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145話 新しい1日
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白狼隊の朝は早い。
前日も遅くまで作業していたが、朝にシャワーを浴びて、無理矢理頭をすっきりさせると、今日も周辺エリアの探索にユキムラ、ヴァリィ、ソーカが出発する。
ヴァリィはポイントさえ見えるようになれば後は研鑽あるのみ。
昨日一番進んだソーカのエリアを担当だ。
今日からは移動速度が飛躍的に上がるために効率は段違いに上がるはずだ。
あんまり離れた場所を調べても仕方ないので前日レンが調べたエリアからもう少し広げたら北の山に鉱脈を探しに行く予定のソーカ。ある程度探ったらユキムラと合流して森をマッピングしていく。
ユキムラは森を継続して探索する。
タロとレンはユキムラ商店オープン初日を迎える。
もちろん宣伝も何も打っていない、朝店の扉を開けて初めて看板をかける。
『サナダ商店 よろず屋』
デザインはヴァリィがしてくれた。ブランドマスコットはタロの横顔。
ユキムラの提案で持ち帰り用の手提げをそれ自体が商品になりそうな皮の丈夫な袋にして、ブランドカラーである白に赤のラインが入ったスタイリッシュなものにする。
ひと目でこの店で買ったとわかる上に、それを持つことをステータスとするという方法らしい。
ヴァリィもブランドの価値を高めるいい方法だと喜んで大量に製造してくれている。
「よし、頑張ろっかタロ!」
「ウオン!」
タロは店の前のデッキで丸くなっている。
それだけで人が触りに来て、自然と店の中へと吸い込まれていく。
タロの人形も絶賛発売中だ。サイズもいろいろあってソーカも可愛いと1つ寝る時に使っている。
「あら、こんなところにお店が出来たのね?」
「いらっしゃいませ、本日からここでお世話になっていきますサナダ商店といいます。
商品でわからないことがあればなんでも聞いてくださいね」
白い歯をみせた爽やかイケメンスマイルである。効果は抜群だ。
ギャルソンスタイルの金髪童顔イケメンはオバサマ方の心を握りしめて離さない。
それだけではなく、この商店で扱われているものが見たこともないような素晴らしいものだ。
近隣のお店の人間も視察に来て思わず商品を買って帰っていっている。
人の波は途切れること無く続き、なんと昼過ぎには店の中の商品は一点残らず売り切れてしまった。
「ちょっと、予想外でしたね。初日からコレほどとは……」
「想像以上に変化に飢えているのかもしれないねその街の人達は……」
レンは事の顛末をユキムラに連絡する。
「今ある素材で明日の商品補充お願いね。こっちももうすぐ片がつくから」
ユキムラは森の中で巨大な虫塚を発見した。
すでに内部は巨大昆虫の巣窟となっており、今回の馬車襲撃などの原因と考えられた。
虫に罪はないが、安全な採取のためにもユキムラは虫塚の殲滅に当たっている。
異なる虫が同居している不思議な洞窟を抜けると広い部屋に出る。
「なるほどねぇ……」
そこにいたのは巨大な蛾だった。ビッグモス。幻覚作用のある鱗粉で虫達を操作して自分の子供達のために狩りをさせていたようだった。
もちろん、ユキムラの相手にもならない。
ダンジョンと化していた虫塚は殲滅され虫系素材の採取場へと変えられる。
地力が違いすぎるのだ。仕方ない。
この地にユキムラが降り立ったことを来世で恨んで欲しい。
「まぁ、このあたりまでが現実的な採取場所かな?
この先にゲールさんの別荘があるんだっけ?
ちょっと見てくるか……」
馬車用に整備された道路をフライングボードで疾走する。
美しい森を切り開いた道を走ると清々しい空気と風、秋口に入り少しひんやりとしているものの非常に心地が良い。
しばらくすると大きな湖が目の前に広がる。
湖に森の姿、空が映り込みこの世の自然の美しさを視界に独り占めできるような気持ちになる。
「素晴らしい場所だな……あの建物か、この景色を邪魔しない素敵な作りだ。
うん、ゲールさんが好きになってきたぞ」
想像よりも自然や芸術に造詣があることに感心したユキムラだったが、周囲のポイントは漏れなくチェックしてから帰還する。
「思ったより早く回れたから採取しながら戻るね」
「えっ! ユキムラさんもう終わっちゃったんですか!?
