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272話 大混乱テンゲン和国
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【端的に話すと、淵はアルテス達の防壁にかからない過去に飛んで、ずーっとあなた達を待っていたのよ。
向こうも色々と焦り始めてるみたいね。
ただ、質量的に魔人は一人、しかも霊体的なものしか送れない、だから触媒としてシリュウが必要だった。
シリュウは龍人と神の間の子、強力な魔人の触媒として目をつけられたのはしかたがないわけよ。
オトハは太古の神と交わりし人間の末裔。
だからこそ私の力を受け入れる器となりえたの。
あ、そうそう力は返してもらったから、明日からは普通の10歳児として成長していくわよ】
さらっ、と爆弾発言も混ぜながら簡単に状況を説明してくれるイザナミ。
「なるほど、ってワシはこの姿から成長再開なのか!?」
【神の力を受け入れるために、神的な器として最も力が強かった頃の姿に戻しちゃったから……
ごめんねオトハ……】
「……いや、ワシは、もう一度人間としての生を歩めるのじゃな……
なんと幸せな事か……」
【イザナミは一度私達と神の座へと帰りますが、いろんなことが終わったらまた帰ってくるから】
【そういうわけだから、ちょっとだけまたお別れね】
「また会えるとわかっているのです。もう、哀しくはありません……」
「この身体の生の間にまた会えることを、願っているのじゃ……」
また三人が(略
【それじゃぁユキムラ、テンゲン和国でのお勤めもご苦労様でした。
この国でやり残すことが無くなったらテンゲンの街の南にある大社おおやしろまで来てください。
最後の大陸への門を開きます】
【ああ、そうだったわ。失礼致しますね】
イザナミはタロの首からぶら下がる箱へと手を当ててその力を注ぎ入れてくれる。
同時に皆が持つペンダントにも力が通うことがわかる。
【皆の力を感じたわ、久しぶりに会うのが楽しみね】
「イザナミ、達者でな」
「姉様、またお会いできる日を楽しみにしております」
【ユキムラさんたちにも世話になったわね、あなた達とはまたしばらくしたら会うと思うわ。
それまで、頑張ってね】
白狼隊のメンバーはイザナミの包容を受ける。
その慈愛に満ちた包容はすべてのものを包み込まれるような天上の心地だったと言う。
アルテスと共にイザナミが光の門を抜けていく。
光が閉ざされると部屋に本来の時間が流れ出す。
いつもの説明を行い、これで龍の巣ダンジョンの攻略が完全に終了する。
最後の部屋の宝はギルドへと提出のための処置をして回収した。
最奥のゲートを抜けると、龍の巣の麓へとあっという間に帰還する。
「しかし、オトハ様は何ら変わりないようにお見受けするが……」
話を聞いてもそう簡単にはケイジも理解しきれない。
「そうじゃの、この歳の身体じゃ、半年もすれば変化は見て取れるじゃろ。
しかし、戦闘能力などは変わらないのは有り難いのじゃ!
ワシは憧れの冒険者になるのじゃ!!」
「やっと約束が守れますねオトハ」
「そうなのじゃ! シリュウと一緒に冒険の旅じゃ!」
「な、なんですと!? そ、そしたら私も冒険に出ます!
ソーシには相談してありましたが、今回のダンジョンを攻略できた暁には一介の戦士に戻りたいと……」
シリュウ目当てではないと必死に弁明するが、それが逆に怪しく見えてしまうケイジであった。
ケイジは女神の解放が終えたこと、シリュウがこれからはオトハと帰ることを聞くと、すぐに愛の告白をしていた。
シリュウに心を奪われたこと、シリュウの側で淵のような者から守ることなどを熱弁していた。
シリュウは優しく微笑むばかりで、ケイジの勝算は薄そうな気もするが、それでも諦めないそうだ。
「シリュウの耳の上の角がピクピクしてるから、まんざらでも無いはずじゃ。
ただ、ケイジのアホには教えてやらんのじゃ!」
あとでユキムラにオトハがこっそり教えてくれた。
ケイジはほんとに軍部を辞めた。
もともとユキムラ達に出会って自分が井の中の蛙であることを思い知らされて、ソーシに土下座までして頼み込んだそうだ。
ソーシもユキムラたちと修行をして一軍の将として遜色ない能力を手に入れていた。
性格的にさらに上を目指すよりは、軍を維持する働きに従事する方が性に合っていると笑っていた。
「どうせ、この件がなくてもあの人はふらっとどこかに行ってましたよ」
ソーシが言うことに皆頷いていた。
オトハはお触れを出し、その任から惜しまれながら退いた。
テンゲン和国の愛されキャラが普通の女の子に戻れる日はもう少し掛かりそうだった。
当の本人は、早いところ冒険の旅に出たいと駄々をこねていたが、シリュウに諭されて事後処理にきちんと従事しているそうだ。
ユキムラたちは、ギルドに篭りっきりだった。
ライコから救いを請われたのだ。
「さらにそんなわけがわからないレベルの物が増えて、我々では対処の仕様がありません……」
