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二章 〜下級魔物使い〜
五十話 族長との出会い
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簡単なあらすじ『アトラン族の長に挨拶しましょう』
「ご足労おかけして申し訳ありませんな、おや……?
ハハハ、今回は随分と賑やかですな。
さあどうぞ、楽にして下さい」
そう言って現れたのは、人柄の良さそうな40代半ばくらいの男性だった。
その年齢でここに住む他の者と同じ、アトラン族スタイルの服装、髪型をしているのは正直、似合わないと思う。
だがぶっ飛ばされても困るので、その感想を俺は胸の内にしまい込んだ。
それはともかく、この人こそがアトラン族の長なのであろう……が、長にしては若いような気もする。
しかし、皺と共に顔や身体中に刻まれている沢山の傷を見れば、彼がそれを務めるに相応しい程の実力と経験を持つ人物である事は火を見るよりも明らかであった。
彼の背丈や体格は一般人と変わらないくらいなのに、俺の目には何故かそれよりもひとまわり大きく映っている。ような気がする。
これがプレッシャーというものなのだろうか?
それも、アトラン族の長にまで上り詰めた者の持つ……
「……どうかしましたか?」
「あ、いえ、何でもないです!」
身動きをしない俺へと男性が問いかけてきたので、焦りながらもすぐに返事をした。
しまった、ジロジロと見過ぎたな。
と、まあそのような感じで謎のプレッシャー(仮)を喰らってしまった俺は、ますます緊張を強くしていたが……
ちゃんとした姿勢でいるのにもう飽きたのか、俺の背に回り込んでプチ男達と遊び始めたルーを見たせいで、こんな状態の自分がアホらしくなってきてしまった。
……ので、ひとまず膝を崩して彼の言う通り、楽な姿勢で座り直す。
「さて、まずは自己紹介を。私はアトラン族の族長をさせていただいております、ダマレイと申します」
男性はそう話した。
まあここに現れたのだから当然ではあるが、やはり彼こそが族長であったようだ。
俺達もそれに倣い、ジェリア、コルリス、俺の順番で自己紹介を行う。
するとダマレイは『クボタ』と聞いた途端に目を少し大きくさせ、身を乗り出して俺に話しかけてきた。
「クボタ!すると貴方は、以前息子を助けて下さったと言う、あのクボタさんですか!?」
いや、結果はともかく、俺もサチエに助けられたようなものなのだが……
ていうか、この人はサチエのお父さんだったのか!
……あんまり似てはいないな。
「あ~……ま、まあ、そうですけど……」
「やはりそうでしたか!あの時は町に入ってもらう事が出来ず、すみませんでしたな……
とにかく、息子を助けて頂いて本当にありがとうございました!
いやぁ今日は良い日だ!こうして息子の命の恩人様に出会えるとは……どうかお礼をさせて下さい!」
そう言ってダマレイは素早くこちらにやって来て俺の手を痛い程強く握り、(実際結構痛かった)「武器は?」、「食事は?」と矢継ぎ早にお求めの品を聞いてくる。
が、サチエから既にお礼をされていた事もあり、俺は。
「いや、大丈夫なんで……」
「息子さんから既にお礼はしてもらいましたから……」
「本当に、気にしないでください……」
と、大人の対応をした。
「……そうですか。ではせめて、あなた方にお渡しする〝もの〟には、精一杯の魔力を込めさせて頂きますよ!」
すると、漸く諦めたダマレイがそのような事を言った。〝もの〟とは何なのだろう?
「あの、僕らに渡すものって一体……?」
「ああ、ご存知ではありませんでしたか!
いえね、以前からこのザキ地方では、強い魔物が多い事や、他国が攻め入って来るせいで命を落とす旅人や観光客が多かったので……
この町を訪れたのも何かの縁だと思い、私の代からここで採れた鉱石に魔力を込め、簡単な魔物避けの御守りを作って皆様のような方に手渡しているんです」
「あ!だから僕らのような人をここに呼んで……」
「ええそうです。お客人にこうして族長である私の所まで来てもらうのは、それをお渡しするためでもあるんですよ。
でも効果は一時的ですし、それも気休め程度のものなのであまりその力を過信してはいけませんがね」
……ふむふむ。
なるほど、とても分かりやすい説明を頂いた。
ここに来るのにはそんなワケがあったんだな。
俺の隣でコルリスも「ほへ~」みたいな表情をしている。彼女もまた一つ賢くなったようだ。
で、そのまた隣にいるジェリアは、「これだ!」とでも言いたげに何故か顔をキリリとさせている。
ああ、キングさんの持っていたアレの生産元が判明し、スッキリしているのだろう。
でもアレは確か、御守りではなく聖水だったような……
「それを今からお作りします。その間退屈だと思いますので、何なら暫く町を見物していても構いませんよ」
そう言い終えたダマレイはすぐに懐から小さな鉱石を三つ取り出すと、それに手を翳した。
すると、そうされた鉱石は家の中であると言うのに、太陽光を受けたかのようにキラキラと輝き始めるではないか。
凄い……これが魔法か……そうだ!
コルリスとジェリアはダマレイに一言告げて立ち上がり、「クボタさんはどうします?」と話しかけてくる。
それを見た魔物達も外に出れるのだと気付いたようで、皆がソワソワし始めた。
(二人も〝引率者〟がいるんだし、ほっといても大丈夫だな)
そう思った俺は、コルリス達に「俺は残るよ」と返して彼等を見送った後。
ダマレイに以前ここに来て達成できなかった目的の一つである、魔法、魔力について教えてもらうため、彼に色々と聞いてみる事にした。
あ……
でもやってる最中だしな……大丈夫かな……?
