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二章 〜下級魔物使い〜
四十七話 再び!ザキ地方へ! その2
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簡単なあらすじ『ザキ地方へオークを倒しに行きます』
ヴルヴルの背で揺られながら、俺達はザキ地方へと前進する。
あ……でも、今回もチビちゃんだけは徒歩である。
「もう少しで到着ですね!私、待ちきれません!
……でも、驚きました。
ザキ地方にはクボタさんのお友達がいたんですね」
コルリスはケロ太、ケロ太郎を膝の上に乗せ、ゆっくりと流れゆく景色に合わせて目を移しながらそう言う。
あ。また彼女が先に言ってしまったが……
そうだ。俺が討伐依頼をザキ地方にした目的は、『依頼と同時にサチエに会いに行ける』からだったのだ。
勿論、ただ会いたいからとかいう、恋人のような理由ではない。
彼女……じゃなかった、彼に聞くつもりですっかり忘れていた武術や魔法の事を教わるためだ。
それは打倒アルワヒネのためである。
少女に勝つには実力、経験は当然ながら必要……だけれども、それを得るには時間が足りない。
ならば別方向の技術を取り入れ、それをカバーしてやろうという作戦なのだ。
フフフ……驚いたであろう。
そう、俺はただアルワヒネから逃げたいから依頼を受けたワケではなかったのだ……本当だぞ?
「確かに。私も驚く……とまではいかないけれど、意外だったわ。
だってザキ地方の知り合いってなると、アトラン族よね?」
ジェリアもコルリスに同調し、俺へと向けてそう言う。彼女の胸にはプチ男がしっかりと抱き留められていた。
「うん……とは言っても、割と最近知り合ったんだけどね」
俺はゆったりとした姿勢で二人にそう返す。
それは肘置き代わりをしてくれているミドルスライムのお陰だ。ちなみに、ここにはルーも乗っかっているので普段の形状よりもかなりぐでっとしている。
しかし、カワイイなコイツ。
もう俺の所に来るか?……とは、口が裂けても言えない。
それから暫くするとヴルヴルが鼻を鳴らし、目的地に到着した事を告げた。
サチエは元気にしているだろうか。
そんな事を考えながら、俺は荒れ果てた大地に降り立った。
まずはサチエに顔を見せに行こうか。
……というかどの道、コルリスがここに来るのは初めてだから、(ジェリアは……どうなんだろうな?)アトラン族の長なる人物に挨拶するため、町には行かなきゃならないんだったな。
というワケでザキ地方に到着した俺達はまず、アトラン族の住む町へと行く事にした。
停留所的な場所から町までは歩いてすぐだ。
聞いた話によると、ザキ地方には強力な魔物が結構いるため、来訪者になるべく危険が及ばぬようここの距離を短くしているのだと言う。
スライム組とルー、それとジェリアはあんまり興味がなさそうだったが、コルリスとケロ太郎……特にコルリスは、キョロキョロと辺りを見回しては目を輝かせていた。
我々の今いる場所には枯れ草くらいしかないのだが……まあ恐らく、新天地にいる事それ自体が楽しくて仕方がないのだろう。
と、まあそんなワケで町にはすぐ着いた。
その周囲を木材や、何やらよく分からないモノ等で壁のように囲ってあるこの町には閉鎖的なニオイがぷんぷんとしているが、意外にもそうでない事はサチエや他のアトラン族が部外者にする対応で既に知っている。
これがギャップ萌……違うか。萌えてないし。
それはともかく……俺は長に面会を申し込むため、町の入り口にいた門番であろう人物に声をかけた。
「あの……」
「やあ。ザキ地方へようこそ」
「え、ええっ!?」
今、悲鳴っぽい叫びを上げたのはコルリスだ。
まあ、突然門番が「ようこそ」って言いながら来訪者に抱き付いてきたら、当然そうなるよな。
俺は体験済みだから叫びはしないが。
これはアトラン族の門番が〝外から来た者〟にする挨拶なのだ。
……なのだが、元々は『武器を持っていないかチェックする』ためにこうしていたらしい。
(サチエから聞いた)
やはり少数民族、といった所だろうか。
彼等の過去には開拓者を恐れ、挨拶にまで他者を警戒する、いや、しなければならなかった歴史があるという事なのだから……ん?そういえば。
…………あ!
