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第一章 召喚前?
07 初夜とは自分の意識に何も残っていなかったとしてもそう言ってもいいのだろうか?
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とりあえず船を漕ぎ車の近くまで戻って来れた清は船を勢いを付けて動かし浅瀬に乗り上げさせ、近くにあるヤシの木みたいな木にニナに船を係留してもらい再度陸に上がった。
とりあえずここらの船の動力源は人力であり、一応櫂を使う省腕力なタイプではあったが、アウトリガーの付いてないカヌーの様な形の船であったので何度かバランスを崩し海に落ちそうになった。
もしこれからこの船を多用するのであればせめてアウトリガーを付けて安定度を増しておかなければそう遠くない内に俺は海に落ちて…
やめよう。こんな想像をしてもだれも幸せになれない。
とりあえず船を下りてニナの荷物を船から出し、パラミーの実を車の近くまで運んだ頃には空が少しづつ夕焼けの色に染まり始めた。
さて…とりあえず今日はここで野宿という事になった訳なのだが…虫が居ないとは言えど砂浜にそのまま寝そべって寝られるほどの野生児的な経験値を稼げる様な生活をしてこなかったので、なんとか寝られる様な場所を用意しなければならないのだが…
せめて寝転んだ状態で目の前に空が見えない状態で寝られる場所を用意したい。
俺が使える物資はほぼ廃車な軽自動車のパーツと乗せっぱなしにしていたサバイバル生活にほとんど効果の無さそうな物ぐらいか。
一応2BOXタイプの軽自動車なので後ろのシートはベンチシートの様な形で一応2列ある。
一番後ろのシートは収納できるようになっていてシート面が床面に落ちる様に収納されるような形状なのでたぶんあれだけ破壊されていたとしても座面などは破れたりしてないと思う。
とりあえず日がある内に車の中から何か生きていく為に使えそうなあれこれを引っ張り出してみる事にした。
車に近づき周りを回ってみるとよくぞここまで潰れたなって感じに押し潰されていた。
これ後ろに人が乗ってたら完全に死んでたな。
そんな感想を感じつつ割れて完全に跡形も無い状態のガラスのあった部分から中を覗き込むと収納されたシートの上にあったのは、各種ソケット工具とドライバー一式に充電式インパクトドライバーのセットと電動ジグソーのセット一式にグルーガンや他にも100V変換アダプターなどが使えそうな感じに散乱していた。
簡易溶接セットやそれを動かす為の発電機は完全に壊れていたが、金属製ガソリンタンク(5ℓ)は密封状態のまま前側のシートの下に転がっていた。
それと前に駐車場で他の車のオイル交換をしていてちょっとした失敗からオイルを大量に撒き散らした事があって大家さんにガッツリ怒られてから車に乗せていたブルーシート(5m×5m)3枚も未開封であった。
そう言えばこの車に車のパーツ交換とか単車の修理などに使う道具のほとんどを置いていた。
さすがに2シーターのオープンカーとか二人乗りの軽自動車にこんなものを乗せられなかったのと、わざわざ自分の部屋までこんな重たい道具類を持って入るのをめんどくさがったおかげで必要の無い物が大量に載せっぱなしになっていたのだが、でもその全てが電気が無いと動かないものばかり。
ついでに言えば電源になりそうなのは車のオルタネーターか、見るからに壊れている溶接用の発電機ぐらいなのだが…
とりあえずこれらの電動工具類は雨ざらしにならない様な真ん中のシートの辺りにでも移動させておくとして、とりあえず屋根がシートにほとんど当たるほどに凹んでいる車の中ではさすがに寝られないと思う。
ちなみに後ろのスライドドアはスライドせずに助手席のドア同様同じ感じに横に開いていたのでそこから体を入れて2列目のシートと助手席のシートを工具を使い取り外して近くのヤシの木のそばに置いておいたら、気付いたらニナとレテーナがとても嬉しそうに座っていたのはしょうがないのかもしれない。
どうもニナはシートのクッションが気になってしょうがないみたいだった。
