異世界魔物大図鑑 転生したら魔物使いとかいう職業になった俺は、とりあえず魔物を育てながら図鑑的なモノを作る事にしました

おーるぼん

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番外編 クボタさんの魔物図鑑

クボタさんの魔物図鑑 その172 マヌルス

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No.195 マヌルス
魔人類クモビト科

体長 2.4~2.8m
体重 300~360kg

能力値(野生下での平均値)
『力』1400~1900
『魔力』500~630
『機動力』130~270

討伐依頼受諾可能最低ランク
E(D推奨)

・ロシバ、ザキ地方等に生息。たまに街の下水道に住み着くものもいるようだ。
・街の雑貨屋にてコイツの作った道具(のようなもの。あくまでも〝のようなもの〟だ)が売られていた事によりこの魔物の存在を知った。ちなみにその値段はなかなか高かった……ったく、希少価値があるからって、あそこまで高くなくても良いだろうに。

この魔物はマヌルス。
久し振りに紹介する魔人類の魔物だ。

この魔物は上記したように、ロシバ、ザキ地方、それと街の下水道にも生息している。

(ただし、街にいるマヌルスの個体数は非常に少ないようだが)

ちなみに言っておくと、普段は単独でいる事が多いみたいだ。

そして、魔物としては珍しく、そこでは文明的……とでも言うのだろうか。とにかくそのような生活をしているらしい。

何故ならばコイツの巣からはカーテンや屋根、それにベッド、コップ……のようなものがよく発見されるのだ。それを文明的と言わずして何と言えば良いのだろうか。

しかし、どうしてマヌルスはそんな事が可能なのか?

それは……コイツが多少の知恵と共に、沢山の腕を持っているからだ。

その数は最大で20本にも及ぶ。
しかもその全てが人間のものよりかなり長く、自身の身の丈程もあるんだそうだ。

そう、だからコイツは体長の割に体重が重かったのだ。

ただし、そのせいで本体としての機動力は低いらしいぞ……

まあ、腕が多くあるお陰で、一度に沢山の作業が可能かつ短期間でクオリティの高い巣(魔物にしては)を作製する事が出来るのだから、その程度のデメリットはコイツら自身、気にならないだろうが。

次に餌についてだ。

コイツは雑食性の魔物なので割と何でも食べられるが、その中でも他の魔物の肉を好んで食べるらしい。

そして、それをどうやって獲らえるのかというと……『沢山の手を総動員させる』のだと言う。

つまり『数打ちゃ当たる』戦法。力技って事だな。

また、ロシバ地方にいる個体はその長い手を使い、〝釣りの要領〟で狩りをしたりする事もあるようだ。

しかし、この方法にはリスクがある。
被食者に抵抗されて手指を欠損してしまう事だ。

……と、言うようなリスクがあるはずなのだが。

マヌルスは平気でそんな感じの狩猟を続けている。
なので実際、マヌルスは手指の欠損が無い個体の方が少ないんだそうだ。

い、痛そうだな……
槍とかでも作れば良いのに……

いや、もしかするとこの世界では槍を使う戦闘職なんてまずいないから、作り方が分からないんだろうか?

剣はまず、作れないだろうしな……なるほど、まあそれならば、こんな事ばかりしているのも頷けるな。

最後に余談ではあるが……
人間の歴史等を研究しているこの世界の考古学者達からは、マヌルスは物凄く嫌われているらしい。

それは、『出土した古代の遺物が、実はマヌルスの作った物でした……』とかが、結構あるからなんだそうだ。

まあ確かに、それは迷惑な話だな。時代によっては低クオリティ(……失礼か、すみませんでした。ご先祖様達)のせいで逆に見分けがつきにくい事もあるだろうし。

(ただ、それを商人に売り付ける事で小金稼ぎ出来るから、出土すると喜ぶセコい考古学者もいるみたいだが……)

だがしかし、その遺物がマヌルスの作った物であるかどうかを判断するのは、『ある事』を知ってさえいれば誰にでも可能なようだ。

ん?それはどんな事か早く教えろって?

簡単さ、昔だって人間は家族で暮らしていたはず。
だから道具なんかは同じ物が複数個、一つが出土した場所の付近で発見される事が多いんだ。

でもマヌルスは単独で生活しているだろ?
そう、ならそこから見つかる道具は一つだけ……もう分かっただろう?

これで君も、今日から考古学者……ではないか。
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