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第一章 召喚前?

15 リリンの享楽ここにあり

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レテーナが持ち帰ってくれた大きな桶…一応これからは浴槽と呼ばれる様になる物は塩水に浸かっていたので若干重かったが、ニナとソフィーも手伝ってくれたので何とか海から砂浜まで持ち上げることが出来た。
サイズは小判型の長い方が1m程度で狭い方が60cmぐらいで、深さは1m程度かな?
肩までお湯に浸かるならば俺の体の場合は少し無理しなければならないかもしれないが…

このサイズなら無理すればニナと一緒に入る事も出来るんじゃないか?
その場合…半身浴状態になる訳で…

…良いんじゃないか?

…すごくイインジャマイカ?

さっそくお風呂を用意しようじゃないか♡

ちなみにレテーナが持ってきてくれた桶(浴槽)には排水口が無かったので、そこらに生えている藪からチョット太目の木を切ってきてちょうど良く栓になるように加工した木を作り、電動工具と手動ドリルを駆使して桶(浴槽)に穴を開けて上から栓に使う木を押し込み、水の湧き出している辺りの近くで崖から落ちている岩を使い30cm程度の高台を作りその上に桶(浴槽)を設置するとちょっとばかり殺風景な感じはするが一応お風呂が完成した。
そしてお湯を沸かす為にさっき作っておいた湯沸しコアを浴槽(桶)に取り付ける必要があるのだが…お湯は水と比べて軽い。
と言う訳で、内部を水で満たせるなら給排水口の位置をうまく合わせられたらサイフォン現象で簡単にお湯を循環させられるのだが、浴槽から排水する事を考えるならば、サイフォン現象で水をコア内に満たせなくなるので浴槽の側面に穴を開けて湯沸しコアのホースを固定しなければならない。
とりあえずコアの下面に繋がるホースを浴槽の底の辺りに組み付け、上側から出るホースを浴槽の半分程度の高さの辺りに設置する。
さすがに穴を開けてホースを圧入するだけでは簡単に水密が維持できなくなるので、ここではエンジン側のホースを固定する為にエンジン下部に設置してあった取り付け口(ブラケット付き)を取り外し、桶の内側から取り付け口を圧入して外側にシーリング剤を使って固定する。
ちなみにシーリング剤と言うのは、エンジンのクランクシャフトカバーとかオイルパンの気密を確保する為にパッキンを固定する為によく使われる耐熱性の物で、車を弄る人ならけっこう持っていたりする。

とりあえず湯沸しコアを設置してその下で焚き火が出来る状態を作れたので…

沸かすしかないよな♡
あぁ、勘違いしてくれるなよ?
これは奥さん…ニナに嫌われない為に汗臭さを取り去る事を目的として用意しただけなんだ。
だからもしニナが一緒に入ろうと言っても…まぁそこまで言うなら一緒に入るのはやぶさかでは無いというか…

ニナってそう言えば…二人で居た時近くに行くだけで服を脱ごうとしてくれたけど…
お風呂に一緒に入るのって嫌じゃないかな?

…まぁ一緒に入ってくれるのならば俺はうぇるかむだ♡
一応1人で入る事を前提に準備しようか。

お湯はもしかしたらもったいないって事になるかもしれないから…ちょっと少なめにしておいてもいいかな?
2人がお湯に浸かるとしたら…ここらだな。

とりあえず俺は車に乗っていた洗車用のバケツを持ってきて小さな小川になって海に流れ込んでいる湧き水を何度も汲んで浴槽に溜めていった。
ちなみに車に乗っていたバケツだが、折り畳み式の5ℓ入る奴だったのでそこそこ時間がかかったが、なんとか浴槽に半分チョットの水を溜める事ができた。

そして湯沸しコアの下の部分で薪に使えそうな木を集めて火を熾す。
俺にはニナみたいに火を熾すスキルなんて無いので今回も車のダッシュボードから持ってきたミニバーナーのお世話になった。
「ニナ、それ親指でこうやって押すと火が出るから気をつけるんだぞ。」
ニナとソフィーは薪を集めるのを手伝ってくれていたのだが、ちょうど火を点ける時にニナが戻っていてミニバーナーを神器か何かを見るユダヤ教の牧師みたいな感じで見ていたので一応使い方を教えておいたのだが…
でもこれ…そんなに長く使える訳じゃないんだよなぁ…確か付けてるガスタンクで連続稼動10分とかだったはず…ほとんど使わずに置きっ放しになっていたからそこそこ使えるとは言いつつも…やっぱり俺も火を熾す方法ぐらいは知っておいた方が良いかもしれないなぁ。

ニナにミニバーナーの使い方を教えていたらソフィーも戻ってきてニナ同様どこかの牧師みたいな顔で見ていたが、使い方自体はニナが説明してくれたので俺は2人の傍を離れてお湯の状態を確認してみた。
浴槽の中の水は手を入れたらそこそこ冷たいが、湯沸しコアの繋がっているパイプの上部穴の近くではさっそく温度が上がり始めていた。

