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52.わたしのお兄さん
しおりを挟むLo's eyes
「ママ、体の調子はどう?昨日の移動は大変だったでしょ?」
「大丈夫よ。ここに着いてからはゆっくりと休ませてもらったから、だいぶ良くなったわ。ロッタは大丈夫なの?見張りとか慣れない事していたんでしょ?」
「んふふふ。大丈夫!なんか楽しいよ。邑にいるより全然楽しい。この洞穴面白いよね」
「そう?無理はしちゃダメよ。アイナがいるんだから、お姉さんの言う事きちんと聞くのよ」
「は~い。それにお兄さんもいるし。ワクワクするよ!」
「もう。お兄さんとはこの前助けた人なんですって?随分と酷い怪我と聞いたけど。そんなに簡単に治ったの?」
「そうなの。お兄さんも驚いていた。もしかしたら他の人より治りが早いんじゃないかって。昨日は大変だったみたいだけど元気みたいだよ」
よかった。ママ元気そうだ。邑に居た時より具合は良さそうなんだもの。荷車に乗せて運んでもらったから、すごい疲れていたのに。良かった。わたしも調子がいいの。なんでかな?
わたしは良く分からないけど今まで住んでいた邑は大変な事になっているみたいなの。このまま家にいると大変な事になるから邑を出て避難する事になったのだけど。岩場の洞穴目指すと聞いたときはびっくり。
でもお兄さんが向かった場所だと聞いてワクワクが止まらなかった。姉さんは「無事かどうかは分からないから心配なのよ~」と言っていたけど。大丈夫!自信はないけど大丈夫。
でも洞穴に到着した時にお兄さんが居ない事を知った姉さんは凄い焦っていた。何かの理由でお兄さんと一緒にいる女性まで居なかったみたい。わたしや分家の人に留守を任せて走っていったもの。
無事に帰って来たから、ホラ大丈夫だったでしょ。でもソニヤさんのように女の人を保護してきたみたい。なんか変な服装をしていた人だもの。
背が滅茶苦茶高いの。ライラ姉さんより高い。女の人でこれだけ大きい人はわたし知らない。大き目のライラ姉さんみたいだもの。
この女の人を助けたからなのかな?お兄さんはすっごい疲れた顔していたのよ。疲れをとるために早く休んだみたいだし。だからあんまり話す事ができなくて寂しかったもの。
でも、わたしにも寝床の準備やママのお世話があるから仕方ないもの。だからわたしも疲れちゃって早めに寝ちゃった。
今は朝起きてママの調子が良いのを確認できて一安心ね。そういえば姉さんまだ戻ってこない。助けた女の人を確認したら戻るとか言っていたけど。結構長い。朝ごはんの支度どうしようか。
だってライラ姉さんもこっちに来るって言っていたし。様子を見に来るだけと言っていたけど。さっき分家の人が戻ったんだから、その人から聞けばいいのに。なんでも自分で確認しないと納得しないのかも。面倒よ。
あ、姉さんが近づいてきたみたい。別の方向からお兄さんとフードで顔を隠した女の人がこっちに来るね。
「ロッタ。お待たせ~。助けた女性はまだ眠っているわ。お母様の調子が良ければ朝食の準備しようか~」
「うん!食べる!ママも調子いいみたい。お兄さん達も来ているけど一緒に食べるかな?」
「あ~ら、そうなの。そうね。これからは当分一緒に生活するんだし。一緒に食べようね~」
あれ?姉さんとライラ姉さんと言っていることが違うよ。ライラ姉さんは数日避難しておくようにと言っていたけど。姉さんは当分ここにいるみたいよ。
寝床や場所割とか姉さんは昨日考えていたね。やっぱり暫くここで暮らすつもりだったんだ。姉さんはわたしの頭を撫でてニッコリとしてくれる。何か久しぶり。姉さんも気分がいいのかも。
「うん!わたしもそうしたい!ママもいいよね?」
「私もご一緒したいわね。体調次第でごめんね」
うん。なんかいい気分。お兄さん達もこっちに来た。え?あ・・・。
ビックリしちゃった。
昨日までフードで顔隠していた女の人。今日は顔を見せてくれているの。
凄い綺麗。金色の髪は凄いキラキラ輝いているの。白い顔におっきな赤い目。凄いキレイ。唇ピンクでツヤツヤ。姉さんと同じくらい胸がおっきい。
こんな女の人がフードで顔を隠していたなんて。やっぱり有名人だからかしら?だよね。きっとそうだよね。
それにしてもこの女の人お兄ちゃんとぴったりくっつているの。仲がいいのかしら?あれ?お姉さんが不機嫌そう。顔はニコニコしているけど、これ違うわね。う~、突っ込むのはやめとこ。
お兄さんは食事の後に話したい事があるんだって。今後の事を話したいみたい。簡単な食事の準備はお姉さんがしていたから、すぐに食事にして後片付けをする。
お兄さんの記憶は相変わらず戻ってないみたい。でも邑に居た時のような不安な顔は無いの。ふっきれたのかしら?
