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♡翔子はすごい着痩せするタイプ♡

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「コロッケそばはそばと認めない!」

 立ち食いそば屋の店内でそう声を張り上げた仲村富市(56)は、右手に巻き尺を手にしていた。

「そこの女、コロッケそばなんか食べてるから貧相な胸をしてるんだ、ほら、脱いでみろ、これで測ってやる」

 富市は店内で豪快にコロッケそばを食べていたニットセーターを着た女子大生のバレー部主将の橘翔子に向かって言った。

「…私?」

 橘翔子はおつゆに浸されて柔らかくなったコロッケをもにゅもにゅしながら言った。

「お前だ!コロッケ食べるな!!」

「…ズズズ」

「コロッケ食べた後にそばを啜るな馬鹿タレ!!」

 翔子が手に持っていたコロッケそばをテーブルに置き、富市の前に歩み寄った。食べるための前傾姿勢が取れて178cmの身長が165cmの富市を圧倒する。その様子を店内にいた男性客2人がそばをすすりながら見守る。

「胸、胸を出さないか!」

 富市がワナワナしながら言った。翔子はニットセーター越しの胸をグイと差し出した。

「馬鹿タレ!脱がないか!!正確に測れないだろうが!!これだから最近の若者は…非常識でならん」

 翔子は少し眉を顰めた後、その場で豪快にニットセーターを脱いだ。ショートカットの黒髪が静電気でセクシーに乱れる。

「これでいいの?」

 翔子はすごい着痩せするタイプだった。スポブラ越しに少なく見積もってもEカップのたわわが、立ち食いそば屋の店内に突如として現れた。男性客2人のそばがすするすする。

「そ、そのブブブ、ブラジャー?も取らないか!舐めてるのか?」

 富市は顔を赤くしながら言った。翔子はそんな富市の頬を勢いよくビンタした。さすがバレー部主将、良い音が店内にこだました。

「それは少し調子に乗りすぎじゃない?」

 首が90度に折れ曲がった富市に向かって翔子が言った。富市は答えない。いや、答えることが出来ない。だから翔子は富市の巻き尺を取り上げて男性客Aに渡し、自身の胸囲を測らせた。

「97.5cm!」

 男性客Aがそう言うと、翔子は

「ありがとう」

 と言ってスポブラを捲って生たわわを男性客Aに見せてあげた。Aのそばがすするすする!男性客Bはそれを見て悔しくてそばがすするすする!

 翔子は胸を戻し、スポブラ姿のままでコロッケ蕎麦の残りを啜った。


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