11 / 12
2巡目
第11話 最悪の結末
しおりを挟む
グレゴリオ暦…何年だったかしら?なにせ日記を書くのは久しぶりだからね。王子とお嬢様…いえ、今は王女と呼ぶべきね。彼らが結ばれて数年と経ち、ご子息も数人めでたく頂き、平和に暮らしている。私はというと世界初の女性外交官という立場で現在進行中で活躍している…自分で言うのもなんだけどね。軍部の偉い人を夫に持ち、今やかなりの権力を持っている。ここまで来るのにも相当の苦労があったのだけれど、問題はまだ残っている。アリア様が予言していた日…戦争開戦日が今日なのだ。だから、何か残そう…もしくは何らかのきっかけを探してやろうと状況を確認しているって訳……
「そういえばこんなこと前にもあったわね…」
「失礼いたします!」
「どうかなさいましたか?」
「今日の報告書を」
「ご苦労様です、下がっていいですよ」
部下が部屋を出る前に急いで中を確認する。返答も少し食い気味で彼困ってたな…申し訳ない。しかし、他人を気遣うなんて出来ないほどに焦っていた。言うなれば今日を乗り切れば何とかなる。何十ページとある書類を数分で速読した。
「や…やった…やりとげた!」
平和で順調な外交状況が書かれているだけだわ。これで…これでアリア様も私も…生存、もといハッピーエンドだわ!急いで報告書をまとめてアリア様へ届ける。きっと彼女も気が気じゃないから早くして欲しいなぁ…
「やだ、小じわがまた増えたわ」
鏡を見ながら愚痴をこぼす。私ももう中年と言われる年代になってしまったわ。あの日を越してから平和な日々が続いている。我が国の成長は緩やかだけど着実に進んでる。あの神が介入してくることもなく、ここまで来れた。とうとう諦めたようね!確定って言ってもいいわ!それにどんなことあっても対応してみせる!
「コピア外交長官!!」
「どうしたの?」
「我が国への…宣戦布告が届きました!」
「なんですって……!」
何が何でもやってくるってのね…だけど、まだ宣戦布告。こっちだって伊達に年を取ってないわ。
「すぐに軍備増強しなさい、開戦時期はいつなの?」
「そ、それが……」
「早く答えて」
「…今日です、開戦は」
驚きの声は爆発音でかき消された。思った以上に速い到着だわ……そうだ、王女様!アリア様の安全が重要…
「行かなくては」
「どこへ行くのですか!コピア長官!!」
「アリア王女様!!」
「コピア?久しぶりね」
「そんなこと言ってる場合ですか!」
「外の軍勢のこと?いずれ来るとは覚悟していたわ」
「なんでそんなに落ち着いていられるのですか!」
「もういいわ、コピア……この数年本当に幸せだった」
「何を…」
「これで私…この国の…あの人たちの笑顔のために犠牲になる覚悟が出来たのですもの」
「待ってください…待って!」
「さようなら、コピア…」
彼女は身を投げた。炎上する庭に身を投げた…笑顔で…
「そういえばこんなこと前にもあったわね…」
「失礼いたします!」
「どうかなさいましたか?」
「今日の報告書を」
「ご苦労様です、下がっていいですよ」
部下が部屋を出る前に急いで中を確認する。返答も少し食い気味で彼困ってたな…申し訳ない。しかし、他人を気遣うなんて出来ないほどに焦っていた。言うなれば今日を乗り切れば何とかなる。何十ページとある書類を数分で速読した。
「や…やった…やりとげた!」
平和で順調な外交状況が書かれているだけだわ。これで…これでアリア様も私も…生存、もといハッピーエンドだわ!急いで報告書をまとめてアリア様へ届ける。きっと彼女も気が気じゃないから早くして欲しいなぁ…
「やだ、小じわがまた増えたわ」
鏡を見ながら愚痴をこぼす。私ももう中年と言われる年代になってしまったわ。あの日を越してから平和な日々が続いている。我が国の成長は緩やかだけど着実に進んでる。あの神が介入してくることもなく、ここまで来れた。とうとう諦めたようね!確定って言ってもいいわ!それにどんなことあっても対応してみせる!
「コピア外交長官!!」
「どうしたの?」
「我が国への…宣戦布告が届きました!」
「なんですって……!」
何が何でもやってくるってのね…だけど、まだ宣戦布告。こっちだって伊達に年を取ってないわ。
「すぐに軍備増強しなさい、開戦時期はいつなの?」
「そ、それが……」
「早く答えて」
「…今日です、開戦は」
驚きの声は爆発音でかき消された。思った以上に速い到着だわ……そうだ、王女様!アリア様の安全が重要…
「行かなくては」
「どこへ行くのですか!コピア長官!!」
「アリア王女様!!」
「コピア?久しぶりね」
「そんなこと言ってる場合ですか!」
「外の軍勢のこと?いずれ来るとは覚悟していたわ」
「なんでそんなに落ち着いていられるのですか!」
「もういいわ、コピア……この数年本当に幸せだった」
「何を…」
「これで私…この国の…あの人たちの笑顔のために犠牲になる覚悟が出来たのですもの」
「待ってください…待って!」
「さようなら、コピア…」
彼女は身を投げた。炎上する庭に身を投げた…笑顔で…
0
あなたにおすすめの小説
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
転生後はゆっくりと
衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。
日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。
そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。
でも、リリは悲観しない。
前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。
目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。
全25話(予定)
メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる