文明論のすすめ

平 一

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2 文明の構造(システム)が分かると、技術と政策が分かる!

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文明活動の本体は、全ての人が営む経済・社会活動です。
私達が生きるのに必要な富を作って、
社会活動を豊かにするのが科学・技術、
富を分けて、社会活動を健全に保つのが制度・政策です。
技術と政策は、社会活動に働きかける時の経路ルートから、
左右対称の形で分類できます。

①社会活動を直接助ける直接ルート
 【画期技術】(農耕、動力機関、電算機、AI)
 【経済・社会政策】(産業振興や社会保障)

②必要条件となる物資や人材を確保する間接ルート
 【実現技術】(土建、電機、光電、応用情報工学など)
 【人的資源政策】(保健や教育)

③自分を助ける自助ルート
 【研究・開発技術】(実験・観測・模擬実験シミュレーションなど)
 【行政管理政策】(施設管理、予算配分、人材育成など)

相方あいかたを助ける互助ルート
 【社会工学的技術】
(経済・社会政策を助ける 【組織・会計技術】、
人的資源政策を助ける 【公教育・公衆衛生技術】、
行政管理政策を助ける 【企画支援技術オペレーションズ・リサーチ】)
 【技術的政策】
(画期技術を助ける 【社会工学的(ルールづくり)政策】、
実現技術を助ける 【社会基盤インフラ政策】、
研究・開発技術を助ける 【研究・開発政策】
[実務的には資源環境、都市整備、防災、防犯、
国防政策などですが、いずれも内容をみると、
上記の理論的分類のどれかに分け直せます])

この〝文明の構造システム〟が分かると、
『第三の波』『シンギュラリティは近い』
『サピエンス全史』などの名著に書かれた重要技術や、
国・自治体や国連による総合政策の体系が分かります。
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