活戦で戦った相手。つまり、放課後DC部は自分たちを退けた憎き相手ということになる。
嫌味のひとつでも言うのかと思ったが、かぐやは朗らかな笑顔のままだ。皮肉で言っているわけでもなさそうで、本心から語っているように見える。
「エドガーさんたちが言いたいことはわかりますよ」
と、切り出すかぐや。
「でも、勝負は時の運ですからね。どちらが勝っても恨みっこなしです。それに、私の追撃を巧みにかわせたのは、運だけではないと思います」
「そ、そうかな。でも、ありがとうございます」
すずは少々バツが悪そうに肩をすくめて、杖をぎゅっと握りしめる。
助かったのは、かぐやの極端な方向音痴のおかげだとすずたちは言っていたが、エドガーはそのことをあえて突っ込まないことにした。
「それで……かぐやさん、だったよな? 俺たちに何か用事が?」
とりあえず、かぐやに敵意はないと判断したエドガーは、刀を鞘へと収める。
「はい。学園長から言伝がありまして、それをお伝えするために来ました」
「こ、言伝? わざわざ?」
デジタルの粋を極めた仮想現実世界で、足を使った伝達方法を使うなんて。
言伝の中身云々の前に、エドガーが驚いてしまったのはそこだった。
伝えたいことがあるのなら、メール機能やメッセージ機能を使えばなんとでもなる。
とはいえ、見落とす可能性がゼロではないテキストでのやりとりではなく、実際に会って伝えようと考えるのは、学園長らしいが。
「それで、内容は?」
「実はここ数日、PK行為が急に増えているんです」
かぐやは、どことなく神妙な面持ちで切り出した。
だが、話自体はそう驚くほどのことでもなかったため、エドガーもすずもきょとんとした表情を返してしまった。
「PK行為が増えているから注意したほうがいいってことを、わざわざ伝えに来たのか?」
「何の脈絡もないPK行為だったら別に構わない……いや、構うんですけど……じゃなくて、ええと」
かぐやが両手で頭を押さえ、わたわたと慌て出す。
なんというか、可愛い。
「つまりですね、ここ最近起こっているPK行為には共通点があったんです」
「共通点? PK行為に?」
PK行為の共通点という言葉でエドガーが連想したのは、侍を狙ったPK行為「侍狩り」だ。
あのときは、動画に記録されていた無名の月歩使いの正体を暴くべく行われたものだった。
「はい。ここ数日で襲われたのは、クラン『マッハカントリー』『アイアンブレード』それに『ONION』という、予選を突破してグループトーナメントに出場している強豪チームなんです」
「え? マジか。それはすごい共通点だな」
マッハカントリーというクランは知らないが、アイアンブレードとONIONはKODの決勝トーナメント常連チームだ。
特にアイアンブレードは、以前アランで出場したときに対戦し、負けてしまったチームでもある。
「襲ってきたのはかなり熟練したプレイヤーだと聞いています。遠距離から襲われたという方もいれば、接近戦でやられたという方もいます。共通して皆さんが言っているのは、相手が黒いプレイヤーだったということです」
「黒いプレイヤー」と言われて連想するのは、かつて所属していたクラン「Grave
Carpenters」のマスター、クロノだ。
黒い鎧に黒い髪、その上武器まで黒と、全身黒ずくめの男だった。
だが、奴ではないだろう。
クロノは無差別にPK行為をするような戦闘狂だが、正面切って戦うことを信条としている。不意打ちといった卑怯な手段は最も嫌っていたはず。
それに、クロノのクラスは戦士。かぐやが言っているような遠距離攻撃には最も不向きなクラスだ。
「エドガーさん、何か心当たりが?」
「ああ、いや。ついさっきPK行為を受けたばっかりなんだが、確かそのプレイヤーも黒い身なりをしていたなあと」
「え、本当ですか? そのプレイヤーは?」
「まあ、返り討ちにしてやった」
エドガーは、PKが残していったアイテムを指差す。
「だけど、かぐやさんが言っているプレイヤーとは違う気がする。あまりにも弱かった」
「襲われた方たちはフルパーティだったと聞きます。五人相手にひとりで襲って全滅させたらしいです」
「アイアンブレードのフルパーティ相手にひとりって……スゴイな。それは、相当な手練だぞ」
Mobと違い、対人戦において数は勝敗を左右する絶対的な要素だ。
アランが敗者復活戦で三〇対一という戦いを挑まれ、押され気味になってしまったことからも、人数というのはテクニックや能力を凌駕する部分があるのはわかる。
五対一。それも、プレイヤーテクニックに秀でている熟練の五人だ。
アランでやったとしても、アイアンブレードのフルパーティを相手にすれば、三〇人を相手する以上に苦戦してしまうだろう。
「これはなにか作為的なものが働いていると学園長は言っています。私も同じ意見です」
「確かにな。どこかのチームが戦力を削るために襲ったと考えられなくもないが」
「私もそれを考えましたが、だとしたらもっと弱いチームから狙うと思うんです。アイアンブレードやマッハカントリーみたいな一軍チームを狙っても、リスクが大きすぎます」
「ううむ……」
確かにかぐやの言っていることには一理ある。
KOD決勝トーナメント常連組にソロでPK行為をしかけるなど、自殺行為に近い。
その黒いPKの正体が、同じグループトーナメントに出場しているプレイヤーなら、逆に装備をロストさせられ、自分の首を絞めることにもなりかねない。
となると、考えられるのはグループトーナメントに進めなかった敗退組が溜飲を下げるために襲った可能性だろうか。
なんとも器の小さい理由だが、ないわけじゃない。
「数日前から、と言ってたけど、どれくらい前から?」
「三日くらい前ですね」
「三日というと……敗者復活戦が終わったころか」
敗者復活戦が終わって、グループトーナメントに出場するチームが確定してから動き出したという感じだ。
「グループトーナメントに出場しているクランが襲われているという情報は、アイアンブレードとONIONに学園長の知り合いがいて、そこから提供されたものです。彼らと協力して、他にも襲われたクランがあるんじゃないかと調べているところなのですが、ひとまずエドガーさんたちに伝えるよう学園長から任された、というわけです」
「そうだったのか。わざわざありがとう。後で学園長にもお礼を言っておくよ」
これはすぐに、クランメンバーと情報共有したほうがいい、とエドガーは思った。
今日明日はラミレジィの個人レッスンがあるから遠出はしないだろうが、襲われて装備をロストしてしまってからでは遅い。
「本当は昨日お伝えしようと思って、エドガーさんたちがいるサンフォスタンに向かったのですが、なぜかマグダ魔王直轄領に到着したんですよね」
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