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序章
第18話 家族の絆
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血が滴る音が、静まり返った屋敷に響く。恐る恐るサミエムの方向を見ると、そこには信じられない光景が広がっていた。刺されたのは彼じゃなく、彼の父だった。そして、クラウソラスが恨めしそうに顔を歪めている。
「ゴルディム‥‥貴様」
「もう家族を失うのは懲り懲りなのだ、ワシは」
クラウソラスは舌打ちをした後、彼の腹に突き刺さった槍を抜く。彼は、口から大量の血を吐き出しながら、崩れ落ちる。そして、サミエムが泣きながら彼を受け止めた。
「お父様!なぜですか‥‥なんで!」
「決まっているだろう‥‥家族を守るためだ、全く‥‥最後までワシの意図を汲めん奴だな、お前は」
「分かりませんよ‥‥分かりたくなんてない!あんたは俺が気に食わなかったんだろ!だからあの日‥‥」
「あぁ、本当ならばワシの元で育てる気だった、それが親としての責務だからな。だが、それが誰しもに当てはまるものでもない、それをお前に教えてもらったのだ‥‥だから、お前にあの券を渡したのだ、自分自身のやり方を模索させるために‥‥」
「そんなの‥‥信じられない!俺は、信じない!」
「そうだと思ったよ、だから最後に父親らしく、これまで出来なかったことを成し遂げたいのだ」
「御託は済んだか、ゴルディム!」
「ぐふ‥‥」
「やめろ、クラウソラス!」
「ふっ、終わりだ‥‥ソウルブレイク!」
ゴルディムの悲鳴と共に魂の煙が霧散していく‥‥クラウソラスが返り血を拭い、槍を構える。それに応えるようにサミエムが立ち上がり、剣を握る。
「ほう、立ち向かってくるか?都合が良いな、逃げ回られずに済みそうだ」
「当たり前だ、仇を打つまで引き下がれるか!」
「ふっ、少々心を乱し過ぎたな‥‥ソウルプリズン!」
「うぐっ、不味い!身体から引きはがされる!」
「ソウルテイク!」
「ふん‥‥最後まで邪魔立てする気か、まぁよい、とりあえず何を持っているか、調べさせてもらおうか、ソウルアナライズ!」
「な、何を!うっ‥‥あれ?」
「なるほど、その程度のレベルとスキルで歯向かおうなど‥‥貴様、このパッシブスキルは!」
「え?」
「ははは、私の研究もこれで終わりということか‥‥ふふふ、はははは!」
「よそ見し過ぎだ!ナイトスラッシュ!」
「ソウルロック!はぁ、全く大人しくしていろ‥‥ようやく、見つけたんだ、私の研究の最終目標を!」
「何を言っているんだ?」
「青年、いや灰崎零よ‥‥私の研究の礎となってもらおうか」
のそりのそりと近づいてくる奴に、どうすることも出来ない僕はどう逃げるかを考えていた。馬車を奪うのが現実的か?でも、こいつの呪文をかいくぐって、サミエムを連れて行くのは流石に無理か‥‥必死で考えを巡らせていると、上の階から鎧を着た騎士がクラウソラスに向かって剣を振り上げながら突進してきた。突然のことに奴も対応しきれず、切りつけられるが、傷口は浅いようだ。
「ぐぅ‥‥おのれ、レイサム!」
「間に合ったようだな、一応は」
「ありがとうございます、レイサムさん!」
「ほら、忘れものだ、それと裏口に馬車を用意してあるから、それでお前たちは逃げろ」
「兄さんはどうするんだよ!」
「私は父の仇を取る‥‥どの道足止めは必須だろう?」
「ですが!」
「それに足手まといを守るほど余裕がある相手でもないだろう?心配するな」
「‥‥分かりました、サミエム、行こう!」
「分かったよ!絶対だからな、約束してくれよ!」
「あぁ、分かっているさ」
「若造どもめぇ‥‥このクラウソラスが全員まとめて殺してくれるわ!」
「行け!」
レイサムの号令とともに、僕たちは裏口へと走り出す。後方では、けたたましいような轟音が鳴り響いている。きっと、恐ろしいほどの戦闘風景が広がっているに違いない。だが、僕は振り返らなかった、いや、振り返られなかった。単純な恐怖というよりも、レイサムが敗北している様子が頭にこびりついていたからだ。だから、振り返らずに走り抜けた。
裏口を出ると、メイドさんが乗った馬車があった。僕たちがすぐさま駆け込むと、彼女の掛け声と共に馬車は走り出した。
「どこに行く、サミエム‥‥サミエム?」
「あぁ、悪いな‥‥お前は地理が分かんないもんな、この辺には何もないし、村も数えるくらいだ」
「なら、アステリアならどうかな?僕の知り合いの知り合いに行商人がいる、その人に頼んで国外に行こう!」
