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第七話 排膿(はいのう)
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第七話 排膿(はいのう)
イリエルはリニヴとともに議場を後にすると、
今後の作戦を練るため、場所を移す。
「リニヴさん。私は止めたい。私の計画と仲間を乗っ取り、戦争に持っていったカルロスの野望を。」
「そうだな。そのためには準備をしなければならない。まぁまずは車にのりたまえ。」
リニヴに促され、マルクルは車へと乗り込む。
「まさか私達が手を組むことになるとは思いませんでした。」
「私もだ。マルクル君。」
私達は元々対立していた派閥だった。
カルロス・マタドールが現れるまでは、、、
カルロス・マタドールはスズトニアの軍事企業
Top Castle(トップキャッスル)の代表取締役だ。
カルロス・マタドールは差別的な発言や、攻撃的な発言が多いが、意外と的を射ていることもあり、他の議員達から支持されていた。
その男には一つの理想があった。
巨大経済圏構想(Big Ring)だ。
世界を一つの市場と考え、国境を無視した枠組みを作る究極的なグローバル化。
だがその真意は、スズトニアのユキロ教を根拠とする選民思想からきた、世界のすべての経済、領土の支配及び奪取、
いや、彼らの言葉をかりれば統合するというのだろうか。
そして、自分の企業の兵器の実験。成果をあげれば宣伝。そして利益をあげることも視野にあるのかもしれない。
カルロスはスズトニア政府をバックに据え、ICAの審議官に成り上がった。
彼はスズトニアの手足となり、ICAをスズトニアの傀儡にしようとしている。
まぁ元々スズトニアとICAの癒着を知っていながらそれを黙認していた私達の非もあるわけだが、、、。
もはや今のICAはスズトニアの犬へと成り下がり、真の自由貿易と豊かな世界を目指していたかつての面影はどこにもない。
車の中でもの思いにふけっていると、いつの間にか巨大なビルの前に到着する。
リニヴの案内で中へ入っていくと、応接間へと通される。
シックな出で立ちの部屋で部屋の中央には大きな絵画が飾られている。
「もう少しで彼が到着する。それまで椅子に腰掛けて待っていてくれたまえ。」
リニヴが腰を下ろすと、マルクルは恐る恐る席につき、緊張した面持ちで時が過ぎるのを待っていた。
コンコンコン
「失礼します。」
リニヴが「来たか。」と席を立ち、
「入りたまえ。」と扉の向こうの男へと返事を返す。
「ご無沙汰しています。プランツェル先生。」
「待っていたよ。遅かったじゃないか。」
リニヴとその男は固く握手を交わす。
そして、リニヴはその男をマルクルに紹介する。
「彼はルベルス・クレイ。穏健派の人間で、私の擁立した若手の審議官だ。」
ルベルスは凛々しい顔立ちで恭しく挨拶をする。
こちらも挨拶をし、軽く握手を交わした。
「プランツェル先生。あれを、、、」
「そうだな、出してくれ。」
ルベルスは胸元からゴソゴソと何かを探し、中からボイスレコーダーのようなものを取り出した。
リニヴはそれを受け取り、マルクルに見えるようにもってくる。
「我々は穏健派でありながら穏健派らしからぬ抵抗をしようと思っているのだよ。マルクル君。、、、、、、今のICAの膿を綺麗に摘出できるのは私達だけさ。」
リニヴは何かを決意している様子で、マルクルに手を差し伸べた。
イリエルはリニヴとともに議場を後にすると、
今後の作戦を練るため、場所を移す。
「リニヴさん。私は止めたい。私の計画と仲間を乗っ取り、戦争に持っていったカルロスの野望を。」
「そうだな。そのためには準備をしなければならない。まぁまずは車にのりたまえ。」
リニヴに促され、マルクルは車へと乗り込む。
「まさか私達が手を組むことになるとは思いませんでした。」
「私もだ。マルクル君。」
私達は元々対立していた派閥だった。
カルロス・マタドールが現れるまでは、、、
カルロス・マタドールはスズトニアの軍事企業
Top Castle(トップキャッスル)の代表取締役だ。
カルロス・マタドールは差別的な発言や、攻撃的な発言が多いが、意外と的を射ていることもあり、他の議員達から支持されていた。
その男には一つの理想があった。
巨大経済圏構想(Big Ring)だ。
世界を一つの市場と考え、国境を無視した枠組みを作る究極的なグローバル化。
だがその真意は、スズトニアのユキロ教を根拠とする選民思想からきた、世界のすべての経済、領土の支配及び奪取、
いや、彼らの言葉をかりれば統合するというのだろうか。
そして、自分の企業の兵器の実験。成果をあげれば宣伝。そして利益をあげることも視野にあるのかもしれない。
カルロスはスズトニア政府をバックに据え、ICAの審議官に成り上がった。
彼はスズトニアの手足となり、ICAをスズトニアの傀儡にしようとしている。
まぁ元々スズトニアとICAの癒着を知っていながらそれを黙認していた私達の非もあるわけだが、、、。
もはや今のICAはスズトニアの犬へと成り下がり、真の自由貿易と豊かな世界を目指していたかつての面影はどこにもない。
車の中でもの思いにふけっていると、いつの間にか巨大なビルの前に到着する。
リニヴの案内で中へ入っていくと、応接間へと通される。
シックな出で立ちの部屋で部屋の中央には大きな絵画が飾られている。
「もう少しで彼が到着する。それまで椅子に腰掛けて待っていてくれたまえ。」
リニヴが腰を下ろすと、マルクルは恐る恐る席につき、緊張した面持ちで時が過ぎるのを待っていた。
コンコンコン
「失礼します。」
リニヴが「来たか。」と席を立ち、
「入りたまえ。」と扉の向こうの男へと返事を返す。
「ご無沙汰しています。プランツェル先生。」
「待っていたよ。遅かったじゃないか。」
リニヴとその男は固く握手を交わす。
そして、リニヴはその男をマルクルに紹介する。
「彼はルベルス・クレイ。穏健派の人間で、私の擁立した若手の審議官だ。」
ルベルスは凛々しい顔立ちで恭しく挨拶をする。
こちらも挨拶をし、軽く握手を交わした。
「プランツェル先生。あれを、、、」
「そうだな、出してくれ。」
ルベルスは胸元からゴソゴソと何かを探し、中からボイスレコーダーのようなものを取り出した。
リニヴはそれを受け取り、マルクルに見えるようにもってくる。
「我々は穏健派でありながら穏健派らしからぬ抵抗をしようと思っているのだよ。マルクル君。、、、、、、今のICAの膿を綺麗に摘出できるのは私達だけさ。」
リニヴは何かを決意している様子で、マルクルに手を差し伸べた。
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