何度もシートに手の平を押し付けて自分のお尻を持ち上げて勢いよく座る様な事を何度も繰り返していた。
そう言えば光が無いか…バッテリーとかも一応取り外しておいて漏電の起きにくい状態にしておいた方がいいか。
シートを後部座席1脚と助手席シート1脚を取り出した後でとりあえず劣化する可能性のあるバッテリーだけは車から取り外しておいた。
そんな作業をしていたらニナとレテーナは2人で流木や枯れた草などを集めて火をおこしてくれていた。
なんとなく自分がしている事が救助を求める人のそれではなくサバイバルをする人のそれになりつつある事に気づいてはいたけどできるだけその事は気に留めずにいるようにした。
だって…戻れないのを前提にしてここで生きていけるほどには前の自分の生活環境に見切りを付けられるほどの負の感情を持っていなかったので、できるだけ『戻れないかもしれない』との考えは意識に上らないように背を向け続けていたのだが、夜になりつつある空を見るとどうにも不安がこみ上げてくる。
今日ニナ達と出合った砂浜から見えた森だが、そんなに深い森じゃなかったんだよな。
なんとなくだが、海の波とかの立ち方だとか風の吹く感じからの…本当になんとなくな想像になるんだが、昔高校の修学旅行で行った沖縄の近くの島を思い出す感じがして…
まだここが島だと確認した訳ではないのだが、どうもニナの絵を使った話で分かった事と言えばニナが知ってる人の居る場所はニナが住んでいた村ぐらいだったみたいで他に村は知らないって答えていた。
現代の地球…こんな言葉が出てくるのがそもそも自分の中では看過しづらいのだが、こんな言葉を使わなければならない様な文明度の乖離を感じる気がする。
そもそもニナの持ってきた革製の箱もだが、あんなのを地球で使っていたのって18世紀辺りまでじゃないか?
なんで革のベルトを使って箱状の蓋を十字に留める様な形なんだ。
現代のバッグとか旅行用のスーツケースって革製でもさすがにファスナーぐらい使ってるよな?
しかもあの革製の入れ物だが、持ち手が付いていたけど金属がまったく使われてなかったんだ。
木製の取っ手とかどんなアンティークだ?しかも軸も何もかもが革と木で作られていてある意味ホームメイド感があって好きな人も居るかもしれないのだが、まったく文明を感じられない様にテクノロジーを感じられそうな物が除去されているのを見ると…
ここは地球なのか?
考えないようにと思いつつも何度もそんな問いかけが頭の中に浮かぶ。
しかもあのレテーナの様な動物とか…そもそも存在す
「キヨシ?」
とりあえずやる事が無くなったのでニナが革の入れ物から出した鉈の様な物でパラミーを輪切りにしておこしていた火にかけて調理らしき行動をしていたのをなんとなく見ていたら声をかけられた。
細い木に輪切りにした実を挿して炙っただけの料理だが一応出来上がったらしい。
火に炙られていた物の中から少し焦げ目が付いたものを一つ取って俺に差し出してくれた。
昼に食べたパラミーの実は生のまま食べたので果実風味が強かったが、こうして火で炙って食べるとなるほど主食足りえる食感と味だった。
とりあえず今日と明日の朝の食事に関してははなんとかなるとして、問題は自分の帰る方法なのだが…
何にしてもここがどこなのかをはっきりさせないといけないだろうな。
帰る方法に関してはそれからでも良いだろう。
変な感じに情報を手に入れて絶望するよりはマシだと思う。
なんとなく日の高い時間帯にはまだ帰れることを疑っていなかった清だが、日が落ちて焚き火の火を見ながら闇に包まれているとなんとなくだが、帰るのを諦める方の考えが大勢になっていく感覚があった。
物を食べると喉が渇く。
そんな事は最初から想定していたと言う動きで俺が差し出された実を食べ終わる頃にニナに指示されてレテーナが走って崖に向かい何やら探していた。
そして何ヶ所かで止まり匂いを嗅いでいたと思ったら壁を鋭い爪で掘り始めた。
火をおこしていた場所から100mぐらい離れた場所で穴掘りを始めたレテーナが気になり近くに行って見ていると土を掘る音が段々と湿った音を含みはじめたのが聞こえる。
そしてレテーナの体が穴の中に全部入り込んだぐらいの深さまで穴が掘り進んだあたりでけっこうな勢いで水が噴出してきた。
