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第14話 倉科麗華は求められればするタイプらしい
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《7月1日 土曜日》
ふぅ、一息つくか。
12:41『雪ー!砂原のことで相談乗ってくれよ!』
13:11『美作くんのことで相談に乗って欲しいことがある』
携帯を覗くと二人から連絡来てるのが見える。
「...勘弁してくれよ」と、つぶやく。
「どうしたの?」
「いや、千と砂原さんから」
「大変だね」
「他人事かよ」
「いや、他人事だし。私が頼まれたわけでもないし」
すると、倉科の携帯もピコンを音を立てる。
そして、露骨に嫌な顔をする。
「どうしたの?」
「...砂原さんから。恋愛相談に乗って欲しいって。あの人達中間テストが怖くないのかな」
「二人とも頭いいらしいからな。確か千は16位で砂原さんも30位とかじゃなかったかな」
「式波ってそんなに頭いいの!?」
「そそそ。ああいう人達は日常的に勉強してるから試験前に焦って勉強したりしないんだよ」
「はーん。羨ましい才能だこと」
それをお前がいうかと、心の中で突っ込む。
「じゃー、美作は何で勉強してんの?賢くないの?」
「俺は要領のいいほうじゃないからな。毎日コツコツ勉強+テスト前は詰め込み必須なわけ。特に今回は全部95点以上はマストで欲しいし」
「ふーん?なんでそんなに頑張ってんの?」
「国岡とかけしてんの。負けたほうが倉科から手を引くって話になってるから」
「ふーん。そうなんだ。...そうなんだ!?って大丈夫なの!?」
「問題ない」
「いやいやいや!問題大有りでしょ!じゃ、じゃあ何...?勝ったら美作と付き合うってこと...?」
「聞いてなかったのか。負けたほうが手を引くって話だからな。勝った場合にどうするかは明言されてないから」
「...本当に大丈夫なの?」
「恐らくな。前のテストを千に見せてもらったけど、そこまでレベルは高くないし」
「もし負けたらどうすんのよ...」
「負けねーよ」
「じゃあ...負けたら責任とってね」
「あぁ、もちろん」
––––数時間後
「砂原って、正義が好きなん!?」
「恐らくね?あと、間違っても本人にそんなこと言わないでね?」
「お、おう...。でも、正義が相手か...。ハードルたけーな...。まぁでも、自分が女子でも正義好きになるもんなー...。なっ、どうすればいいかな?」
「そりゃ勝つしかないでしょ!テストで!」
「お、おう...。砂原は頭がいいやつが好きなんかな?」
「少なくてもバカよりは頭いい人の方が好きでしょ!まぁ別に千は全然バカじゃないけど!」
「...キャラ変行ってみる?」
「いや、それはやめた方がいいと思う」
「今のは冗談。流石にやらないから大丈夫だ」
《同刻》
「ね、どうやったら麗華ちゃんみたいになれる...?」
「ど、どうやったら...?うーん...」
「ごめんね!困らせること聞いちゃって...!でも、私...どうして麗華ちゃんみたいになりたくて...。ち、ちなみにどういう化粧品使ってるの?」
「いや、私学校行く時はほとんどすっぴん...だけれど」
「まじ!?そうなの!?」
「えぇ」
「...ずるい!それにおっぱいもこんなにおっきいし!」と、指を差す。
「それは...遺伝ね」
「...何カップ?」
「...Eカップ」
「ずるすぎる!!私なんて...Bだもん...。はぁ...。実際、顔とおっぱいはめちゃくちゃ大事だと思う。結構本気で」
「...ふーん。やっぱり男子ってそういうもん...?」
「うん。美作くんだって、男の子だからねー。人並みの性欲はあるはずだよ?」
「なんでそこで美作の名前が出てくるか分からないけど、家にメガネっ子のエロ本いっぱい家にあったし...。そういうものなのかしらね」
「美作くんってそんな感じなの...?」
「今のは内緒よ?」
「お、おう。大丈夫。人の性癖をバラす趣味はないから!安心して!...てか、やっぱり美作くんのこと好きなの?」
「...そういうのじゃないわよ」
今まで人を好きになったことないから、これが恋というものなのかも分からない。
それに私を好きなのか、他の人のように私の容姿が好きなのかも...。
「またまたそんなこと言っちゃってー。じゃあ、美作くんもらっちゃおうかなー?」
「二股するつもり?」
「いや、冗談冗談!でもさ、実際美作くんに好きな人ができたらどうするの?」
「どうって...別に」
「...ふーん?まぁでも美作くんはなんとなくムッツリ感あるよねー。付き合ったら毎晩求められるかもよ?どうする?性欲おばけだったら」
「別に。どうもしないわ。したいならさせてあげる」
「ま、まぁ、でも...好きな人とならしたいよね」
「そうね」
–––––
『もしもし』
『ごめんね!こんな時間に電話しちゃって!』
『ううん!大丈夫だよ?それで話って何?砂原さん』
『あのね、お願いがあるの』
『お願い?』
『そう。お願いっていうのは–––』
『...分かったよ!そのお願いは受けるよ!けど、僕からも一ついいかな?』
『ん?何?』
『–––をしてほしいんだ』
