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お姉さまの苦手をせめますわ
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楽しみにしていたお昼休憩。
お姉さまとアレクシス殿下は特別な王族のための広場がありそこにいつものようにいらっしゃるのでしょう。
私もお昼を摂らないといけませんが、気持ちが急くので先に用事を済ませます。
木々の合間を縫って小走りし、着いた先には優雅にテーブルの向かい合わせでお食事をされているお二人。
王妃教育を受けて無表情具合がばっちりのお姉さまと殿下はあまり盛り上がっていない雰囲気。
妹ということで近づけますが他の学生でしたら絶対に近づけません。
わたくしの可愛い顔が通用するアレクシス殿下の護衛が近づいてきました。
「アンリ様、こちらにはどのようなご用事で。」
「わたくし、お姉さまに用事がありましてこちらに来ましたの。こちらのバスケットの甘いものを届けに参りましたのよ。クッキーですわ。」
にっこり笑って籠の下のクッキーをちらりと見せてほほ笑む。少し赤い顔をした護衛に
「こちらをお渡ししたいので、手を差し出して腰をかがめてもらえませんか。少々重いのでしっかり踏ん張って下さいね。」
と伝えます。護衛が手を差し伸べたのでそこにハンカチーフを乗せる。
そしておもむろにヒールの靴を脱ぐと護衛の手の上に乗ってジャンプしました!!!
アレクシス殿下が驚いて、お姉さまを守るためにテーブルを避けてやってきたのが目に入りました。いい距離感。
いつもの無表情のお姉さまが驚いた顔をしている前に着地!
「お姉さまにプレゼント!」
目の前にきたものをみて、お姉さまが「キャーッ」と悲鳴をあげます。いいところにきた殿下にすがりつきました。
いつものお姉さまならスルースキルが働くのでしょうが、砂糖とカラフルな飴で作ったアイシングクッキーですの。前世の記憶を頼りに作ったモルフォチョウ 本物によく似てますでしょう。こんなに驚いて頂くなんて作ったかいがありました。
私をバレエのように飛ばしたアレクシス殿下の護衛も慌てて走ってくる。
良かった、抜刀されなくて。
「皆さまどうされましたの?わたしくはお姉さまに喜んで頂きたくてお菓子のクッキーを作ったのですわ。ただ差し上げるだけだとつまらないかと思いましてわたくしごと羽ばたきましたのよ。」
苦手を知っていてそこをせめたのですが、そしらぬふりを致します。
普段のお姉さまと違う様に殿下が優しく
「シルベーヌ、大丈夫だよ、アンリが作ったお菓子だそうだよ。」
いまだに震えているお姉さまが涙をはらはら流しながらぎゅーぎゅーと殿下にすがりつく。
「そんなはずはないですわ。だってこんなに精巧な姿をしたお菓子がありまして?本当に本物でございませんの。わたくし、虫が苦手なんです。」
どうだ!アンリスペシャル。普段ツンな女性が頼る嬉しいでしょう。貴方だけが頼りなのとすがられる気持ちは格別でしょう。
護衛もアレクシス殿下も気分は騒然としている様子だったが落ち着きを取り戻してきた。
殿下「アンリ嬢、こんなふうな脅かし方はよくないよ。」
護衛「アンリ嬢あなたという人は・・・。」
私は肩を震わせながら、「喜んで頂けると思いましたのに。」と強めに皆さまをみつめる。ここで涙を落としたらお姉さまの可愛さが薄まりますもの。あれれ?これって悪役令嬢みたいですわね。
「ほーほっほほほほ」楽しい。
殿下は優しくお姉さまの背中をさすりながら、慰めている。
バスケットに入った蝶以外の花などの美しいクッキーを見せながら、敵意がないことをもう一度印象づけて退出する。
