楽園・ゲーム

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第四章 死んだ原因?

85 村作りというか家作り?1/3

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「そう言えばココちゃん、アメリカのじゃんけんって日本と同じ3竦みだけじゃなかったよね?」
今俺の運転する車の前には何かの動物が牽引する荷馬車がゆっくり進んでいた。
道が曲がっている場所などで先の方を確認すると10台ぐらい連なって移動してる様に見える。
「そうですね。あちらでは基本は『ロック・ペーパー・シザー・5』が通常行われていますね。『ロック・ペーパー・シザー』のオリジナルはゲーム性が低いらしく他所の地域の人とやる時ぐらいしかやる人は居ないはずです。」
確か俺に教えてくれた現地のコーディネーターの人の話だと日本で言う『じゃんけん』とはアメリカでは『ロック・ペーパー・シザー』の掛け声で行われているらしく、いろんな種類の手の形態を盛り込んで遊べる様に進化し続けていると教えてもらった事があった。
勝ち負けを決めるにはコイントスが一般的である為に、遊びとしてしかじゃんけんをしないって事がアメリカでゲーム性を求めて進化している原因らしい。
「それにしても純粋にじゃんけんを楽しむ為に付加価値をつけている日本の遊び方はとても新鮮です♡この遊びは1回どうしてもやってみたかったんですぅ~♡夢がかないました♡」
なんかとても楽しんだみたいな言い方のココちゃんだが?

「そう言えばなんで2人で野球拳をやる事になったんだ?なんかあのギャスパルって奴が言ってたのでは村のしきたりで調停してるとかって話だったけど。」
「なんでって言われたら…まぁ…」
「そうだよ!ねぇキヨシ!!この子と気持ちイイセックスしたってどういう事なの?!」
ココちゃんが言いよどんでるとソフィーが待ってましたって感じに少しテンション高めに聞いてきた。

気持ちイイセックス…まぁ、したなぁ…10秒で絞られるとか初めての体験だったし♡
「あー最初ちょっとその…ココちゃんが敵か見方かを確認する為に戦えるフィールドを探したらそこだったって感じかなぁ…?」
ラブドールとの優劣を決めるフィールドってセックス以外に考えられないよね?
相手のテリトリーに全裸特攻する様な選択肢だと言う事は分かっているとしても、男ならセックスに特化した技能を持った自動行動型ラブドールとのお試し体験は不可避と言いますか…まぁ入れてみたいって好奇心が抑えられなかった結果なんだが。

でも最初はココちゃんが俺とマルセル君を煽ってきたのが原因だからなぁ…

「最初は私も友好的な初対面ルーチンに沿った会話を行う予定でいたのですが…ソフィー様にはその…においで気付かれてしまいまして♡否定できない状態になってしまったのです♡」
ぽっ♡みたいな感じの動きをしてるココちゃんだが、あの高速自動ピストン走行モードを自分のやる気を出す為に情報を秘匿した状態で俺の判断を誘導したのは君だからね?
もし最初に乗る時…乗られる時?チンポをアナルに入れた状態でなくとも運転できるって知ってたら…俺は気持ち良さよりも安全性を選んで…まぁ、5分程度悩んだかもしれないけど、安全に移動する方を選んだ可能性が半分以上有るかもしれないって言うか…そんな気がする?からね?

「まぁそれは良いとして、それでなんで野球拳になったの?」
「最初はもう少しでキャットファイトで優劣を決めるって感じに話が決まりそうだったんだけど、気付いたら荷車が通り過ぎていくのを見送る人が段々と集まってきて…ねぇ?」
「とりあえず道の真ん中で争っている所に誰かに報告を受けたあの漏らしてる人が来て…ギャスパルという名でしたか?彼が『争うなら遺恨を残さぬ様に相手を死なさぬ事を前提にした決闘を行う様に』とか言ってきましたので、昔からやってみたかったニッポンのお座敷遊戯の野球拳を提案してみました♡」
「まぁ…体を見られる程度ならその…特に問題無いって思ったんだけどさぁ、段々と人が増えてきて…さぁ?」
どうもココちゃんとソフィー、何かしら交渉事に関してはココちゃんに軍配が上がる様だな。
知識量の差が大きいのが原因って感じか?

「それにしてもキヨシ様は日本人としての一般的交渉姿勢を大きく逸脱する様な事をされるのですね。少しばかり驚いてしまいました。」
「そう?」
そう言えば俺…なんで最初からギャスパルの事を排除する方向で考えたんだ?今までの俺の交渉方法だとなるべく波風を立てない様な落とし所を探す感じで動いていたはずなんだが…?

