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♡にゅる穴ブーン♡
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「あの、何をしているんですか?」
場末の喫茶店でお茶を飲んでいたコスメ販売員の佐治未来(23)が、となりの席のいざズボンを脱いでいる男に言った。
「ああ、申し訳ありません。飛行機の充電を怠ってしまって、今穴に入れようとしているんです」
「飛行機の充電?」
未来は男の手のひらの上に乗った丸い黒い塊を見ながら言った。
「はい、電池が切れてしまって動かなくなったので、穴に入れておくと再び充電される仕組みなんです」
「その、黒い塊が?」
「そうですね、これは飛行機を丸めたものなんです」
「えっ、飛行機を丸めたもの?本物の?」
「はい、本物の飛行機を圧縮して、丸めたものです」
「すごい…でもそれって、危なくないんですか?」
「危ない? 何が危ないんですか?」
「中に人もいる訳でしょう?」
「もちろんです、でも靴紐を結んでいるので、大丈夫なのです」
「ああ、そういうことですね」
「ご心配いただきありがとうございます」
男はそう言うと、自身の穴の中に黒い塊を入れ、充電を始めた。しばらくすると『プオン』と音がして、穴がピカピカと光り、穴から飛行機の姿でにゅるりと出てきた。
「ブーン、ブーン」
男は飛行機を手に持って、空中を気持ちよさそうに飛ばした。
「グッドラック」
「グッドラック」
場末の喫茶店でお茶を飲んでいたコスメ販売員の佐治未来(23)が、となりの席のいざズボンを脱いでいる男に言った。
「ああ、申し訳ありません。飛行機の充電を怠ってしまって、今穴に入れようとしているんです」
「飛行機の充電?」
未来は男の手のひらの上に乗った丸い黒い塊を見ながら言った。
「はい、電池が切れてしまって動かなくなったので、穴に入れておくと再び充電される仕組みなんです」
「その、黒い塊が?」
「そうですね、これは飛行機を丸めたものなんです」
「えっ、飛行機を丸めたもの?本物の?」
「はい、本物の飛行機を圧縮して、丸めたものです」
「すごい…でもそれって、危なくないんですか?」
「危ない? 何が危ないんですか?」
「中に人もいる訳でしょう?」
「もちろんです、でも靴紐を結んでいるので、大丈夫なのです」
「ああ、そういうことですね」
「ご心配いただきありがとうございます」
男はそう言うと、自身の穴の中に黒い塊を入れ、充電を始めた。しばらくすると『プオン』と音がして、穴がピカピカと光り、穴から飛行機の姿でにゅるりと出てきた。
「ブーン、ブーン」
男は飛行機を手に持って、空中を気持ちよさそうに飛ばした。
「グッドラック」
「グッドラック」
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