……はい……、もう少し山脈側を探索しておきます」
「あ、ソーカ。俺もそっちに行く。山脈は気になるからめぼしいとこ見つけよう」
「え、あ、はい!! 待ってます!!」
「あー、ユキムラちゃんなんか南の方に大きな壁というか城塞があるわね。
目立たないうちに帰ろうと思うけどそれでいい?」
「ああ、帝国の大城壁ウォールオブオーソリティですね。師匠あまり目立つことは避けましょう」
「レンの言うとおりだ。ヴァリィもお疲れ、一回商会へ帰って、休憩したら商品の方よろしく」
「は~~い」
通信は1対1やパーティ内通話など幾つかのモードを使い分けることが出来る。
音声通信は数百キロ離れても可能だ。画像転送などは数十キロが今のところ限界だ。
「そしたら山岳部へ向かう、ソーカ引き続きよろしくーあとで会おう」
「はいっ!」
ソーカはユキムラが来るということで大張り切りだ。
少しでも広範囲の捜索をとめっちゃ頑張ってしまう。
「うわ! 凄いねソーカ、ここはこれで十分だ。
そしたらこっちから採掘しながら戻るからソーカはこっちのルートでよろしく。
後で街で会おう!」
「あ……はい……」
張り切りすぎてしまった。
張り切りすぎてしまった……
前日も遅くまで作業していたが、朝にシャワーを浴びて、無理矢理頭をすっきりさせると、今日も周辺エリアの探索にユキムラ、ヴァリィ、ソーカが出発する。
ヴァリィはポイントさえ見えるようになれば後は研鑽あるのみ。
昨日一番進んだソーカのエリアを担当だ。
今日からは移動速度が飛躍的に上がるために効率は段違いに上がるはずだ。
あんまり離れた場所を調べても仕方ないので前日レンが調べたエリアからもう少し広げたら北の山に鉱脈を探しに行く予定のソーカ。ある程度探ったらユキムラと合流して森をマッピングしていく。
ユキムラは森を継続して探索する。
タロとレンはユキムラ商店オープン初日を迎える。
もちろん宣伝も何も打っていない、朝店の扉を開けて初めて看板をかける。
『サナダ商店 よろず屋』
デザインはヴァリィがしてくれた。ブランドマスコットはタロの横顔。
ユキムラの提案で持ち帰り用の手提げをそれ自体が商品になりそうな皮の丈夫な袋にして、ブランドカラーである白に赤のラインが入ったスタイリッシュなものにする。
ひと目でこの店で買ったとわかる上に、それを持つことをステータスとするという方法らしい。
ヴァリィもブランドの価値を高めるいい方法だと喜んで大量に製造してくれている。
「よし、頑張ろっかタロ!」
「ウオン!」
タロは店の前のデッキで丸くなっている。
それだけで人が触りに来て、自然と店の中へと吸い込まれていく。
タロの人形も絶賛発売中だ。サイズもいろいろあってソーカも可愛いと1つ寝る時に使っている。
「あら、こんなところにお店が出来たのね?」
「いらっしゃいませ、本日からここでお世話になっていきますサナダ商店といいます。
商品でわからないことがあればなんでも聞いてくださいね」
白い歯をみせた爽やかイケメンスマイルである。効果は抜群だ。
ギャルソンスタイルの金髪童顔イケメンはオバサマ方の心を握りしめて離さない。
それだけではなく、この商店で扱われているものが見たこともないような素晴らしいものだ。
近隣のお店の人間も視察に来て思わず商品を買って帰っていっている。
人の波は途切れること無く続き、なんと昼過ぎには店の中の商品は一点残らず売り切れてしまった。
「ちょっと、予想外でしたね。初日からコレほどとは……」
「想像以上に変化に飢えているのかもしれないねその街の人達は……」
レンは事の顛末をユキムラに連絡する。
「今ある素材で明日の商品補充お願いね。こっちももうすぐ片がつくから」
ユキムラは森の中で巨大な虫塚を発見した。
すでに内部は巨大昆虫の巣窟となっており、今回の馬車襲撃などの原因と考えられた。
虫に罪はないが、安全な採取のためにもユキムラは虫塚の殲滅に当たっている。
異なる虫が同居している不思議な洞窟を抜けると広い部屋に出る。
「なるほどねぇ……」
そこにいたのは巨大な蛾だった。ビッグモス。幻覚作用のある鱗粉で虫達を操作して自分の子供達のために狩りをさせていたようだった。
もちろん、ユキムラの相手にもならない。
ダンジョンと化していた虫塚は殲滅され虫系素材の採取場へと変えられる。
地力が違いすぎるのだ。仕方ない。
この地にユキムラが降り立ったことを来世で恨んで欲しい。
「まぁ、このあたりまでが現実的な採取場所かな?
この先にゲールさんの別荘があるんだっけ?
ちょっと見てくるか……」
馬車用に整備された道路をフライングボードで疾走する。
美しい森を切り開いた道を走ると清々しい空気と風、秋口に入り少しひんやりとしているものの非常に心地が良い。
しばらくすると大きな湖が目の前に広がる。
湖に森の姿、空が映り込みこの世の自然の美しさを視界に独り占めできるような気持ちになる。
「素晴らしい場所だな……あの建物か、この景色を邪魔しない素敵な作りだ。
うん、ゲールさんが好きになってきたぞ」
想像よりも自然や芸術に造詣があることに感心したユキムラだったが、周囲のポイントは漏れなくチェックしてから帰還する。
「思ったより早く回れたから採取しながら戻るね」
「えっ! ユキムラさんもう終わっちゃったんですか!?
……はい……、もう少し山脈側を探索しておきます」
「あ、ソーカ。俺もそっちに行く。山脈は気になるからめぼしいとこ見つけよう」
「え、あ、はい!! 待ってます!!」
「あー、ユキムラちゃんなんか南の方に大きな壁というか城塞があるわね。
目立たないうちに帰ろうと思うけどそれでいい?」
「ああ、帝国の大城壁ウォールオブオーソリティですね。師匠あまり目立つことは避けましょう」
「レンの言うとおりだ。ヴァリィもお疲れ、一回商会へ帰って、休憩したら商品の方よろしく」
「は~~い」
通信は1対1やパーティ内通話など幾つかのモードを使い分けることが出来る。
音声通信は数百キロ離れても可能だ。画像転送などは数十キロが今のところ限界だ。
「そしたら山岳部へ向かう、ソーカ引き続きよろしくーあとで会おう」
「はいっ!」
ソーカはユキムラが来るということで大張り切りだ。
少しでも広範囲の捜索をとめっちゃ頑張ってしまう。
「うわ! 凄いねソーカ、ここはこれで十分だ。
そしたらこっちから採掘しながら戻るからソーカはこっちのルートでよろしく。
後で街で会おう!」
「あ……はい……」
張り切りすぎてしまった。
張り切りすぎてしまった……
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