ヤバい!マズい!
俺、懐にサチエから貰った短剣いれてたんだった!
こうされるのを知ってたのに!
何やってんだ俺は!
(一応弁解させてもらうと……護身用として持ってきたが、普段使わない分存在をすっかり忘れていたのだ。
つまり、俺が悪いな)
やっぱり何か言われるだろうか……?でも、〝それ〟をしていたのは過去の事だろうし、セーフかな?
と、思っていると、門番は俺の懐から短剣をひょいと取り出し、それの持ち主を訝しげに見つめ出す。
「え、ええとっ!
そ、それは護身用で……アハハ」
「……ハッハッハ!その様子だと〝この挨拶〟の本来の意味を知っているね?
だが、そう慌てなくても良いよ。
我々アトラン族がこうして挨拶の時に、武器を隠し持っているかどうか調べていたのなんてずっと昔の事なんだからね!
今では何の意味もないしきたりさ。
考えてもみてくれ?これがダメなら、武器を扱う戦闘職の人間なんてこの町に一人も入れないだろう?」
あたふたとする俺に、門番はそう答えた。
……良かった、本当に良かった。
でも、安心したら途端に恥ずかしくなってきた。
俺の後ろにいる皆の『何やってんだコイツ?』とでも言いたげな視線が。
仕方ないだろう?よく知らない土地の、よく知らない民族のそんな過去を知っていたんだから、早とちりくらいするさ。
「そ、それもそうですよね!ああ良かった……」
「……だが」
アレ?
今門番が、『だが』って言ったような……?
「〝武器を扱う戦闘職〟でないお前が、何故これを持っていたのかな?
それもわざわざ、懐に入れて。
是非、聞かせてもらいたい」
……ああ、そりゃそうだよな。
背後を見れば俺が魔物使いだなんてすぐに分かるもんな。
でも、武器を持つ魔物使いはやっぱり少ないのか。『それすらも知らなかった』って言ったら、許してはもらえないだろうか?
「そ……それは……」
「言えないんだな?なら……ついて来てもらおうか!!そこで吐かせてやる!!」
……マジか。
俺は、銃刀法違反的な罪で牢屋にでも入れられてしまうのか……?
ヴルヴルの背で揺られながら、俺達はザキ地方へと前進する。
あ……でも、今回もチビちゃんだけは徒歩である。
「もう少しで到着ですね!私、待ちきれません!
……でも、驚きました。
ザキ地方にはクボタさんのお友達がいたんですね」
コルリスはケロ太、ケロ太郎を膝の上に乗せ、ゆっくりと流れゆく景色に合わせて目を移しながらそう言う。
あ。また彼女が先に言ってしまったが……
そうだ。俺が討伐依頼をザキ地方にした目的は、『依頼と同時にサチエに会いに行ける』からだったのだ。
勿論、ただ会いたいからとかいう、恋人のような理由ではない。
彼女……じゃなかった、彼に聞くつもりですっかり忘れていた武術や魔法の事を教わるためだ。
それは打倒アルワヒネのためである。
少女に勝つには実力、経験は当然ながら必要……だけれども、それを得るには時間が足りない。
ならば別方向の技術を取り入れ、それをカバーしてやろうという作戦なのだ。
フフフ……驚いたであろう。
そう、俺はただアルワヒネから逃げたいから依頼を受けたワケではなかったのだ……本当だぞ?