オトハという鶴の一声がなくなり、混乱した国政とユキムラ達が持ち込んだ大量の宝。
この大混乱が収まるのにレン達が協力しても、テンゲン和国にいられる時間ギリギリまで使うことになってしまったのであった……
向こうも色々と焦り始めてるみたいね。
ただ、質量的に魔人は一人、しかも霊体的なものしか送れない、だから触媒としてシリュウが必要だった。
シリュウは龍人と神の間の子、強力な魔人の触媒として目をつけられたのはしかたがないわけよ。
オトハは太古の神と交わりし人間の末裔。
だからこそ私の力を受け入れる器となりえたの。
あ、そうそう力は返してもらったから、明日からは普通の10歳児として成長していくわよ】
さらっ、と爆弾発言も混ぜながら簡単に状況を説明してくれるイザナミ。
「なるほど、ってワシはこの姿から成長再開なのか!?」
【神の力を受け入れるために、神的な器として最も力が強かった頃の姿に戻しちゃったから……
ごめんねオトハ……】
「……いや、ワシは、もう一度人間としての生を歩めるのじゃな……
なんと幸せな事か……」
【イザナミは一度私達と神の座へと帰りますが、いろんなことが終わったらまた帰ってくるから】
【そういうわけだから、ちょっとだけまたお別れね】
「また会えるとわかっているのです。もう、哀しくはありません……」
「この身体の生の間にまた会えることを、願っているのじゃ……」
また三人が(略
【それじゃぁユキムラ、テンゲン和国でのお勤めもご苦労様でした。
この国でやり残すことが無くなったらテンゲンの街の南にある大社おおやしろまで来てください。
最後の大陸への門を開きます】
【ああ、そうだったわ。失礼致しますね】
イザナミはタロの首からぶら下がる箱へと手を当ててその力を注ぎ入れてくれる。
同時に皆が持つペンダントにも力が通うことがわかる。
【皆の力を感じたわ、久しぶりに会うのが楽しみね】
「イザナミ、達者でな」
「姉様、またお会いできる日を楽しみにしております」
【ユキムラさんたちにも世話になったわね、あなた達とはまたしばらくしたら会うと思うわ。
それまで、頑張ってね】
白狼隊のメンバーはイザナミの包容を受ける。
その慈愛に満ちた包容はすべてのものを包み込まれるような天上の心地だったと言う。
アルテスと共にイザナミが光の門を抜けていく。
光が閉ざされると部屋に本来の時間が流れ出す。
いつもの説明を行い、これで龍の巣ダンジョンの攻略が完全に終了する。
最後の部屋の宝はギルドへと提出のための処置をして回収した。
最奥のゲートを抜けると、龍の巣の麓へとあっという間に帰還する。
「しかし、オトハ様は何ら変わりないようにお見受けするが……」
話を聞いてもそう簡単にはケイジも理解しきれない。
「そうじゃの、この歳の身体じゃ、半年もすれば変化は見て取れるじゃろ。
しかし、戦闘能力などは変わらないのは有り難いのじゃ!
ワシは憧れの冒険者になるのじゃ!!」
「やっと約束が守れますねオトハ」
「そうなのじゃ! シリュウと一緒に冒険の旅じゃ!」
「な、なんですと!? そ、そしたら私も冒険に出ます!
ソーシには相談してありましたが、今回のダンジョンを攻略できた暁には一介の戦士に戻りたいと……」
シリュウ目当てではないと必死に弁明するが、それが逆に怪しく見えてしまうケイジであった。
ケイジは女神の解放が終えたこと、シリュウがこれからはオトハと帰ることを聞くと、すぐに愛の告白をしていた。
シリュウに心を奪われたこと、シリュウの側で淵のような者から守ることなどを熱弁していた。
シリュウは優しく微笑むばかりで、ケイジの勝算は薄そうな気もするが、それでも諦めないそうだ。
「シリュウの耳の上の角がピクピクしてるから、まんざらでも無いはずじゃ。
ただ、ケイジのアホには教えてやらんのじゃ!」
あとでユキムラにオトハがこっそり教えてくれた。
ケイジはほんとに軍部を辞めた。
もともとユキムラ達に出会って自分が井の中の蛙であることを思い知らされて、ソーシに土下座までして頼み込んだそうだ。
ソーシもユキムラたちと修行をして一軍の将として遜色ない能力を手に入れていた。
性格的にさらに上を目指すよりは、軍を維持する働きに従事する方が性に合っていると笑っていた。
「どうせ、この件がなくてもあの人はふらっとどこかに行ってましたよ」
ソーシが言うことに皆頷いていた。
オトハはお触れを出し、その任から惜しまれながら退いた。
テンゲン和国の愛されキャラが普通の女の子に戻れる日はもう少し掛かりそうだった。
当の本人は、早いところ冒険の旅に出たいと駄々をこねていたが、シリュウに諭されて事後処理にきちんと従事しているそうだ。
ユキムラたちは、ギルドに篭りっきりだった。
ライコから救いを請われたのだ。
「さらにそんなわけがわからないレベルの物が増えて、我々では対処の仕様がありません……」
オトハという鶴の一声がなくなり、混乱した国政とユキムラ達が持ち込んだ大量の宝。
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