どうもこの辺りの崖は水を多く含む地層がけっこう広く分布しているらしい。
水が流れて土砂を押し流していくのを30分ぐらい見ていたら周囲の温度が下がっているのを感じる。
日が陰ったのが一番の原因だとは思うが、ここに沸いた水も今日昼間に滝になっていた所同様に地下で何年もかけてろ過された水が出てきている様だった。
もしかしたら…毎日同じ物を食べるのを受け入れられるならだが、ここでも生活が出来そうな気がする。
ニナとレテーナと一緒に水が流れているのを見ているとニナが水に近づいて行き、流れに手を差し入れそれを掬い取り口に含む。
俺を見て笑顔になるニナはなんだか空に浮かんでいる月の光に照らされて少し神秘的な何かを感じた。
その後…何かを入れたら出さなければならないのが人というか…生物なのだが…ここにはトイレなどというものは存在しない。
言ってみれば全てがトイレ♡
俺は車の小物入れの中からガソリンを注ぐ度にもらってその都度放り込んでいたポケットティッシュを持ち近づいて来ないようにレテーナとニナに言い含めて300m程度離れた今日探索していない超上級者ボルダリングコースの方に向かって移動して…藪の影に移動してほっと一息♪
なんとか用を足し終わり立ち上がると目の前の崖に自分が立って入れそうな大きさの穴を見つけた。
暗いので奥まで見えないのとこんな状況で探索とか無理なので一応明日確認する事にして焚き火の光に向かって戻ると後部座席の上でニナがうつらうつら舟をこいでいた。
知らない人が居ても寝てしまうって言うのはなんとなく失礼な感じがしつつも、レテーナが居る状態であれば安心して眠れるのだろう事に気づいて俺も助手席シートの背もたれ部分をリクライニングレバーを動かして倒し横になれるようにしてその上に体を横にすると光の洪水とでも言えそうなほどの星の光を見つけた。
そしていつもであれば会社に着いたら自分のデスクからほとんど動く事無く書類の整理をし続けたまに会議に顔を出す様なことしかしてこなかった清は、4時間ほどの岩山の踏破と言う現代会社人であれば次の日に筋肉痛になる事が確定している様な体力を使う事をしていたおかげであっという間に意識を手放して眠ってしまった。
そして…朝、イイ感じに体の上に乗る暖かい何かを感じて目を覚ますと自分の下半身が露出した状態で自分の上で裸になって抱きついた状態で寝ているニナに気付いて思考が凍結した清だった。
とりあえずここらの船の動力源は人力であり、一応櫂を使う省腕力なタイプではあったが、アウトリガーの付いてないカヌーの様な形の船であったので何度かバランスを崩し海に落ちそうになった。
もしこれからこの船を多用するのであればせめてアウトリガーを付けて安定度を増しておかなければそう遠くない内に俺は海に落ちて…
やめよう。こんな想像をしてもだれも幸せになれない。
とりあえず船を下りてニナの荷物を船から出し、パラミーの実を車の近くまで運んだ頃には空が少しづつ夕焼けの色に染まり始めた。
さて…とりあえず今日はここで野宿という事になった訳なのだが…虫が居ないとは言えど砂浜にそのまま寝そべって寝られるほどの野生児的な経験値を稼げる様な生活をしてこなかったので、なんとか寝られる様な場所を用意しなければならないのだが…
せめて寝転んだ状態で目の前に空が見えない状態で寝られる場所を用意したい。
俺が使える物資はほぼ廃車な軽自動車のパーツと乗せっぱなしにしていたサバイバル生活にほとんど効果の無さそうな物ぐらいか。
一応2BOXタイプの軽自動車なので後ろのシートはベンチシートの様な形で一応2列ある。
一番後ろのシートは収納できるようになっていてシート面が床面に落ちる様に収納されるような形状なのでたぶんあれだけ破壊されていたとしても座面などは破れたりしてないと思う。
とりあえず日がある内に車の中から何か生きていく為に使えそうなあれこれを引っ張り出してみる事にした。
車に近づき周りを回ってみるとよくぞここまで潰れたなって感じに押し潰されていた。
これ後ろに人が乗ってたら完全に死んでたな。