「ご足労おかけして申し訳ありませんな、おや……?
ハハハ、今回は随分と賑やかですな。
さあどうぞ、楽にして下さい」
そう言って現れたのは、人柄の良さそうな40代半ばくらいの男性だった。
その年齢でここに住む他の者と同じ、アトラン族スタイルの服装、髪型をしているのは正直、似合わないと思う。
だがぶっ飛ばされても困るので、その感想を俺は胸の内にしまい込んだ。
それはともかく、この人こそがアトラン族の長なのであろう……が、長にしては若いような気もする。
しかし、皺と共に顔や身体中に刻まれている沢山の傷を見れば、彼がそれを務めるに相応しい程の実力と経験を持つ人物である事は火を見るよりも明らかであった。
彼の背丈や体格は一般人と変わらないくらいなのに、俺の目には何故かそれよりもひとまわり大きく映っている。ような気がする。
これがプレッシャーというものなのだろうか?
それも、アトラン族の長にまで上り詰めた者の持つ……
「……どうかしましたか?」
「あ、いえ、何でもないです!」
身動きをしない俺へと男性が問いかけてきたので、焦りながらもすぐに返事をした。
しまった、ジロジロと見過ぎたな。
と、まあそのような感じで謎のプレッシャー(仮)を喰らってしまった俺は、ますます緊張を強くしていたが……
ちゃんとした姿勢でいるのにもう飽きたのか、俺の背に回り込んでプチ男達と遊び始めたルーを見たせいで、こんな状態の自分がアホらしくなってきてしまった。
……ので、ひとまず膝を崩して彼の言う通り、楽な姿勢で座り直す。
「さて、まずは自己紹介を。私はアトラン族の族長をさせていただいております、ダマレイと申します」
男性はそう話した。
まあここに現れたのだから当然ではあるが、やはり彼こそが族長であったようだ。
俺達もそれに倣い、ジェリア、コルリス、俺の順番で自己紹介を行う。
するとダマレイは『クボタ』と聞いた途端に目を少し大きくさせ、身を乗り出して俺に話しかけてきた。
「クボタ!すると貴方は、以前息子を助けて下さったと言う、あのクボタさんですか!?」
いや、結果はともかく、俺もサチエに助けられたようなものなのだが……
ていうか、この人はサチエのお父さんだったのか!
……あんまり似てはいないな。
「あ~……ま、まあ、そうですけど……」
「やはりそうでしたか!あの時は町に入ってもらう事が出来ず、すみませんでしたな……
とにかく、息子を助けて頂いて本当にありがとうございました!
いやぁ今日は良い日だ!こうして息子の命の恩人様に出会えるとは……どうかお礼をさせて下さい!」
そう言ってダマレイは素早くこちらにやって来て俺の手を痛い程強く握り、(実際結構痛かった)「武器は?」、「食事は?」と矢継ぎ早にお求めの品を聞いてくる。
が、サチエから既にお礼をされていた事もあり、俺は。
「いや、大丈夫なんで……」
「息子さんから既にお礼はしてもらいましたから……」
「本当に、気にしないでください……」
と、大人の対応をした。
「……そうですか。ではせめて、あなた方にお渡しする〝もの〟には、精一杯の魔力を込めさせて頂きますよ!」
すると、漸く諦めたダマレイがそのような事を言った。〝もの〟とは何なのだろう?
「あの、僕らに渡すものって一体……?」
「ああ、ご存知ではありませんでしたか!
いえね、以前からこのザキ地方では、強い魔物が多い事や、他国が攻め入って来るせいで命を落とす旅人や観光客が多かったので……
この町を訪れたのも何かの縁だと思い、私の代からここで採れた鉱石に魔力を込め、簡単な魔物避けの御守りを作って皆様のような方に手渡しているんです」
「あ!だから僕らのような人をここに呼んで……」
「ええそうです。お客人にこうして族長である私の所まで来てもらうのは、それをお渡しするためでもあるんですよ。
でも効果は一時的ですし、それも気休め程度のものなのであまりその力を過信してはいけませんがね」
……ふむふむ。
なるほど、とても分かりやすい説明を頂いた。
ここに来るのにはそんなワケがあったんだな。
俺の隣でコルリスも「ほへ~」みたいな表情をしている。彼女もまた一つ賢くなったようだ。
で、そのまた隣にいるジェリアは、「これだ!」とでも言いたげに何故か顔をキリリとさせている。
ああ、キングさんの持っていたアレの生産元が判明し、スッキリしているのだろう。
でもアレは確か、御守りではなく聖水だったような……
「それを今からお作りします。その間退屈だと思いますので、何なら暫く町を見物していても構いませんよ」
そう言い終えたダマレイはすぐに懐から小さな鉱石を三つ取り出すと、それに手を翳した。
すると、そうされた鉱石は家の中であると言うのに、太陽光を受けたかのようにキラキラと輝き始めるではないか。
凄い……これが魔法か……そうだ!
コルリスとジェリアはダマレイに一言告げて立ち上がり、「クボタさんはどうします?」と話しかけてくる。
それを見た魔物達も外に出れるのだと気付いたようで、皆がソワソワし始めた。
(二人も〝引率者〟がいるんだし、ほっといても大丈夫だな)
そう思った俺は、コルリス達に「俺は残るよ」と返して彼等を見送った後。
ダマレイに以前ここに来て達成できなかった目的の一つである、魔法、魔力について教えてもらうため、彼に色々と聞いてみる事にした。
あ……
でもやってる最中だしな……大丈夫かな……?
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