「そうだな、この国の中枢‥‥暴食帝の幹部を怒らせたからな、この国にいればただじゃ済まないだろうな」
「よし、ならアステリアまで行ってください!」
「‥‥承知いたしました」
馬車は速度を増しながら、森を駆け抜ける。サミエムは涙をずっと堪えているようだった。当然だろう、父親を失い、兄ももう‥‥そんなことを考えていると、屋敷の方から爆発音がした。煙と熱気がこちらに襲い来る。何が起こったかを理解したサミエムは、堪えていた涙が溢れ出した。僕は彼をただ抱きとめることしか出来なかった。
「ゴルディム‥‥貴様」
「もう家族を失うのは懲り懲りなのだ、ワシは」
クラウソラスは舌打ちをした後、彼の腹に突き刺さった槍を抜く。彼は、口から大量の血を吐き出しながら、崩れ落ちる。そして、サミエムが泣きながら彼を受け止めた。
「お父様!なぜですか‥‥なんで!」
「決まっているだろう‥‥家族を守るためだ、全く‥‥最後までワシの意図を汲めん奴だな、お前は」
「分かりませんよ‥‥分かりたくなんてない!あんたは俺が気に食わなかったんだろ!だからあの日‥‥」
「あぁ、本当ならばワシの元で育てる気だった、それが親としての責務だからな。だが、それが誰しもに当てはまるものでもない、それをお前に教えてもらったのだ‥‥だから、お前にあの券を渡したのだ、自分自身のやり方を模索させるために‥‥」
「そんなの‥‥信じられない!俺は、信じない!」
「そうだと思ったよ、だから最後に父親らしく、これまで出来なかったことを成し遂げたいのだ」
「御託は済んだか、ゴルディム!」
「ぐふ‥‥」
「やめろ、クラウソラス!」
「ふっ、終わりだ‥‥ソウルブレイク!」
ゴルディムの悲鳴と共に魂の煙が霧散していく‥‥クラウソラスが返り血を拭い、槍を構える。それに応えるようにサミエムが立ち上がり、剣を握る。
「ほう、立ち向かってくるか?都合が良いな、逃げ回られずに済みそうだ」
「当たり前だ、仇を打つまで引き下がれるか!」
「ふっ、少々心を乱し過ぎたな‥‥ソウルプリズン!」
「うぐっ、不味い!身体から引きはがされる!」
「ソウルテイク!」
「ふん‥‥最後まで邪魔立てする気か、まぁよい、とりあえず何を持っているか、調べさせてもらおうか、ソウルアナライズ!」
「な、何を!うっ‥‥あれ?」
「なるほど、その程度のレベルとスキルで歯向かおうなど‥‥貴様、このパッシブスキルは!」
「え?」
「ははは、私の研究もこれで終わりということか‥‥ふふふ、はははは!」
「よそ見し過ぎだ!ナイトスラッシュ!」
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「何を言っているんだ?」
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「ぐぅ‥‥おのれ、レイサム!」
「間に合ったようだな、一応は」
「ありがとうございます、レイサムさん!」
「ほら、忘れものだ、それと裏口に馬車を用意してあるから、それでお前たちは逃げろ」
「兄さんはどうするんだよ!」
「私は父の仇を取る‥‥どの道足止めは必須だろう?」
「ですが!」
「それに足手まといを守るほど余裕がある相手でもないだろう?心配するな」
「‥‥分かりました、サミエム、行こう!」
「分かったよ!絶対だからな、約束してくれよ!」
「あぁ、分かっているさ」
「若造どもめぇ‥‥このクラウソラスが全員まとめて殺してくれるわ!」
「行け!」
レイサムの号令とともに、僕たちは裏口へと走り出す。後方では、けたたましいような轟音が鳴り響いている。きっと、恐ろしいほどの戦闘風景が広がっているに違いない。だが、僕は振り返らなかった、いや、振り返られなかった。単純な恐怖というよりも、レイサムが敗北している様子が頭にこびりついていたからだ。だから、振り返らずに走り抜けた。
裏口を出ると、メイドさんが乗った馬車があった。僕たちがすぐさま駆け込むと、彼女の掛け声と共に馬車は走り出した。
「どこに行く、サミエム‥‥サミエム?」
「あぁ、悪いな‥‥お前は地理が分かんないもんな、この辺には何もないし、村も数えるくらいだ」
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「よし、ならアステリアまで行ってください!」
「‥‥承知いたしました」
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