そんな感想を感じつつ割れて完全に跡形も無い状態のガラスのあった部分から中を覗き込むと収納されたシートの上にあったのは、各種ソケット工具とドライバー一式に充電式インパクトドライバーのセットと電動ジグソーのセット一式にグルーガンや他にも100V変換アダプターなどが使えそうな感じに散乱していた。
簡易溶接セットやそれを動かす為の発電機は完全に壊れていたが、金属製ガソリンタンク(5ℓ)は密封状態のまま前側のシートの下に転がっていた。
それと前に駐車場で他の車のオイル交換をしていてちょっとした失敗からオイルを大量に撒き散らした事があって大家さんにガッツリ怒られてから車に乗せていたブルーシート(5m×5m)3枚も未開封であった。
そう言えばこの車に車のパーツ交換とか単車の修理などに使う道具のほとんどを置いていた。
さすがに2シーターのオープンカーとか二人乗りの軽自動車にこんなものを乗せられなかったのと、わざわざ自分の部屋までこんな重たい道具類を持って入るのをめんどくさがったおかげで必要の無い物が大量に載せっぱなしになっていたのだが、でもその全てが電気が無いと動かないものばかり。
ついでに言えば電源になりそうなのは車のオルタネーターか、見るからに壊れている溶接用の発電機ぐらいなのだが…
とりあえずこれらの電動工具類は雨ざらしにならない様な真ん中のシートの辺りにでも移動させておくとして、とりあえず屋根がシートにほとんど当たるほどに凹んでいる車の中ではさすがに寝られないと思う。
ちなみに後ろのスライドドアはスライドせずに助手席のドア同様同じ感じに横に開いていたのでそこから体を入れて2列目のシートと助手席のシートを工具を使い取り外して近くのヤシの木のそばに置いておいたら、気付いたらニナとレテーナがとても嬉しそうに座っていたのはしょうがないのかもしれない。
どうもニナはシートのクッションが気になってしょうがないみたいだった。
何度もシートに手の平を押し付けて自分のお尻を持ち上げて勢いよく座る様な事を何度も繰り返していた。
そう言えば光が無いか…バッテリーとかも一応取り外しておいて漏電の起きにくい状態にしておいた方がいいか。
シートを後部座席1脚と助手席シート1脚を取り出した後でとりあえず劣化する可能性のあるバッテリーだけは車から取り外しておいた。
そんな作業をしていたらニナとレテーナは2人で流木や枯れた草などを集めて火をおこしてくれていた。
なんとなく自分がしている事が救助を求める人のそれではなくサバイバルをする人のそれになりつつある事に気づいてはいたけどできるだけその事は気に留めずにいるようにした。
だって…戻れないのを前提にしてここで生きていけるほどには前の自分の生活環境に見切りを付けられるほどの負の感情を持っていなかったので、できるだけ『戻れないかもしれない』との考えは意識に上らないように背を向け続けていたのだが、夜になりつつある空を見るとどうにも不安がこみ上げてくる。
今日ニナ達と出合った砂浜から見えた森だが、そんなに深い森じゃなかったんだよな。
なんとなくだが、海の波とかの立ち方だとか風の吹く感じからの…本当になんとなくな想像になるんだが、昔高校の修学旅行で行った沖縄の近くの島を思い出す感じがして…
まだここが島だと確認した訳ではないのだが、どうもニナの絵を使った話で分かった事と言えばニナが知ってる人の居る場所はニナが住んでいた村ぐらいだったみたいで他に村は知らないって答えていた。
現代の地球…こんな言葉が出てくるのがそもそも自分の中では看過しづらいのだが、こんな言葉を使わなければならない様な文明度の乖離を感じる気がする。
そもそもニナの持ってきた革製の箱もだが、あんなのを地球で使っていたのって18世紀辺りまでじゃないか?
なんで革のベルトを使って箱状の蓋を十字に留める様な形なんだ。
現代のバッグとか旅行用のスーツケースって革製でもさすがにファスナーぐらい使ってるよな?
しかもあの革製の入れ物だが、持ち手が付いていたけど金属がまったく使われてなかったんだ。
木製の取っ手とかどんなアンティークだ?しかも軸も何もかもが革と木で作られていてある意味ホームメイド感があって好きな人も居るかもしれないのだが、まったく文明を感じられない様にテクノロジーを感じられそうな物が除去されているのを見ると…
ここは地球なのか?
