町外れの武器職人のおっさん、剣聖の姪に誘われて冒険者になったら最強になってしまった。

竜ヶ崎彰

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ダンジョンの隠し部屋

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ランスを完成させてから初のクエストに挑む事となった。
今回俺達が向かったのは、ちょっと遠くの村にあるダンジョンだった。
最初のクエストとして受けたダンジョン探索がもう懐かしく感じるな…。


ーーーーー


早速ダンジョンに入ったは良いものの、あのダンジョンよりは薄暗くて怖えな…。

ランプで灯りを点しているとは言っても、どんな魔物がいるのやら…。

「リリア、足元気を付けろよ…。」

「分かってるって!ちょっと叔父さん、離れないでね…」

リリアはガクブル状態だった。
さすがに怖いか…
いくら"剣聖"と呼ばれていても、やっぱりまだまだ女の子だな…。

「ん?」

「ひぃ!?」

「あはは、ただの水だよ!」

上からちょっとずつだがポッチャポッチャと水がこぼれ落ちていた。
地下水脈が破損したんだな…。

「ん?」

「シャアアアア!」

「魔物だ!リリア、構えろ!」

ついに魔物のお出ましだ。
見た目はでかいムカデだが、手のような部位には鎌が付いている。

「シャアー!」

「ふん!」

なんとかリリアの剣が魔物の鎌を食い止めた。

そこで俺も応戦だ!

「そりゃ!」

ザクッ!

「キイイイイ!!」

持っていたランスで魔物の腕を切り落とした。
長さが役に立ったな!

片腕しかないこのムカデ野郎はもう敵じゃねえ!

グサリッ!!

「キイエエエエエエ!!」

そのまま俺は魔物の胴体目掛けてランスを一突きしてトドメを刺した。


ーーーーー


数分経ったが、気づけば魔物はある程度は一掃出来たな…。

今回のクエストはダンジョンのだったが…。

なんかどっぷり疲れたな…。
やっぱりには敵わねえな…。

「悪いリリア、ちょっと休んで良いか?」

「え?良いよ!お疲れ様叔父さん!」

(やっぱりってのは良いもんだな…。)

ダンジョンの壁に寄っ掛かって棒突きキャンディーを一口…。

カチッ!

「ん?」(なんか音がしたような?それも、何かのみたいな…?)

そう思っている瞬間ときだった。


ゴゴゴゴゴゴゴゴ


「え?なななななななな、何だ!?」

「え?何!?叔父さん何かしたの!?」

「いや、その、何かスイッチ押しちまったみたい…すまん」


謝った後でその音の正体に気づいた。

ダンジョンの壁が入り口のように開いた。

完全に開ききったからか、音が止んだ。


「ねえ叔父さん…。これって、じゃない?」

「隠し部屋?」

「きっとそうだよ!だとしたら何かお宝が眠ってるんじゃない!ねえねえねえ、見に行こうよ!」

「ちょ、ちょっと待て!危険すぎるだろ!」

何かの罠があるかもしれないし、それに狂暴な魔物を閉じ込めている装置かもしれない…。

必死にリリアを説得したが彼女は聞く耳を持ってくれなかった。

仕方なく一緒にその入り口へと入っていった。


ーーーーー


奥へ奥へと進んでいくと、驚くべきものがあった。

何かを入れているカプセルのようなものだった。
しかも異様にデカいな…。

「何だこれは?」

思わず俺はそのカプセルに触れてしまった。

すると、カプセルが自動的に開いた。

「え?」

「女の子?」

俺もリリアもカプセルの中身を見て静かに驚いた。

中に入っていたのは宝でも狂暴な魔物でもない。

だった。
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