お兄さん達の話が始まる。
あ、綺麗な女の人の名前はエリナさんというんだ。まだ寝ている女の人は名前は誰も知らないみたい。
お兄さんは実はママと会っていなかったのでお互い再度挨拶をしてから話を始めてもらう。
・・・。
ビックリしたんだけど。
エリナさんは巫女様だったなんて。巫女様って綺麗な人じゃないと務まらないのかな。でも追放されたから巫女じゃないみたいだけど。詳しい話はわたしにはわかんない。姉さんも知らなくていいと言ってくれたからいいけど。
でも追い出されてからも不安だから殺そうとするなんて。護衛の人達は既に殺されてるなんて酷い。でもお兄さんが助けたなんてカッコいいわ。
でもお兄さんにそんな力があるなんて思ってなかったの。異能はなかったし邑の男の人よりずっと弱かったもの。じゃぁなんで助けられたのかな?と思ったら異能が発現したんだって。あ、これ巫女様のお力だわ。
それからお兄さんとエリナさんは一緒に行動しているんだって。昨日も危ない調査をして大変だったみたい。姉さんに助けられたと二人は姉さんにありがとうを言っている。姉さん照れている。
でもなんか凄いわね。お兄さんいつの間にか獣を屠る者(ペートーバスター)になっているし。
エリナさんを受け入れて欲しいとか言うけど。巫女様を守るのは誰でも普通にする事だし。いるだけでも相当な有利だもの。でも内緒にして欲しいから、わたしにも余計な事言わないようにと注意された。
・・・言わないもん。そんな事しないもん。
それで邑を襲っている人達はお兄さんの関係者みたいだとか。ビックリだし。変な服着ているみたい。助けた女の人も似たような服を着ているみたい。もしかしたら敵を保護したのかな?でも姉さんを含めた反応は敵とは見ていないようなんだよね。
よくわかんない。
それと一番驚いたんだけど。お兄さんの異能の一つを使うとママの悪い所を治す事ができるんだって。エリナさんの怪我も既に治したんだって。
わたしもお姉さんも驚いたけど。もっと驚いていたのがママ。だってママはわたしが小さい頃からずっと調子が悪いんだよ。お布団から出る事なんて滅多にない。いつも寝てばかりなんだもの。
その悪ところが治せるんだって。
ママはダメでもいいから治療をお願いしたの。
お兄さんがママに近づいて異能を使ったら・・・時間はかかったけど。ママの顔色がとってもよくなったの。
ママに聞いたらとても調子がいいと言うの。その証拠としてママはゆっくりだけど、一人で立ち上がる事ができた。フラフラしていたけど歩く事もできたの!
わたし初めて見た!
ママが歩くところ!
ママも姉さんもわーわー泣いている。わたしも嬉しくて、ちょっとだけ泣いたの。・・・ちょっとだからね。わたしはめそめそ泣かないもん!
でも良かったよ。ママが元気になって。わたしはそれだけで十分だもの。
姉さんがお礼を言っているんだけど。お兄さんは困った顔をしている。なんで?と思ったんだけど。
お兄さんは自分が助けて貰ったから、今自分が生きている事ができているとか言うの。
生きいる事ができたから、異能が発現できた。それでママを治す事ができたというの。ええ~?
だから、自分が感謝するべき立場なんです、だって。え~?
お兄さんもちょっと面倒くさい人?
凄い異能をお兄さんが発現しなきゃそもそも無理でしょ?お礼は逆だよ。わたしはそういったんだけどね。お兄さんは苦笑いな感じ?
もう、もっと偉そうにしてもいいのに。
それじゃ他の人達にいいように使われてしまうよ。
凄い心配。
うん、わたしは決めた。
大きくなったらお兄さんのお嫁さんになるの。そしたらお兄さんの異能は簡単ぬつかわせないようにする。簡単に使う異能じゃないんだからね。
そして美味しいご飯いつも作るの!
多分だけどエリナさんはお兄さんのお嫁さんになる気だ。もしかしたら姉さんも。そうするとわたしは三番目になる。
でもお嫁さんは沢山いても構わないよね。邑長だってそうじゃなかった?
・・・あれ?そうだよね。
いいんだ。わたしは決めたんだ。大きくなると手遅れになるかもしれないからお嫁さんの約束をしてもらうんだ。
お兄さん。いいよね?
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