考えないようにと思いつつも何度もそんな問いかけが頭の中に浮かぶ。
しかもあのレテーナの様な動物とか…そもそも存在す
「キヨシ?」
とりあえずやる事が無くなったのでニナが革の入れ物から出した鉈の様な物でパラミーを輪切りにしておこしていた火にかけて調理らしき行動をしていたのをなんとなく見ていたら声をかけられた。
細い木に輪切りにした実を挿して炙っただけの料理だが一応出来上がったらしい。
火に炙られていた物の中から少し焦げ目が付いたものを一つ取って俺に差し出してくれた。
昼に食べたパラミーの実は生のまま食べたので果実風味が強かったが、こうして火で炙って食べるとなるほど主食足りえる食感と味だった。
とりあえず今日と明日の朝の食事に関してははなんとかなるとして、問題は自分の帰る方法なのだが…
何にしてもここがどこなのかをはっきりさせないといけないだろうな。
帰る方法に関してはそれからでも良いだろう。
変な感じに情報を手に入れて絶望するよりはマシだと思う。
なんとなく日の高い時間帯にはまだ帰れることを疑っていなかった清だが、日が落ちて焚き火の火を見ながら闇に包まれているとなんとなくだが、帰るのを諦める方の考えが大勢になっていく感覚があった。
物を食べると喉が渇く。
そんな事は最初から想定していたと言う動きで俺が差し出された実を食べ終わる頃にニナに指示されてレテーナが走って崖に向かい何やら探していた。
そして何ヶ所かで止まり匂いを嗅いでいたと思ったら壁を鋭い爪で掘り始めた。
火をおこしていた場所から100mぐらい離れた場所で穴掘りを始めたレテーナが気になり近くに行って見ていると土を掘る音が段々と湿った音を含みはじめたのが聞こえる。
そしてレテーナの体が穴の中に全部入り込んだぐらいの深さまで穴が掘り進んだあたりでけっこうな勢いで水が噴出してきた。
どうもこの辺りの崖は水を多く含む地層がけっこう広く分布しているらしい。
水が流れて土砂を押し流していくのを30分ぐらい見ていたら周囲の温度が下がっているのを感じる。
日が陰ったのが一番の原因だとは思うが、ここに沸いた水も今日昼間に滝になっていた所同様に地下で何年もかけてろ過された水が出てきている様だった。
もしかしたら…毎日同じ物を食べるのを受け入れられるならだが、ここでも生活が出来そうな気がする。
ニナとレテーナと一緒に水が流れているのを見ているとニナが水に近づいて行き、流れに手を差し入れそれを掬い取り口に含む。
俺を見て笑顔になるニナはなんだか空に浮かんでいる月の光に照らされて少し神秘的な何かを感じた。
その後…何かを入れたら出さなければならないのが人というか…生物なのだが…ここにはトイレなどというものは存在しない。
言ってみれば全てがトイレ♡
俺は車の小物入れの中からガソリンを注ぐ度にもらってその都度放り込んでいたポケットティッシュを持ち近づいて来ないようにレテーナとニナに言い含めて300m程度離れた今日探索していない超上級者ボルダリングコースの方に向かって移動して…藪の影に移動してほっと一息♪
なんとか用を足し終わり立ち上がると目の前の崖に自分が立って入れそうな大きさの穴を見つけた。
暗いので奥まで見えないのとこんな状況で探索とか無理なので一応明日確認する事にして焚き火の光に向かって戻ると後部座席の上でニナがうつらうつら舟をこいでいた。
知らない人が居ても寝てしまうって言うのはなんとなく失礼な感じがしつつも、レテーナが居る状態であれば安心して眠れるのだろう事に気づいて俺も助手席シートの背もたれ部分をリクライニングレバーを動かして倒し横になれるようにしてその上に体を横にすると光の洪水とでも言えそうなほどの星の光を見つけた。
そしていつもであれば会社に着いたら自分のデスクからほとんど動く事無く書類の整理をし続けたまに会議に顔を出す様なことしかしてこなかった清は、4時間ほどの岩山の踏破と言う現代会社人であれば次の日に筋肉痛になる事が確定している様な体力を使う事をしていたおかげであっという間に意識を手放して眠ってしまった。
そして…朝、イイ感じに体の上に乗る暖かい何かを感じて目を覚ますと自分の下半身が露出した状態で自分の上で裸になって抱きついた状態で寝ているニナに気付いて思考が凍結した清だった。
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