ニナに説明をしていた時間は…5分ほどか。
パイプの傍から上の辺りは30度近い温度になっていてうまく循環しているのが感じられたので一応思ったとおりに出来ているみたいだな。

車の傍で作業を始めたのが確かPM2:20頃だったと思う。
そして…今現在の時間がPM4:45か。
2時間以上かかったけど一応お風呂は完成した訳だ♡

あっ…そう言えば俺…シャンプーだとか石鹸とかって持ってなかったなぁ…
タオルは洗車用の拭き取りタオルがあるからそれを使えば良いと思うが…お湯に浸かるだけではにおいって残るよなぁ…石鹸…車を洗うワックスインのカーシャンプーとか使ったらさすがにまずいよなぁ…
「なぁレテーナ、ここらでは体をキレイにする為に石鹸とか使わないのか?」
ニナとソフィーはまだミニバーナーで御神体ごっこみたいな事をしていたので近くの木陰で休んでいたレテーナに聞いてみたのだが、答えは『体を洗うなら海でゴシゴシ』だった。

まぁ…海水だからね。最後に真水で体を流せば海水で体を洗うのは殺菌効果が期待できるから理に適っているとは思うのだが…できれば俺はニナに『ヤァ~ン♡清♡クサクナ~イ♡っていうかすごくイイニオ~イ♡』とか思ってもらいたいのだ。
少しの間海を見ながら考えていたらレテーナが『服を洗う物はある』と教えてくれたので一応それを持ってきてもらう事にした。

それにしてもレテーナ…走り出したらあっという間に岩山岬を越えて行ったけど…
俺たしか…あの岬を歩いて超えるのに2時間ぐらいかかったよなぁ…砂浜から見てたら1分ぐらいで見えなくなったけど…ちょっと速すぎないか?
確か岩場が始まる辺りまでで1km弱で…ここから見える岩場は…ここも1kmぐらいはあるのかな?
レテーナほとんど止まる事無く走り抜けていたけど、見えなくなるまで大体1分ぐらいか…
上下移動を無視したとしても2km弱を1分程度で移動するって事は…時速120km?
ほぼ走り出した直後からその速さだった感じに見えたけど…やっぱりあいつちょっと変だよな。
確かチーターでも時速で言うと大体100km~120kmで走れる訳だが…あいつらは5秒ぐらいの間しか走れないからね。
草食獣で言うならスプリングホックとかが確か時速90km程度で走れるとか見た覚えがあるけどこいつらも瞬間的な爆発力を持ってるだけで持久力は無いはず…

レテーナって爪を見る限りでは鳥とか…まぁ恐竜っぽい感じだけど、見た目は哺乳類なんだよなぁ…
そう言えば足回りに鱗があったか…

少しの間レテーナの生態に関して考えていたらレテーナが帰って来た。
そして咥えていた何かを俺の手に置いてさっきまで休んでいた場所に横になった。

これは…茶色い実?
房状になった実がたくさん付いた枝をくれた。

レテーナは『使い方はニナが知ってる』と伝えてきたのでとりあえずミニバーナーを取り合いしていたニナとソフィーの元へ行き使い方を教えてくれる様にジェスチャーでお願いしたら、ニナが茶色い実を割り中から真っ黒い種かな?それを取り出し茶色い皮の部分を手に持って沸き始めていたお湯を少し手に取りモミモミ。
10秒ほどで泡が立ち始めた。
そしてポケットから俺が今日波飛沫を掛けたのを謝るついでに渡したままにしておいたハンカチをソフィーに出してもらい、それを持って湧き水の川の傍に行き手で揉み洗いをして最後に泡が出なくなったのを確認して絞って広げて見せてくれた。

なるほど…綺麗になってる気がする。
十分に石鹸の替わりになりそうだな。

とりあえず俺もニナを見よう見まねで実の皮だけ手に取り両手で揉む様にお湯を取りながらモミモミしているとニナがすぐに湧き水の所に引っ張って行って川で手を洗わされた。
もしかしたらこの石鹸ってかなり強いのかもしれないな。

だとしたら…

俺は車の中にあるもので石鹸水を作るのに良さそうなものを探してみた。
とりあえず見つかったのは、助手席側のドアの所にあったウインドウの隙間に引っ掛けて使うタイプのドリンクホルダー。
ジャバラでサイズを変えられる構造で良い感じの深さで水を溜められそうだったのでそれに水をちょっと多めに入れてレテーナが採ってきてくれた実の皮を2個ほど放り込んで準備を完了させた♡

さぁ…そろそろお風呂タ~イムっ♡


1人で入る事になるのかなぁ…ニナ…一緒に入らないかなぁ~♡
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