『...そう。わかった。ねぇ、美作くん。それいつから気づいてたの?』
『最初から』
ふぅ、一息つくか。
12:41『雪ー!砂原のことで相談乗ってくれよ!』
13:11『美作くんのことで相談に乗って欲しいことがある』
携帯を覗くと二人から連絡来てるのが見える。
「...勘弁してくれよ」と、つぶやく。
「どうしたの?」
「いや、千と砂原さんから」
「大変だね」
「他人事かよ」
「いや、他人事だし。私が頼まれたわけでもないし」
すると、倉科の携帯もピコンを音を立てる。
そして、露骨に嫌な顔をする。
「どうしたの?」
「...砂原さんから。恋愛相談に乗って欲しいって。あの人達中間テストが怖くないのかな」
「二人とも頭いいらしいからな。確か千は16位で砂原さんも30位とかじゃなかったかな」
「式波ってそんなに頭いいの!?」
「そそそ。ああいう人達は日常的に勉強してるから試験前に焦って勉強したりしないんだよ」
「はーん。羨ましい才能だこと」
それをお前がいうかと、心の中で突っ込む。
「じゃー、美作は何で勉強してんの?賢くないの?」
「俺は要領のいいほうじゃないからな。毎日コツコツ勉強+テスト前は詰め込み必須なわけ。特に今回は全部95点以上はマストで欲しいし」
「ふーん?なんでそんなに頑張ってんの?」
「国岡とかけしてんの。負けたほうが倉科から手を引くって話になってるから」
「ふーん。そうなんだ。...そうなんだ!?って大丈夫なの!?」
「問題ない」
「いやいやいや!問題大有りでしょ!じゃ、じゃあ何...?勝ったら美作と付き合うってこと...?」
「聞いてなかったのか。負けたほうが手を引くって話だからな。勝った場合にどうするかは明言されてないから」
「...本当に大丈夫なの?」
「恐らくな。前のテストを千に見せてもらったけど、そこまでレベルは高くないし」
「もし負けたらどうすんのよ...」
「負けねーよ」
「じゃあ...負けたら責任とってね」
「あぁ、もちろん」
––––数時間後
「砂原って、正義が好きなん!?」
「恐らくね?あと、間違っても本人にそんなこと言わないでね?」
「お、おう...。でも、正義が相手か...。ハードルたけーな...。まぁでも、自分が女子でも正義好きになるもんなー...。なっ、どうすればいいかな?」
「そりゃ勝つしかないでしょ!テストで!」
「お、おう...。砂原は頭がいいやつが好きなんかな?」
「少なくてもバカよりは頭いい人の方が好きでしょ!まぁ別に千は全然バカじゃないけど!」
「...キャラ変行ってみる?」
「いや、それはやめた方がいいと思う」
「今のは冗談。流石にやらないから大丈夫だ」
《同刻》
「ね、どうやったら麗華ちゃんみたいになれる...?」
「ど、どうやったら...?うーん...」
「ごめんね!困らせること聞いちゃって...!でも、私...どうして麗華ちゃんみたいになりたくて...。ち、ちなみにどういう化粧品使ってるの?」
「いや、私学校行く時はほとんどすっぴん...だけれど」
「まじ!?そうなの!?」
「えぇ」
「...ずるい!それにおっぱいもこんなにおっきいし!」と、指を差す。
「それは...遺伝ね」
「...何カップ?」
「...Eカップ」
「ずるすぎる!!私なんて...Bだもん...。はぁ...。実際、顔とおっぱいはめちゃくちゃ大事だと思う。結構本気で」
「...ふーん。やっぱり男子ってそういうもん...?」
「うん。美作くんだって、男の子だからねー。人並みの性欲はあるはずだよ?」
「なんでそこで美作の名前が出てくるか分からないけど、家にメガネっ子のエロ本いっぱい家にあったし...。そういうものなのかしらね」
「美作くんってそんな感じなの...?」
「今のは内緒よ?」
「お、おう。大丈夫。人の性癖をバラす趣味はないから!安心して!...てか、やっぱり美作くんのこと好きなの?」
「...そういうのじゃないわよ」
今まで人を好きになったことないから、これが恋というものなのかも分からない。
それに私を好きなのか、他の人のように私の容姿が好きなのかも...。
「またまたそんなこと言っちゃってー。じゃあ、美作くんもらっちゃおうかなー?」
「二股するつもり?」
「いや、冗談冗談!でもさ、実際美作くんに好きな人ができたらどうするの?」
「どうって...別に」
「...ふーん?まぁでも美作くんはなんとなくムッツリ感あるよねー。付き合ったら毎晩求められるかもよ?どうする?性欲おばけだったら」
「別に。どうもしないわ。したいならさせてあげる」
「ま、まぁ、でも...好きな人とならしたいよね」
「そうね」
–––––
『もしもし』
『ごめんね!こんな時間に電話しちゃって!』
『ううん!大丈夫だよ?それで話って何?砂原さん』
『あのね、お願いがあるの』
『お願い?』
『そう。お願いっていうのは–––』
『...分かったよ!そのお願いは受けるよ!けど、僕からも一ついいかな?』
『ん?何?』
『–––をしてほしいんだ』
『...そう。わかった。ねぇ、美作くん。それいつから気づいてたの?』
『最初から』
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