1 / 3
大学
しおりを挟む
揺られる電車は、知らない電車。
気付けば周りは知らない場所だった。
誰も知らない。どこかも知らない。
特にこの街は人が多いらしくて、毎日通る道でも、毎日違った場所に見える。
高いビルに押し潰されそうになりながら、今日もよくわからない不安と一緒にぎこちなく歩いてる。
順調に人生を走ってたはずだ。
生まれた家は贅沢はできないけど、お金に不自由することはない程度に裕福なところだった。
小学校に入って、リレーでアンカーを任されて褒められた。
一位になって褒められた。
友達もたくさんできて、毎日誰かの家に行って遊んでいた。
勉強もそれなりにできたから、高校受験もそこまで困らなかった。
どちらかというと進学校で、あそこに行けたの?おめでとうって近所の人に褒めてもらえる高校に進学した。
陸上部の部長になった。
仲間と一緒に走るのが楽しかった。
大学受験が迫ると、部活を引退して塾に通い始めた。
結構勉強して、第一志望の東京の大学に進学が決まった。
また、近所の人が、やっぱりすごいわねぇって褒めてた。
親も喜んでくれて、寂しくなるわなんて言いながら引越しの準備を手伝ってくれた。
ありきたりな感動的な別れをして、この一人暮らしは始まった。
ありきたりな道を走ってきた。
どこにでもいるような大学生だ。
でも。
ありきたりな道は、いつの間にかいばらの道になってた。
始まった大学生活は思ってたより過酷だ。
ここでの一人暮らしは、思ってたより寂しかった。
思ってたより簡単に友達はできたけど、思ってたほどうまく付き合えなかった。
どうやら自分は、世間知らずだったらしい。
水道代ってどうすればいいんだっけ、
郵便ってどうやって出すんだっけ、
ネットで調べなきゃ
気付けばなんでもケータイ片手にやってた。
1人でなんでもできると思ってた。
自分は順調に大人になってると思ってた。
実際、そこまで困ってることはない。
でも。毎日が必死で、なんとなくしんどい。
人生って、こんなに疲れるものなのか。
初めてそう思ったのは、こっちに来て初めて半袖を着た頃。
なにもそんなに親に頼ってたわけでもないのに。
きっと自分は、自分のことをよくわかってなかった。
やばいな。どうしよう。
これから。どうやって乗り越えていこうか。
しんどいな。
とりあえず、明日の講義の予習をしないと。
就職?
そ。どーする?
どーするって。まだ先の話じゃん。まだ2年だよ。
もー2年だよ。先輩たち見てたら不安になってきて。
そーゆうものか。
せっかく大学になれたのに、また新しい世界に出なくちゃいけないのか。
自分で決めたレールは、思ったよりガタガタだった。
気付けば周りは知らない場所だった。
誰も知らない。どこかも知らない。
特にこの街は人が多いらしくて、毎日通る道でも、毎日違った場所に見える。
高いビルに押し潰されそうになりながら、今日もよくわからない不安と一緒にぎこちなく歩いてる。
順調に人生を走ってたはずだ。
生まれた家は贅沢はできないけど、お金に不自由することはない程度に裕福なところだった。
小学校に入って、リレーでアンカーを任されて褒められた。
一位になって褒められた。
友達もたくさんできて、毎日誰かの家に行って遊んでいた。
勉強もそれなりにできたから、高校受験もそこまで困らなかった。
どちらかというと進学校で、あそこに行けたの?おめでとうって近所の人に褒めてもらえる高校に進学した。
陸上部の部長になった。
仲間と一緒に走るのが楽しかった。
大学受験が迫ると、部活を引退して塾に通い始めた。
結構勉強して、第一志望の東京の大学に進学が決まった。
また、近所の人が、やっぱりすごいわねぇって褒めてた。
親も喜んでくれて、寂しくなるわなんて言いながら引越しの準備を手伝ってくれた。
ありきたりな感動的な別れをして、この一人暮らしは始まった。
ありきたりな道を走ってきた。
どこにでもいるような大学生だ。
でも。
ありきたりな道は、いつの間にかいばらの道になってた。
始まった大学生活は思ってたより過酷だ。
ここでの一人暮らしは、思ってたより寂しかった。
思ってたより簡単に友達はできたけど、思ってたほどうまく付き合えなかった。
どうやら自分は、世間知らずだったらしい。
水道代ってどうすればいいんだっけ、
郵便ってどうやって出すんだっけ、
ネットで調べなきゃ
気付けばなんでもケータイ片手にやってた。
1人でなんでもできると思ってた。
自分は順調に大人になってると思ってた。
実際、そこまで困ってることはない。
でも。毎日が必死で、なんとなくしんどい。
人生って、こんなに疲れるものなのか。
初めてそう思ったのは、こっちに来て初めて半袖を着た頃。
なにもそんなに親に頼ってたわけでもないのに。
きっと自分は、自分のことをよくわかってなかった。
やばいな。どうしよう。
これから。どうやって乗り越えていこうか。
しんどいな。
とりあえず、明日の講義の予習をしないと。
就職?
そ。どーする?
どーするって。まだ先の話じゃん。まだ2年だよ。
もー2年だよ。先輩たち見てたら不安になってきて。
そーゆうものか。
せっかく大学になれたのに、また新しい世界に出なくちゃいけないのか。
自分で決めたレールは、思ったよりガタガタだった。
0
あなたにおすすめの小説
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる