チートでエロ♡でテイマーなゲームのお話

marks

文字の大きさ
37 / 88
第二章 RLS-九つの世界-

37 なんとなく見た事のある街2/4

しおりを挟む
泉を後にして通路を戻り復活した場所を超えて建物の出入り口だと思しき方向に歩いて行くと外に出る事が出来た。建物は想像した通り神殿だった様だ。

そして少し高台になっていた場所から街の中を見渡してみたのだが…

「隕石でも落ちたのか?」
ちょうど大十字路があった辺りにバリンジャー・クレーターの様なイメージのそこそこ大きな穴が開いていた。
そしてそのクレーターらしき場所から建物が放射状に爆風で薙ぎ払われた様に倒された様に見える。
なんとなく街の規模は俺の知ってる『始まりの街』よりももう少し大きい様だが…
見える感じだと北側の方が大きく破壊されている。
クレーターの縁の部分が北側に大きく盛り上がってるように見えるので南側から衝突して土砂が飛ばされてきた側一帯が壊されたみたいだ。

神殿を振り返って見ると塔が全て倒れていてブルーモスクの天蓋部分も半分位壊れていた。
よく完全倒壊しなかったな。
周囲の壁や柱に修復不可能なレベルの亀裂やヒビが入ってる。

これでは女性…もとい、人が居るとはとても思えないな。

人が居ないにしてもここがどこで何がおきたのかは知りたい。
街に対してもだし俺に対しても。
とりあえずRLSに関係しそうな庁舎の在ったであろう辺りに向かって歩いて移動する事にした。

北東エリアは街の運営だとか国に関係する様な建物が多いエリアだったはずだが、小さな建物はほぼ全て倒壊しているし燃えた様な址もけっこう見られる。
人の死体などが見当たらないのはRLSの中だから街中であれば死体は時間と共に消えるからなのか、他にそう言う物を回収する様な何かが居るのか、それともアンデットを量産する様な何かが居るのか…

東西に走る大通りらしき辺りに出てみても、道が半分以上瓦礫や飛び散った土砂などで塞がれて馬車などではまともに移動できない有様。

そして、移動していて肉体の能力に若干の違和感を感じた。
それまで使っていた獣人(ネコ)の身体能力と体重であれば2mほどの岩の塊りなどは、全身の筋肉をバネの様に使ってなんとか飛び上がれた感じがあったが、この体では脚力だけで跳び上がる事が出来る。
ただ、自分の体重がなんとなくだが獣人の頃の倍以上ある様な気がする。
そのせいで急制動とか急転回みたいな動きがしづらい。
足元の石畳や土を踏み固めた場所ではそれまでと比べて柔らかすぎる感じがある。

「もしかしたら俺…『うぉぉおぉぉー!!』みたいに力を溜めたら土くれとかを体の回りに飛ばせちゃったりするんじゃね?」


…やってみたらチョットだけ飛んだ。だが、ショボかったのでもうやらない。
足元をドカドカ蹴り上げて飛び易い土の塊りを多く作っておけばどこかのアニメの冷蔵庫みたいに『おほほっ♡ワタクシはあと2回変身出来ますからねっ?むほっ♡』みたいになれそうだった♪

あ、虫が居た。

そう言えば虫で思い出すのもどうかと思うが闇子やみこ光子みつこどこに行ったのかな…
彼女達は…そうか、俺の体に住んでいた訳じゃ無かったか。あのガントレットに住処を移動したんだったな。
だとしたら2人共…あのガントレットって今どこにあるんだ???

装備品って死んだらそのまま体と一緒に復活する場所に移動するはず…それが無かったという事は…どうなったんだろ?
そこらを知ってる人か精霊に聞ければ良いんだけど…

クレーターの縁までたどり着いたら大十字路の在りそうな辺りは完全に更地になっていた。
そして自分の見ている目線ぐらいの高さの空中に樹が生えていた。

枝も根もかなりダメージを受けている様に見えるが、たぶん樹。
これって…

ボッタクリキャバレーにあったあの樹?

そう言えばあの『自然と一体感♡』の部屋の中ってあのボーイが言っていた事が嘘じゃなければ特別な空間だったはず。
あの時俺にお茶を持って来てくれた花びらみたいなフェアリーは外の世界では消えるとか言ってた。
それに闇子と光子の2人と契約できた後で見えたあの多くの精霊みたいな存在。
何か別の空間になっていた可能性もあるか。

とりあえず浮かんでいる樹のそばまで移動してみた。
上空50mぐらいに樹が見える。
クレーターの一番深い部分なので若干高い場所に樹があるが…行けるか?