でも殿下も護衛も可愛らしいお姉さまに釘づけでほぼ私は見ていない。もう私の仕事は終わりました。早くしないとお昼の食事を摂り損ねてしまいます。
お姉さまとアレクシス殿下は特別な王族のための広場がありそこにいつものようにいらっしゃるのでしょう。
私もお昼を摂らないといけませんが、気持ちが急くので先に用事を済ませます。
木々の合間を縫って小走りし、着いた先には優雅にテーブルの向かい合わせでお食事をされているお二人。
王妃教育を受けて無表情具合がばっちりのお姉さまと殿下はあまり盛り上がっていない雰囲気。
妹ということで近づけますが他の学生でしたら絶対に近づけません。
わたくしの可愛い顔が通用するアレクシス殿下の護衛が近づいてきました。
「アンリ様、こちらにはどのようなご用事で。」
「わたくし、お姉さまに用事がありましてこちらに来ましたの。こちらのバスケットの甘いものを届けに参りましたのよ。クッキーですわ。」
にっこり笑って籠の下のクッキーをちらりと見せてほほ笑む。少し赤い顔をした護衛に
「こちらをお渡ししたいので、手を差し出して腰をかがめてもらえませんか。少々重いのでしっかり踏ん張って下さいね。」
と伝えます。護衛が手を差し伸べたのでそこにハンカチーフを乗せる。
そしておもむろにヒールの靴を脱ぐと護衛の手の上に乗ってジャンプしました!!!
アレクシス殿下が驚いて、お姉さまを守るためにテーブルを避けてやってきたのが目に入りました。いい距離感。
いつもの無表情のお姉さまが驚いた顔をしている前に着地!
「お姉さまにプレゼント!」
目の前にきたものをみて、お姉さまが「キャーッ」と悲鳴をあげます。いいところにきた殿下にすがりつきました。
いつものお姉さまならスルースキルが働くのでしょうが、砂糖とカラフルな飴で作ったアイシングクッキーですの。前世の記憶を頼りに作ったモルフォチョウ 本物によく似てますでしょう。こんなに驚いて頂くなんて作ったかいがありました。
私をバレエのように飛ばしたアレクシス殿下の護衛も慌てて走ってくる。
良かった、抜刀されなくて。
「皆さまどうされましたの?わたしくはお姉さまに喜んで頂きたくてお菓子のクッキーを作ったのですわ。ただ差し上げるだけだとつまらないかと思いましてわたくしごと羽ばたきましたのよ。」
苦手を知っていてそこをせめたのですが、そしらぬふりを致します。
普段のお姉さまと違う様に殿下が優しく
「シルベーヌ、大丈夫だよ、アンリが作ったお菓子だそうだよ。」
いまだに震えているお姉さまが涙をはらはら流しながらぎゅーぎゅーと殿下にすがりつく。
「そんなはずはないですわ。だってこんなに精巧な姿をしたお菓子がありまして?本当に本物でございませんの。わたくし、虫が苦手なんです。」
どうだ!アンリスペシャル。普段ツンな女性が頼る嬉しいでしょう。貴方だけが頼りなのとすがられる気持ちは格別でしょう。
護衛もアレクシス殿下も気分は騒然としている様子だったが落ち着きを取り戻してきた。
殿下「アンリ嬢、こんなふうな脅かし方はよくないよ。」
護衛「アンリ嬢あなたという人は・・・。」
私は肩を震わせながら、「喜んで頂けると思いましたのに。」と強めに皆さまをみつめる。ここで涙を落としたらお姉さまの可愛さが薄まりますもの。あれれ?これって悪役令嬢みたいですわね。
「ほーほっほほほほ」楽しい。
殿下は優しくお姉さまの背中をさすりながら、慰めている。
バスケットに入った蝶以外の花などの美しいクッキーを見せながら、敵意がないことをもう一度印象づけて退出する。
でも殿下も護衛も可愛らしいお姉さまに釘づけでほぼ私は見ていない。もう私の仕事は終わりました。早くしないとお昼の食事を摂り損ねてしまいます。
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