【完結】時忘れの森

桜雨ゆか

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第四章 報酬

02

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「はっ……♡ ふ……っ♡」

 舌先が絡み合うたびに頭が真っ白になりそうになる。

(気持ちいい……♡)

 グレティアはいつしか自分からシャルヴァの舌を追いかけて積極的に絡めていた。

「んっ……♡ んぅ……っ♡」

(もっと欲しい……)

 グレティアがそう思っていると、それに応えるかのようにシャルヴァが激しく口づけてきた。互いの唾液を混ぜ合わせるようなキスに思考がどろどろに溶かされていく。身体の芯から熱くなって、もう何も考えられなかった。

「ふぁ……っ♡」

 やっと唇を解放された頃にはすっかり身体から力が抜けてしまっていた。
 ぐったりとベッドに身を沈めながら、グレティアはぼんやりとシャルヴァを見上げた。すると彼はどこか楽しげに笑みを浮かべて耳元に唇を寄せてくる。

「あ……っ♡」

 ちゅっ♡ と耳朶にキスされたかと思うと、そのままぬるりと耳の穴に舌が差し込まれた。 熱く濡れた感触にぞくぞくと腰が震える。

 ぴちゃ♡ くちゅくちゅ♡

 水音を立てながら舌先で嬲られて、グレティアの意識は次第に霞がかっていった。

「んんっ♡ ぁっ♡」

 耳を舐められるのがこんなに気持ちいいなんて。
 ぞくぞくとした快感に、グレティアは思わず身をくねらせていた。

「だ、め……っ♡」

 シャルヴァの舌が動くたびに身体がびくびくと震える。
 腰が甘く疼き、お腹の下の方がきゅうっと締め付けられるような感じがした。

「や、まって……♡ んんっ♡」

 今まで経験したことのない感覚に戸惑いつつも、グレティアは無意識に内腿を擦り合わせていた。身体の奥の方に熱が集まっていて、その熱が全身に広がっていく。
 シャルヴァはグレティアの反応を確かめるように耳の縁を舐めたあと、首筋から鎖骨へと唇を落としていった。

「んぁ……っ♡」

 大きな手が胸元に触れ、下着の上から膨らみを優しく包み込む。
 その瞬間、グレティアの身体にびりりと電流が流れたような衝撃が走る。
 今まで感じたことのない痛みにも似た感覚に混乱していると、シャルヴァの指がぐにぐにと揉みしだき始めた。

「ひ、ぁうっ……♡」

 飛び出した高い声が恥ずかしくて、グレティアは反射的に両手で口元を覆った。
 そんなグレティアの耳元にシャルヴァが顔を寄せる。

「なかなかそそる声を出すじゃないか」
「なに、言って……っんんっ♡」

 ちゅう♡ とシャルヴァが首筋に強く吸い付いた。

「俺の妻だという印をつけていこう」
「んんっ……♡」

 続けざまに、ちゅ♡ ちゅっ♡ と首筋から胸元に繰り返し吸い付かれる。
 グレティアからは見えなかったけれど、おそらくいくつも印がつけられていってるのだろう。

「あんっ……♡」

 不意にシャルヴァの指先が胸の先を掠めて、グレティアの唇から甘さを増した声がこぼれた。すると彼は嬉しそうに喉の奥で笑ったあと、くりくりと指先で弄び始めた。

「や、あ、あっ……♡ んあっ……♡」

(なにこれ……っ♡)

 くりくりくりくり♡ きゅ♡ くりくりくり♡

 シャルヴァの指先が動くたびに身体がおかしくなる。
 身体中を甘い疼きが駆け抜けて、お腹の下の方がきゅんきゅんと切なく疼いた。
 グレティアがびくびくと体を震わせる中、シャルヴァは胸元に顔を埋め、つんと立ち上がった淡色あわいろの先端を口に含んだ。

「やっ♡ ああっ♡」

(だめっ♡)

 ちゅうっ♡ と音を立てて吸いついたシャルヴァが、そのまま口の中で舌を使って丁寧に舐め上げてくる。

「ん、あ……♡ は、あっ……んんっ♡」

 ちゅ♡ ちゅぱ♡ ちゅうぅ♡
 くりくりくり♡ くりくりくりくり♡

 反対側の乳首は指先で摘ままれて優しく捏ねられる。

「ん♡ あぅ……っ♡ あっ、あっ……♡」

 親指と中指がつまみ上げた乳首の先端を人差し指がすりすりとなで上げられる。
 ぞぞっ♡ とした快感が腰の後ろあたりから込み上げた。

 くりくりくり♡ すりすりすり♡ きゅっ♡

「やっ♡ だめ……♡ あ、んんっ♡」

 いつの間にかグレティアは無意識のうちに腰を浮かせていた。
 それを見透かしたようにシャルヴァの右手がスカートの中へと伸びる。
 シャルヴゥの長い指が下着の上から優しく割れ目をなぞった。

「ひっ……♡ あっ、やっ、そこ……っ、だめっ……」

 そこはもうすっかり濡れてしまっていた。
 シャルヴァの指が押し込まれた瞬間、熱くぬかるんでいることを自覚して、グレティアは羞恥に顔が熱くなった。

「ずいぶん感じているな」
「ち、がっ……んんっ♡」
「違わないだろう?」

 そう言ったシャルヴァの顔はどこか楽しそうだった。
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