その場でジャンプしてみたが10mも跳べなかった。
助走をつけても高さはそこまで劇的に増えるって事は無いなら…

俺はおもむろにステータスビューを表示させる。

そして種族の部分を開いてみる。
翼を持ってそうな種族を探す…

フェアリー…あのサイズだよな…装備が全部使えなくなるから却下。
他はモンスターカテゴリに蝙蝠人間だとかハーピーだとかサキュバスだとかが翼がありそうなのとして確認できたが…モンスターとして精霊が居そうな場所に行くのってマズイ感じがする。
一応人と一緒に生活できる奴が管理していたのだから…

そう思いスクロールさせて行くと、
「龍人?」
なんとなくイメージはトカゲ人間なんだが…そう思いモンスターの部分をもう1度確認したらそこに『リザードマン』と『ダイノサウロイド』と言うなんとなく爬虫類だとか恐竜っぽい連中があった。

だとすれば、モンスター枠から離れた部分にある『龍人』って言うのはドラゴニューみたいな亜人?
体のイメージもたぶん人とそこまで違わないなら今装備しているこの日本風な辻斬りでもしてしまいそうな姿でもそこまで違和感が無い気がする。


選んでみた♪


体の色が若干黒っぽい。そしてなんとなくツノがある。鬼人の時もそう言えばあったか?
ただ今回のツノは鬼人の時の額に近い場所にあるのではなく、後頭部に向けてかなりゴツイのが4本ぐらいあった。
そして手の爪がかなり危険な感じに尖ってる。
足の爪もネコ以上オオアリクイ未満って感じ。
この体でアリエルに抱きついたらすごく怒られそうだな。

っていうか翼が無い。

って思ったら、『飛びますか? Yes or No』の表示が目の前に現れた。
飛べるならもったいぶるなよなぁ~♡

Yes♪

「痛いし!!」
背中がすごく痛かった。

どうも背中を服で覆っていた事が問題だったみたい。
鬼神の衣の『不壊』ステータスのおかげで鬼神の衣が破れなかったから痛い思いをする事になったらしい。

と言う訳で1回鬼神の衣をインベントリに戻したら翼が肩甲骨の辺りに有った。
首を回して見てみるとかなりゴツイ腕がもう二対出来た感じで、太い骨格にちょっとフサフサの真っ黒な羽毛が外側に生えてる感じの翼が見えた。
そしてマッパになった尻の尾てい骨の辺りに巨大な尻尾が生えてる♡
って言うかアレが無くなっていた。


なるほど、龍人って言うのは生殖器が無いか完全に埋没する真性包茎人だった訳だ。
まぁでも火星人と言えない訳でもないか…
翼を持った状態になると脚とか腕、背中も胸元も全身に硬いうろこ状のものが浮き出してきて自分の爪でも簡単に弾けそうな硬さを感じる。

とりあえずわらじ…鬼神の具足も戻して盾と剣とアクセサリーだけにしたらなんとなく見られる姿になった気がする。
そして浮く方法だが、『こんな高さに浮く』って思えばそこまで移動できる。
ただ、浮く早さに関しては、『この高さまで移動したい』と言う思いの強さによって変わる感じ。
自分とか周囲に有る物を基準にした『相対数値的移動』と地面を基準にした『絶対数値的移動』がその瞬間の自分の意識で決められる感じ。
他には動き方だが、自分を中心として首を向ける方に体が向く感じで、脚固定方法と翼固定方法が選べるっぽい。
最初翼を基点に動いていたらしく、重心が思う位置に無くてすごく動き辛かったのでステータスビューを開いたら新しく『龍人』のタブがあり、そこで空中での固定位置に関する変更が出来る様になっていた。
脚固定方法に変更したら、空中に立って体を動かす事が出来る感じになったのでとりあえずそれを使って動きに慣れた。

と言うわけで空中まで移動出来るようになった俺はイイ気分で空に浮いている樹に近付いて行くと樹まで20mほどの場所に近付いた辺りでそれ以上近づけなくなった。
樹が何か見えないモノで囲われている感じか?

さてどうしたものか…

近付くのを阻むものが硬い何かであればこの剣と体だけでも破壊して近づけそうなんだが、特に何かに触れる訳では無いのに近づけないのでどうにもしようが無い。

時間的には夕方になる前って頃合か…


とりあえず入れないならばしょうがない。
少し空から街の状況を確認してみる事にした。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

処理中です...