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暴食の章
第29話 最悪の生物兵器
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強敵アルバーノを打ち取った僕たちは戦況を大きく有利に……進められてはいなかった。流石は防衛騎士といったところでリバイバルモンスターズを倒し続け、こちらに数の優位があったはずが、いつの間にか少し押されているという状況に…
「リバイバルモンスターズって不死じゃないのかよ!」
「そうなんですが」
「そんなはずなかろう」
「ライゼンさん!今までどこに…」
「決まっているだろ、ケラウノスと戦闘していたのだ」
「ということは」
「あぁ、作戦の第2段階が完了したということだ」
「ですが、こんな状況じゃ」
「…こうなれば仕方が無い、奥の手を使おう」
「それは…反対です」
「物量が足りなければこちらがやられる、手を選んで勝てる相手だと思いあがっているのなら考え直せ」
「……」
「自衛免疫解除薬投与開始!来い、お前たちの負の遺産…自業自得の産物!生物兵器ウェンデゴ出陣!」
「な、なぁ灰崎?」
「サミエムには言ってなかったのですが…」
(ザァーザァーあ、あー聞こえますかー?)
「アリフィカさんですか?」
(繋がったようね、情報通信阻害空間が排除されたって訳かな…まぁいいわ!)
「とりあえず現状を説明しますね」
僕は今までのことを報告すると共に最悪の兵器、ウェンデゴについて話していった。生物兵器ウェンデゴとは、餓鬼の外樹で発見された奇病にかかった人間のことだ。目に映るもの全てに襲い掛かるほど凶暴で獰猛になる…ゾンビと言えば伝わりやすいだろう。幸い治療法は早く見つかった…よりにもよってライゼンに。彼は人間の免疫力だけの時間を早めることで強力な免疫システムを構築するという強引なやり方で治療した。そして…
「それが今壊されたっていうことです」
(人道的じゃないけど暴食帝を打ち取るためには最適かもね…)
「待ってくれ!何でも襲う?…じゃあ俺らもやばいじゃないか!」
「大丈夫です、僕たちはこれからあれに乗りますので」
「あ、あれは…なんだ?」
(ひ、飛空艇じゃないの!しかも、あんなに大きな…)
「他の方々はもう移動完了ですよ、では!」
パチン!
「お、おお!」
「これで全員だな?」
内部からは分からないが外の騎士たちが戸惑っているのとサミエムが驚いているのを見てステルス機能が上手く仕事していることが分かった。ここからは籠城戦だ…圧倒的な量を確保出来ず、最悪の手を使うことになったが、今のところ作戦は恐ろしいほど順調に進んでいる。
「そろそろ来るはずだ…」
ライゼンがしたり顔で顎を撫でる。下の方でリバイバルモンスターズが次々と撃破されていっている。実のところあの魔物は死なないが倒せないことはない。あれの仕組みは身体を時空魔法で戻しているだけだから内蔵されている魔力が尽きれば機能しなくなる。バラバラにされる機械仕掛けの身体を見て勝ち誇る騎士たちであったが、次の瞬間青ざめることになる。全身が白っぽくなったガリガリの化け物が続々と彼らの方に突進してくるのだから…応戦する者や逃げ惑う者、恐怖で震えている者もいた……そして、嚙まれた者も。ウェンデゴの病気が感染する経路は今のような捕食行動によって入る唾液である。つまりどんどんと敵が増えていくという地獄が出来上がる。
「ある程度増えたな…よし、総員衝撃に備えよ!デカいのが来るぞ!」
手すりにしがみつきながら外の景色を見るため窓を覗く。すると、暴食帝城の屋根が吹き飛び、一筋の大きな光が打ちあがる。来る…!そう覚悟した時には、光は弾けて無数の矢になって壁外を焼き尽くしていく。暴食帝の大群必殺技、シャイニングレイだ…地面の揺れがここまで響いてくる。しかし、これでいい!この籠城戦で不利なのは圧倒的にあちら側だ。残り数発でチェックメイト…僕たちの勝利が確定する!
「リバイバルモンスターズって不死じゃないのかよ!」
「そうなんですが」
「そんなはずなかろう」
「ライゼンさん!今までどこに…」
「決まっているだろ、ケラウノスと戦闘していたのだ」
「ということは」
「あぁ、作戦の第2段階が完了したということだ」
「ですが、こんな状況じゃ」
「…こうなれば仕方が無い、奥の手を使おう」
「それは…反対です」
「物量が足りなければこちらがやられる、手を選んで勝てる相手だと思いあがっているのなら考え直せ」
「……」
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「それが今壊されたっていうことです」
(人道的じゃないけど暴食帝を打ち取るためには最適かもね…)
「待ってくれ!何でも襲う?…じゃあ俺らもやばいじゃないか!」
「大丈夫です、僕たちはこれからあれに乗りますので」
「あ、あれは…なんだ?」
(ひ、飛空艇じゃないの!しかも、あんなに大きな…)
「他の方々はもう移動完了ですよ、では!」
パチン!
「お、おお!」
「これで全員だな?」
内部からは分からないが外の騎士たちが戸惑っているのとサミエムが驚いているのを見てステルス機能が上手く仕事していることが分かった。ここからは籠城戦だ…圧倒的な量を確保出来ず、最悪の手を使うことになったが、今のところ作戦は恐ろしいほど順調に進んでいる。
「そろそろ来るはずだ…」
ライゼンがしたり顔で顎を撫でる。下の方でリバイバルモンスターズが次々と撃破されていっている。実のところあの魔物は死なないが倒せないことはない。あれの仕組みは身体を時空魔法で戻しているだけだから内蔵されている魔力が尽きれば機能しなくなる。バラバラにされる機械仕掛けの身体を見て勝ち誇る騎士たちであったが、次の瞬間青ざめることになる。全身が白っぽくなったガリガリの化け物が続々と彼らの方に突進してくるのだから…応戦する者や逃げ惑う者、恐怖で震えている者もいた……そして、嚙まれた者も。ウェンデゴの病気が感染する経路は今のような捕食行動によって入る唾液である。つまりどんどんと敵が増えていくという地獄が出来上がる。
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