分岐点

キャンディ

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分岐点:上

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 今から話す物語は、私が高校二年生の頃に体験した話しである。



 その不思議な体験は、祖母の家に向かう途中で起こった。
 私は今でも、地下鉄に乗る時にその出来事について思い出す事がある。



 その物語は、その出来事を実際の体験と一部想像して書いた話しである…






 一年前、
いつものように勉強で疲れ果てていた。

 その日は、市の中心部の学校から離れた田舎の祖母の家に行く為、地下鉄に乗って、地下鉄経由で行く予定だった。地下鉄で終点駅に行く為、電車に乗った。



 一年も同じような繰り返しているといつも同じ席に着いてしまう。アナウンスが流れてドアがゆっくり閉まり、電車は動き出した。



 車内は満員だったが、いつもどの時間で乗ったら席に座れるかわかっている為、左側席の真ん中に座ると自分の中で決めている。
 三駅くらいまではスマホでゲームをしていたりしていたがそれから眠くなり、眠り込んでしまった。



 どのくらい時間がたったか分からないが突然、顔に眩しい光が差した。
 私はその光に起こされ目を開けた。開けると周りに人が誰一人無かった。
 その後正面の長方形の窓から光が強く射していたので、外がどうなっているのかよく分からなかった。



 近づいて窓を覗き込むとそこには、緑の大地が広がっていた。
私は、一度は驚いて窓から離れて、ポケットからスマホを取り出して見た。



 スマホは、しっかり使えて電波もしっかり受信していた。
 もう一度窓を覗き込んだが外は、緑の大地だった。
 急いで持っているスマホで動画を撮った。
 撮り終えると。すぐLINEを開き、母親に写真とメッセージを送った。



[ヤバイ!何か、地下鉄乗ってたら外の風景がおかしい!ドッキリかな?*早く返事頂戴!]



 送った時に気がついたが、電車は動いていた。
 嘘だと思ったが外の風景も多少変わっていた。
 少し戸惑ったが、すぐ冷静になった。
電車はどんどん進みトンネルに入った。強い光は、なくなり一気に暗くなって、車内の電気だけが明るかった。



 トンネルは思ってた以上に短く、またすぐ窓から光が差した。窓の風景はガラッと変わっており、外には大きな宮殿や下の方には街があり、そこには多くの家と人が居た。
 電車の前方には、分岐器があった。右は王国の方向に橋が伸びており、左は森につながっていった。



 電車は左に進んで、森の方向へ。
 森林の間を電車は進むが、段々と揺れが激しくなったので、
席に座る事にした。座ると同時に揺れがさらに悪化していった。すると、車内の通気口からピンク色の煙が出てきた。ポケットにあったハンカチで口と鼻を抑えたが、その煙は徐々に車内に充満していき、辺りはピンク色の煙に覆われた。



 ハンカチで塞いでいたが、段々意識が遠くなっていく…



 誰かが私の体を揺すっている事に、気づいて目を開けるとそこには、運転士が居た。



[キミ、もう終点だよ。早く起きて]



私は寝ぼけてしまい、つい



[森は?]



 と言ってしまったが、運転士はこれを聞いてクスッと笑い。



[キミ疲れていたみたいだね、家でゆっくり休みなさい]



 私は、それを聞くと恥ずかしくて、急いで座席を立ち上がって、お辞儀をして謝ったあと、すぐカバンをからって車内から出た。



 階段を登りながら、さっき見た風景を思い出そうとしたが何故か唯一覚えているのは、城と森の間の分岐点だった。それ以外何も覚えていない。


[あれは夢だったのか、それとも…]


そう呟いた。



 少年が階段を上がっている頃、電車は扉を閉めて格納庫に向けて走り出そうとした。
 車内には少年のスマホが座席の上に置いてあった。


 電車が走り出した弾みで、スマホが落ちてロック画面が開いた。その画面には、分岐点の写真が映っていた。



その後スマホの画面は暗くなった。


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