「私のメモリー内の西暦2000年辺りの日本の会社員と呼ばれていた戦士達の行動とはまったく違うと判断される様な交渉でした。」
「まぁ…あれだな、ほら、俺の生きていた頃の日本でも『ノーと言える日本人』って言葉がトレンド入りしてたりした頃だからその辺りをちょっとフューチャーしてみたって感じ?」
「そう言えば最初に会った頃…まぁ2日ぐらい前と比べてもキヨシって少しワイルドな感じになってる気がするよ?私こっちのキヨシけっこうスキだよ♡」
ソフィーにはけっこう受けが良いと♡

それにしても2日前に何が?…あぁ、そう言えばテラスちゃんに脳内処理エリアを開放してもらったな。
その結果、俺は集団に依存しなくなるとかって話だったか?
攻撃性が高くなるって言うのは集団の中での反発力になる…

「キヨシ様、どうします?今のキヨシ様の行動を推し進める様に私は動いた方が良いでしょうか?それとも抑える様に動きますか?」
少しの間ゆっくり動く荷馬車との距離を一定に車を動かしつつ考えていたらココちゃんが聞いてきた。
「そうだなぁ…今俺の行動原理の基準がちょっと動いてるみたいだから少しの間抑える方で動いてもらった方が良いかなぁ…」
「了解しました。ではその様にいたします。」
「なんか心が通じ合ってるって感じで…気に入らないんだけどぉ~…」
運転してたら後ろからソフィーがシート越しに腕を回してきた。
「そう言えばココちゃんの自己紹介ってもう終わったのか?」
同じ場所から来たってのを教えておけば、俺とココちゃんのお互いの理解が早いのも理解してもらえそうだと思い聞いてみた。
「…一応聞いた。」
おっと?なんで俺の首に腕が絡まってきたんだ?若干締めてる感じに力が入ってるのは俺の気のせいじゃないよな?
「ちなみにどんな感じに自己紹介したの?」
俺が首を絞められる様な自己紹介ってどんななの?
聞いてもソフィーは何も言わなかったのでバックミラーに映るココちゃんに視線を送ると『しょうがないなぁ…♪』みたいな感じを見せて教えてくれた。
「私が近づいてくるソフィー様を見つけて最初に『お初にお目にかかります。キヨシ様の性奴隷のココと申します』と言い」
「まてぇ~い!ダウトだろそれ?!」
さっそく嘘情報を放り込んでいたココちゃんだった。
「まぁでも最初にガツンと言っておいて相手に対して精神的優位な状態を手に入れておくのは世界的にもスタンダードな交渉術です。常套手段ですよ?」
「そう言うマウントの取り合いとかを自己紹介でやるの今後禁止ね。」
「まぁキヨシ様がそう言われるのであれば…」
なんか不満げな顔をしてる様に見えるのは、ココちゃんの心の不満が漏れてるのか?でもラブドールだよね、ココちゃんって?
「あぁ、まだ自己紹介の説明は終わってませんが、もう少し説明しますか?」
「あまり聞きたくは無い気がしてきてるけど一応聞いておいた方が良さそうなのでお願い。」
「はいっ♡では説明させていただきます♪」

ココちゃんの説明で分かったのは、まぁそんな言い方をされれば俺の事をパートナーと思ってくれているソフィーは怒るだろうって感じの内容だった。
…女同士の優劣の決め方にはどんな無茶な行為をされたかを言い合う様な戦い方があるってのを初めて知った俺だった。

「そう言えばニナ連れて来てないけどあの子大丈夫かな?」
ひとまずココちゃんから自己紹介の顛末をある程度聞き終えた辺りでソフィーが聞いてきた。
ちなみにジェシカは、助手席でシートベルトを着けた状態で座り、俺の尻尾を握ってニコニコとした笑顔を俺の方に向けてきてる♡
「そう言えば忘れてたなぁ…今ニナの傍には誰が居るんだ?」
「たぶんだけどサリーナさんとタマーラさんが荷馬車に乗ってるのを見たからフィラーネさんとマリナさんが一緒に居ると思うよ。」
あの2人なら任せても大丈夫かな?
「キヨシ様、先ほどフベルト村でしたか?そこの権力者を意識不明にした事をお忘れではありませんか?」
俺の思考を読んだかの様な問いかけがココちゃんから届いた。
「…やっぱめんどくさい事になると思う?」
「あの2人がどの程度の権力を持つかによってどの様に推移するかが分かれると思われますが。」
そこらはまったく情報が無いからなぁ…
「とりあえずニナの事はレテーナに任せた方が良いかなぁ…どう思う?」
バックミラー越しにソフィーに視線を向けて聞いてみた。
「まぁニナならどこに居てもレテーナと話が出来るみたいだからほっといても大丈夫かもしれないけど…でもキヨシ?レテーナを怒らせても大丈夫?レテーナって自分から進んでニナを傷付けようとする奴に容赦しないよ?」
俺が今ニナを放置する事をレテーナが怒るかどうかが焦点として話をしてるのであればニナを迎えに行った方が良さそうだが…
「ソフィー、それってギャスパルの事を言ってる?」
「あいつはどうなっても良いんじゃないかな?マリナさんもフィラーネさんもあいつの事すっごく嫌ってたみたいだったから。でもレテーナってニナとキヨシと私ぐらいは判別できてるみたいなんだけどさぁ、他の人をそこまで細かく見てないって言うか…分からないって言うか?」
「もしかしたらだが…レテーナ怒らせた種族が皆殺しになるって可能性がある?」
「まぁ…無いとは言えない…かな?」
首をかしげて可愛い感じに伝えて良い情報では無い気がする。

「とりあえず戻ってニナを回収しておくか。」
「「は~い。」」
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