5 / 44
第一章 相田一郎
コンクリートの空間
しおりを挟む
薄灰色の無機質な空間が広がっている。
見回せば上下左右どれも同じで殺風景なコンクリートの面。それでいて神秘的な雰囲気も感じ取れる。
見たことのない景色、知らない場所。何なんだここは?
この直方体の部屋はかなり広い。おそらく一辺あたり百メートルほど、高さは十メートルほどありそうだ。
窓すらもないが、天井中央部に一つだけ備わっている巨大で平らな正方形の照明がこの空間を明るく照らしている。
そして俺が立っているのはこの空間の真ん中のようだ。
確かに俺はついさっきまで部屋のベッドで眠りにつこうとしていたはずだ。これは夢なのか?
いや、夢ではない。
感覚がある。体をつねると痛い。
だが、たった今目醒めたような感覚でもない。
頭は冴えているし体のだるさも感じない。
多分俺は眠っていない。眠ろうとはしたがそんな一瞬で眠れるはずがない。
自分の服装を確認すると部屋着のままだ。
突然ここへワープしてきたような奇妙な感覚だ。
いや瞬間移動は無理だな。
じゃあなぜここにいる? 誰がここまで連れてきた? どのような手段で? 何のために?
見当がつかない。全く意味が分からない……
これはきっと何かの間違いだ。
とにかく外の様子を知りたい。どこかに出口はないだろうか?
目を細めて注意深く見回すが、それらしきものはどういうわけか見つからない。
ますますこの部屋の存在が謎に包まれてくる。
「あっ!」
思わず声が漏れた。
ずっと遠く、部屋の壁際中央の床に何やら直立する人の背丈ほどの長方形の板を一枚発見したからだ。
照明以外に何もない部屋だと思っていたが、こんなものがあったなんて。遠くだから小さいし、板の色も壁の色と似ているから全く気付かなかった。
それにしても何だろうこの板は?
近づくにつれてそれはディテールを顕にする。
何かが刻んであるようだ…
文字、それに絵……
何が書いてある?
もう少し近づけば分かりそうだ。
見回せば上下左右どれも同じで殺風景なコンクリートの面。それでいて神秘的な雰囲気も感じ取れる。
見たことのない景色、知らない場所。何なんだここは?
この直方体の部屋はかなり広い。おそらく一辺あたり百メートルほど、高さは十メートルほどありそうだ。
窓すらもないが、天井中央部に一つだけ備わっている巨大で平らな正方形の照明がこの空間を明るく照らしている。
そして俺が立っているのはこの空間の真ん中のようだ。
確かに俺はついさっきまで部屋のベッドで眠りにつこうとしていたはずだ。これは夢なのか?
いや、夢ではない。
感覚がある。体をつねると痛い。
だが、たった今目醒めたような感覚でもない。
頭は冴えているし体のだるさも感じない。
多分俺は眠っていない。眠ろうとはしたがそんな一瞬で眠れるはずがない。
自分の服装を確認すると部屋着のままだ。
突然ここへワープしてきたような奇妙な感覚だ。
いや瞬間移動は無理だな。
じゃあなぜここにいる? 誰がここまで連れてきた? どのような手段で? 何のために?
見当がつかない。全く意味が分からない……
これはきっと何かの間違いだ。
とにかく外の様子を知りたい。どこかに出口はないだろうか?
目を細めて注意深く見回すが、それらしきものはどういうわけか見つからない。
ますますこの部屋の存在が謎に包まれてくる。
「あっ!」
思わず声が漏れた。
ずっと遠く、部屋の壁際中央の床に何やら直立する人の背丈ほどの長方形の板を一枚発見したからだ。
照明以外に何もない部屋だと思っていたが、こんなものがあったなんて。遠くだから小さいし、板の色も壁の色と似ているから全く気付かなかった。
それにしても何だろうこの板は?
近づくにつれてそれはディテールを顕にする。
何かが刻んであるようだ…
文字、それに絵……
何が書いてある?
もう少し近づけば分かりそうだ。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
僕らの10パーセントは無限大
華子
青春
10%の確率でしか未来を生きられない少女と
過去に辛い経験をしたことがある幼ななじみと
やたらとポジティブなホームレス
「あり得ない今を生きてるんだったら、あり得ない未来だってあるんじゃねえの?」
「そうやって、信じたいものを信じて生きる人生って、楽しいもんだよ」
もし、あたなら。
10パーセントの確率で訪れる幸せな未来と
90パーセントの確率で訪れる悲惨な未来。
そのどちらを信じますか。
***
心臓に病を患う和子(わこ)は、医者からアメリカでの手術を勧められるが、成功率10パーセントというあまりにも酷な現実に打ちひしがれ、渡米する勇気が出ずにいる。しかしこのまま日本にいても、死を待つだけ。
追い詰められた和子は、誰に何をされても気に食わない日々が続くが、そんな時出逢ったやたらとポジティブなホームレスに、段々と影響を受けていく。
幼ななじみの裕一にも支えられながら、彼女が前を向くまでの物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる