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序章 悪魔の子
プロローグ
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「ったく。お前にはもう来なくていい!!」
客が満席に入って賑やかな店の裏口。
いきなり大きな怒号が聞こえてくる。
「ったく、何度客には丁寧に接しろといっているのにいつまでたってもできやしねぇ。
こんなくそガキを雇ってるこっちの身にもなれってーの。」
あからさまに嫌な顔をし、七歳にも満たない少年を裏道に投げ捨てた。
「わかったか?もう来んじゃねーぞ。」
そう言って裏口のドアは無情にもしまっていった。
「痛ってーな。
ったく、こっちだってやりたくてやってる訳じゃねーっての。」
投げられたときにできた口の中の傷からは血の味がする。
壁にもたれ掛かり天を仰いだ。
「ハハッ。馬鹿みてぇ。」
誰も聞いていない独白に虚しさが溢れ、
そのまま日が暮れるまで壁にもたれ掛かっていた。
ーーーーーーーーーーーーーー
ギィ、ギィ、ギィ
錆び付いたブランコが少しだけ前後に振られていた。
「見つけた!兄さん。」
「なんだ、ロイか。」
「探したんだよ。兄さん。こんな時間になるまで公園にいてどうかしたの?」
「いんや、なんも。」
ロイから目を反らし頬を掻いた。
「まぁ、どうでもいいけど父さんが怒ってるよ。
もう飯の時間だからかえってこいだって。」
「っち、ジジイが?まったく、しょーがねーな。」
二人は並びながら家に帰った。
ーーーーーーーーーーーーーー
「おっ?どうしたカイン?首にでもなったか?」
教会の前でニッタニッタした顔で出迎える40過ぎの渋くてイケメンなおっさんがたっていた。
「うっせーぞ!このクソジジイ!!」
「はっはっは、図星でイラッときたのか!まだまだ子供だなぁ(笑)」
ブチッ
どこからかそんな音が聞こえてカインの方を見ると顔には大量の青筋ができていて、今にもはち切れそうだった。
「てめぇ、今日と言う今日は張り倒してやる。」
「フッ、やめとけやめとけ。またいつも通り掠りもせずやられるんだからな。」
「クソがぁ!」
取っ組み合いの喧嘩を始める二人は回りから見るとただの子供喧嘩のようにしか見えなかった。
ーーーーーーーーーーーーーー
「「「「いただきます。」」」」
「うめぇ。マジうめぇ。」
「カインて、飯作るのだけはうまいよな!」
「それな!顔は整ってるのに短気で我儘だからモテないよな。」
「うるせぇーぞ、てめぇら飯食わせねぇぞ。」
「ごめんて、気を悪くせぇへんといて。」
「ごめんなさい」
「でも、私はカインのこと好きだよ。」
「そうだよなぁ、シアはカインのこと大好きだもんな。」
「ちっ、違うし、べっ、別にカインのことなんか好きじゃないんだからね。」
「そっか~、シアは俺のこと嫌いなのか。
俺はシアのことが好きなのにな。」
ぼふっ、という音が聞こえシアの方を見ると顔を真っ赤にしてしまった。
「あ~あ、カインのせいでシアが止まっちゃったじゃねぇか。」
「うっせぇ~なクソジジイ。
別に間違ったこといってねぇだろ」
「まぁ、そうだが。
あぁ、そういえばカイン、明日伯爵様の屋敷に行け。」
「何でだよ。」
「俺が知るわけないだろう。
向こう行って確かめてこい。」
「あいよ。
じゃあ俺はもう寝るわ」
「ずいぶん早い就寝だなぁ。
やっぱり子供だなぁ。」
「うっせぇ~ぞ、このクソジジイ。
さっさと寝やがれ。いや、一生寝てろ狸爺。」
「残念だったな。俺はあと100年は生きるぜ。」
「あぁ、俺が殺すまで死ぬんじゃねーぞ。」
そう言って俺は部屋に戻って眠った。
「カインはなんだかんだ優しいよね~。」
「そうだなぁ~。それを周りがわかってくれるといいんだが。」
カインがいない居間ではそんな会話があったことをカインは知る由もなかった。
~~~~~~~~~~~~~~~~
初投稿です。
文章が拙いと思いますがどうかよろしくおねがいします。
客が満席に入って賑やかな店の裏口。
