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番外編 クボタさんの魔物図鑑
クボタさんの魔物図鑑 その10 ヒノトリモドキ
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No.29 ヒノトリモドキ
魔鳥類ヒノトリ科
体長80cm
体重1.5~3kg
翼幅150~180cm
能力値 (野生下での平均値)
『力』100前後
『魔力』800~1000
『機動力』400程度
討伐依頼受諾可能最低ランク
なし。個体数減少のため討伐依頼は出されない。
・主に街の近辺に生息。元々はザキ地方に生息していたと考えられていたが、最近外国から持ち込まれたと判明。つまり外来種。
・買い物、大会、依頼の受諾等の際街へ行くと、たまに屋根の上にいる姿を見かける。
人間なんかよりも遥かに大きく、赤を基調とした極彩色の羽で身を包む美しき伝説の魔物、不死鳥フェニックス……
をかなり小さくして、色合いを悪趣味にしたような魔物がこのヒノトリモドキだ。
『不死身鳥』の二つ名を持つこの魔物は、フェニックスと同じくヒノトリ科に分類されているが。
微妙に異なる二つ名の通り、不死である理由が若干違うので常に学者達の間ではこの魔物はフェニックスの紛い物だ。だから科を変えるべき、もしくは新しく作るべきだと議論されている。
それについて説明させてもらうと……
フェニックスの『不死』は寿命、老衰等で死ぬ事はないが、肉体に大きなダメージを受ければ死んでしまう可能性があると言うようなものなのだ。
対してヒノトリモドキの『不死身』は寿命に抗う事は出来ないが、体内に溜め込んだ魔力のお陰で自然治癒力、自己再生能力が非常に高く、魔力が尽きなければ外傷が原因で死ぬ事はほぼ無い……と、言うものなのである。
ちなみに、俺が今まで解説してきた魔物達の中でもコイツはトップクラスの魔力を持っているが、この『非常に高い魔力を有している』と言う点についてだけはフェニックス、ヒノトリモドキに共通した特徴である。
また、ヒノトリモドキの魔力は全てが肉体回復目的に使用されるらしく、それで攻撃する事は出来ないようだ。
……ここからはちょっとダークな話になる。
コイツは元々、貴族のペット用の魔物として秘密裏にこの国へと連れて来られたらしい。
そして、その際は『フェニックスの幼体』と言う宣伝文句でかつ法外な値段で売られていた事が分かっている。金持ち御用達の闇市のような場所でだ。
まあ確かに、金さえ払えば伝説の魔物を手に入れられる。そんな状況ならば俺も買ってしまうかもしれない。
しかし、ヒノトリモドキは皆その姿から想像出来ない程に知能が低く、突然狂ったように怒り出す……そんな魔鳥類らしからぬ性質を持っていたのだ。
(魔鳥類は本来、総じて知能が高いらしい。ただし例外もいる事にはいるんだろうけどな)
それが原因でこの魔物に嫌気がさした貴族達はあろう事かヒノトリモドキを生まれ故郷ではなく、街の近辺に放り出したのだった。
その後、ヒノトリモドキは恐怖心すらも欠如していたのか、街に現れては暴れ、人々の食料を我が物とし始めた。
それに困り果てた人々は団結してヒノトリモドキを攻撃し、人に危害を加える事へのデメリットをその身に叩き込まれた彼等は今では残飯を漁り、カラスのように生活しているらしい。
……最後に余談ではあるが。
俺が先程言った「学者達は『この魔物はフェニックスの紛い物だ』と言い、科を変更するべく常に議論している」と言う発言を覚えているだろうか?
これ、実は『不死である理由』だけが原因ではないのだ。
この魔物、国内に持ち込まれたのとほぼ同時に他国で発見されたという記録がある。
(我が国の人々がその事実を知ったのはそれよりも大分後なのだと言う)
果たして、そんな魔物を見た目が似ているからといってすぐに売り出すだろうか?
他にも気になる部分があるので、前述した項目を箇条書きにさせて頂こう。
・魔鳥類としては異常な程知能が低い。
・不完全である『不死』
・発見とほぼ同時に国内に持ち込まれた。
……お分かりだろうか?