「確かに。私も驚く……とまではいかないけれど、意外だったわ。
だってザキ地方の知り合いってなると、アトラン族よね?」
ジェリアもコルリスに同調し、俺へと向けてそう言う。彼女の胸にはプチ男がしっかりと抱き留められていた。
「うん……とは言っても、割と最近知り合ったんだけどね」
俺はゆったりとした姿勢で二人にそう返す。
それは肘置き代わりをしてくれているミドルスライムのお陰だ。ちなみに、ここにはルーも乗っかっているので普段の形状よりもかなりぐでっとしている。
しかし、カワイイなコイツ。
もう俺の所に来るか?……とは、口が裂けても言えない。
それから暫くするとヴルヴルが鼻を鳴らし、目的地に到着した事を告げた。
サチエは元気にしているだろうか。
そんな事を考えながら、俺は荒れ果てた大地に降り立った。
まずはサチエに顔を見せに行こうか。
……というかどの道、コルリスがここに来るのは初めてだから、(ジェリアは……どうなんだろうな?)アトラン族の長なる人物に挨拶するため、町には行かなきゃならないんだったな。
というワケでザキ地方に到着した俺達はまず、アトラン族の住む町へと行く事にした。
停留所的な場所から町までは歩いてすぐだ。
聞いた話によると、ザキ地方には強力な魔物が結構いるため、来訪者になるべく危険が及ばぬようここの距離を短くしているのだと言う。
スライム組とルー、それとジェリアはあんまり興味がなさそうだったが、コルリスとケロ太郎……特にコルリスは、キョロキョロと辺りを見回しては目を輝かせていた。
我々の今いる場所には枯れ草くらいしかないのだが……まあ恐らく、新天地にいる事それ自体が楽しくて仕方がないのだろう。
と、まあそんなワケで町にはすぐ着いた。
その周囲を木材や、何やらよく分からないモノ等で壁のように囲ってあるこの町には閉鎖的なニオイがぷんぷんとしているが、意外にもそうでない事はサチエや他のアトラン族が部外者にする対応で既に知っている。
これがギャップ萌……違うか。萌えてないし。
それはともかく……俺は長に面会を申し込むため、町の入り口にいた門番であろう人物に声をかけた。
「あの……」
「やあ。ザキ地方へようこそ」
「え、ええっ!?」
今、悲鳴っぽい叫びを上げたのはコルリスだ。
まあ、突然門番が「ようこそ」って言いながら来訪者に抱き付いてきたら、当然そうなるよな。
俺は体験済みだから叫びはしないが。
これはアトラン族の門番が〝外から来た者〟にする挨拶なのだ。
……なのだが、元々は『武器を持っていないかチェックする』ためにこうしていたらしい。
(サチエから聞いた)
やはり少数民族、といった所だろうか。
彼等の過去には開拓者を恐れ、挨拶にまで他者を警戒する、いや、しなければならなかった歴史があるという事なのだから……ん?そういえば。
…………あ!
ヤバい!マズい!
俺、懐にサチエから貰った短剣いれてたんだった!
こうされるのを知ってたのに!
何やってんだ俺は!
(一応弁解させてもらうと……護身用として持ってきたが、普段使わない分存在をすっかり忘れていたのだ。
つまり、俺が悪いな)
やっぱり何か言われるだろうか……?でも、〝それ〟をしていたのは過去の事だろうし、セーフかな?
と、思っていると、門番は俺の懐から短剣をひょいと取り出し、それの持ち主を訝しげに見つめ出す。
「え、ええとっ!
そ、それは護身用で……アハハ」
「……ハッハッハ!その様子だと〝この挨拶〟の本来の意味を知っているね?
だが、そう慌てなくても良いよ。
我々アトラン族がこうして挨拶の時に、武器を隠し持っているかどうか調べていたのなんてずっと昔の事なんだからね!
今では何の意味もないしきたりさ。
考えてもみてくれ?これがダメなら、武器を扱う戦闘職の人間なんてこの町に一人も入れないだろう?」
あたふたとする俺に、門番はそう答えた。
……良かった、本当に良かった。
でも、安心したら途端に恥ずかしくなってきた。
俺の後ろにいる皆の『何やってんだコイツ?』とでも言いたげな視線が。
仕方ないだろう?よく知らない土地の、よく知らない民族のそんな過去を知っていたんだから、早とちりくらいするさ。
「そ、それもそうですよね!ああ良かった……」
「……だが」
アレ?
今門番が、『だが』って言ったような……?
「〝武器を扱う戦闘職〟でないお前が、何故これを持っていたのかな?
それもわざわざ、懐に入れて。
是非、聞かせてもらいたい」
……ああ、そりゃそうだよな。
背後を見れば俺が魔物使いだなんてすぐに分かるもんな。
でも、武器を持つ魔物使いはやっぱり少ないのか。『それすらも知らなかった』って言ったら、許してはもらえないだろうか?
「そ……それは……」
「言えないんだな?なら……ついて来てもらおうか!!そこで吐かせてやる!!」
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