いきなり大きな怒号が聞こえてくる。
「ったく、何度客には丁寧に接しろといっているのにいつまでたってもできやしねぇ。
こんなくそガキを雇ってるこっちの身にもなれってーの。」
あからさまに嫌な顔をし、七歳にも満たない少年を裏道に投げ捨てた。
「わかったか?もう来んじゃねーぞ。」
そう言って裏口のドアは無情にもしまっていった。
「痛ってーな。
ったく、こっちだってやりたくてやってる訳じゃねーっての。」
投げられたときにできた口の中の傷からは血の味がする。
壁にもたれ掛かり天を仰いだ。
「ハハッ。馬鹿みてぇ。」
誰も聞いていない独白に虚しさが溢れ、
そのまま日が暮れるまで壁にもたれ掛かっていた。
ーーーーーーーーーーーーーー
ギィ、ギィ、ギィ
錆び付いたブランコが少しだけ前後に振られていた。
「見つけた!兄さん。」
「なんだ、ロイか。」
「探したんだよ。兄さん。こんな時間になるまで公園にいてどうかしたの?」
「いんや、なんも。」
ロイから目を反らし頬を掻いた。
「まぁ、どうでもいいけど父さんが怒ってるよ。
もう飯の時間だからかえってこいだって。」
「っち、ジジイが?まったく、しょーがねーな。」
二人は並びながら家に帰った。
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「おっ?どうしたカイン?首にでもなったか?」
教会の前でニッタニッタした顔で出迎える40過ぎの渋くてイケメンなおっさんがたっていた。
「うっせーぞ!このクソジジイ!!」
「はっはっは、図星でイラッときたのか!まだまだ子供だなぁ(笑)」
ブチッ
どこからかそんな音が聞こえてカインの方を見ると顔には大量の青筋ができていて、今にもはち切れそうだった。
「てめぇ、今日と言う今日は張り倒してやる。」
「フッ、やめとけやめとけ。またいつも通り掠りもせずやられるんだからな。」
「クソがぁ!」
取っ組み合いの喧嘩を始める二人は回りから見るとただの子供喧嘩のようにしか見えなかった。
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「「「「いただきます。」」」」
「うめぇ。マジうめぇ。」
「カインて、飯作るのだけはうまいよな!」
「それな!顔は整ってるのに短気で我儘だからモテないよな。」
「うるせぇーぞ、てめぇら飯食わせねぇぞ。」
「ごめんて、気を悪くせぇへんといて。」
「ごめんなさい」
「でも、私はカインのこと好きだよ。」
「そうだよなぁ、シアはカインのこと大好きだもんな。」
「ちっ、違うし、べっ、別にカインのことなんか好きじゃないんだからね。」
「そっか~、シアは俺のこと嫌いなのか。
俺はシアのことが好きなのにな。」
ぼふっ、という音が聞こえシアの方を見ると顔を真っ赤にしてしまった。
「あ~あ、カインのせいでシアが止まっちゃったじゃねぇか。」
「うっせぇ~なクソジジイ。
別に間違ったこといってねぇだろ」
「まぁ、そうだが。
あぁ、そういえばカイン、明日伯爵様の屋敷に行け。」
「何でだよ。」
「俺が知るわけないだろう。
向こう行って確かめてこい。」
「あいよ。
じゃあ俺はもう寝るわ」
「ずいぶん早い就寝だなぁ。
やっぱり子供だなぁ。」
「うっせぇ~ぞ、このクソジジイ。
さっさと寝やがれ。いや、一生寝てろ狸爺。」
「残念だったな。俺はあと100年は生きるぜ。」
「あぁ、俺が殺すまで死ぬんじゃねーぞ。」
そう言って俺は部屋に戻って眠った。
「カインはなんだかんだ優しいよね~。」
「そうだなぁ~。それを周りがわかってくれるといいんだが。」
カインがいない居間ではそんな会話があったことをカインは知る由もなかった。
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初投稿です。
文章が拙いと思いますがどうかよろしくおねがいします。
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