この魔物は〝他国にて人為的に作り出されたもの〟である可能性が高いのだ。
そう、これこそが議論されている、もう一つの理由なのである。
……こんなメモを依頼主に渡す事は出来ないな。後半はカットしておこう。
しかし、人間って怖い。
魔鳥類ヒノトリ科
体長80cm
体重1.5~3kg
翼幅150~180cm
能力値 (野生下での平均値)
『力』100前後
『魔力』800~1000
『機動力』400程度
討伐依頼受諾可能最低ランク
なし。個体数減少のため討伐依頼は出されない。
・主に街の近辺に生息。元々はザキ地方に生息していたと考えられていたが、最近外国から持ち込まれたと判明。つまり外来種。
・買い物、大会、依頼の受諾等の際街へ行くと、たまに屋根の上にいる姿を見かける。
人間なんかよりも遥かに大きく、赤を基調とした極彩色の羽で身を包む美しき伝説の魔物、不死鳥フェニックス……
をかなり小さくして、色合いを悪趣味にしたような魔物がこのヒノトリモドキだ。
『不死身鳥』の二つ名を持つこの魔物は、フェニックスと同じくヒノトリ科に分類されているが。
微妙に異なる二つ名の通り、不死である理由が若干違うので常に学者達の間ではこの魔物はフェニックスの紛い物だ。だから科を変えるべき、もしくは新しく作るべきだと議論されている。
それについて説明させてもらうと……
フェニックスの『不死』は寿命、老衰等で死ぬ事はないが、肉体に大きなダメージを受ければ死んでしまう可能性があると言うようなものなのだ。
対してヒノトリモドキの『不死身』は寿命に抗う事は出来ないが、体内に溜め込んだ魔力のお陰で自然治癒力、自己再生能力が非常に高く、魔力が尽きなければ外傷が原因で死ぬ事はほぼ無い……と、言うものなのである。
ちなみに、俺が今まで解説してきた魔物達の中でもコイツはトップクラスの魔力を持っているが、この『非常に高い魔力を有している』と言う点についてだけはフェニックス、ヒノトリモドキに共通した特徴である。
また、ヒノトリモドキの魔力は全てが肉体回復目的に使用されるらしく、それで攻撃する事は出来ないようだ。
……ここからはちょっとダークな話になる。
コイツは元々、貴族のペット用の魔物として秘密裏にこの国へと連れて来られたらしい。
そして、その際は『フェニックスの幼体』と言う宣伝文句でかつ法外な値段で売られていた事が分かっている。金持ち御用達の闇市のような場所でだ。
まあ確かに、金さえ払えば伝説の魔物を手に入れられる。そんな状況ならば俺も買ってしまうかもしれない。
しかし、ヒノトリモドキは皆その姿から想像出来ない程に知能が低く、突然狂ったように怒り出す……そんな魔鳥類らしからぬ性質を持っていたのだ。
(魔鳥類は本来、総じて知能が高いらしい。ただし例外もいる事にはいるんだろうけどな)
それが原因でこの魔物に嫌気がさした貴族達はあろう事かヒノトリモドキを生まれ故郷ではなく、街の近辺に放り出したのだった。
その後、ヒノトリモドキは恐怖心すらも欠如していたのか、街に現れては暴れ、人々の食料を我が物とし始めた。
それに困り果てた人々は団結してヒノトリモドキを攻撃し、人に危害を加える事へのデメリットをその身に叩き込まれた彼等は今では残飯を漁り、カラスのように生活しているらしい。
……最後に余談ではあるが。
俺が先程言った「学者達は『この魔物はフェニックスの紛い物だ』と言い、科を変更するべく常に議論している」と言う発言を覚えているだろうか?
これ、実は『不死である理由』だけが原因ではないのだ。
この魔物、国内に持ち込まれたのとほぼ同時に他国で発見されたという記録がある。
(我が国の人々がその事実を知ったのはそれよりも大分後なのだと言う)
果たして、そんな魔物を見た目が似ているからといってすぐに売り出すだろうか?
他にも気になる部分があるので、前述した項目を箇条書きにさせて頂こう。
・魔鳥類としては異常な程知能が低い。
・不完全である『不死』
・発見とほぼ同時に国内に持ち込まれた。
……お分かりだろうか?
この魔物は〝他国にて人為的に作り出されたもの〟である可能性が高いのだ。
そう、これこそが議論されている、もう一つの理由なのである。
……こんなメモを依頼主に渡す事は出来ないな。後半はカットしておこう。
しかし、人間って怖い。
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