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第二章 RLS-九つの世界-
55 リーフの奴隷解放3/4
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話を聞いた限りではマルクスが少し怪我をしたらしいがその他の被害が建物だけだったらしく、そのまま素材と装備の話をする事になった。
「とりあえずじゃが、昨日出してもらった素材の確定した分の買い取り価格が8,590,000リオンになった。そして現金化に関してじゃが、一応目処は付いた。安価な奴らだけじゃが今週中には金をそろえられるじゃろうて。それと2週間後に定期オークションが行われる予定なんじゃが、それで金額が決まる素材が半分程度残っとる事から最終的にどれぐらいの金額になるかは判らん。」
なんか…けっこうな金額になりそうな言い方だな。
「だとしたら…メリスとリーフの装備に関してはその…昨日もらった1,000,000リオンを除いた7,590,000リオンで買えば良いのか?」
とりあえずフランが店の人と一緒に奥から椅子とお茶を持って来てくれたので
カウンターの所に集まって話をしてる。
出されたお茶がなんとなくコーヒー♪
「今の所確定しとる金額がソレなだけじゃ。とりあえずうちの店…に限る必要は無いな。この街全ての店から最高の装備をかき集めてもオークションの売り上げの半分も使わんじゃろうと思うからそのつもりで確認してみろ。それと商業ギルドに伝があるなら自分らで出しても良いが?」
ギムリがそう言って俺達を見てきたが、当然俺にはそんな伝など無いしメリスもお金の管理などに関してはパーティー内ではノータッチだったらしいし、奴隷だったリーフは聞くまでも無い。
「…無いようならうちに任せてくれ。オークションの集計から装備などの金額も合わせて全部こっちで処理する。」
オークションなどに関してお願いする事にして装備の話に移ったのだが、ギムリが他所の店の商品を選んでも良いと言ってきた事でメリスとリーフを見るとちょっと戸惑ってる。
「なぁ、そこまでの金額の話になるのか?」
あっ、ギムリに見下された気がした。しかも溜息まで吐かれた。
「…あのなぁ。ドラゴンの素材とか10年に1回も持ち込まれんのだぞ?鱗程度であればまだ運良く拾う事が有るとしても骨とか肉とか角とか牙とか…一応そのドラゴンはレッサー種だったからまだオークションで扱われるがそれより上位の奴だったらお前ら消されて権力者に全部取り上げられとるかもしれんからな?」
なんか…嫌なリアル世界との共通点だなぁ…
少し良い物であれば回りは金を出して交渉してくるけど限度を超えたら気付いたら落としいれられて社会的に死んだ状態にされてしまうとかって感じなんだろうな。
一攫千金手に入れた宝くじに当たった人とかだとすり寄ってきたハイエナに寄付しないとあっという間に『人でなし』だとか、『業突く張り』などのレッテルを貼られて非難が嵐になって押し寄せるって話だからなぁ。
他にも運良く貴重品を手に入れたりしたら気付いたらその人は海外に急に行く事になったって噂が流れて居なくなってたとかどこかで聞いたし…
そう言う話をリアル側で何度か聞いたけど…ある意味ゲームよりスリリングな世界だよな…リアル世界。
それと…昨日マルクスが言ってたアースドラゴンの幼生体だとか何だっけ?何とかフェニックスの羽根?
あれもレッサードラゴンレベルでギムリは扱ってる風に言ってるが…もしかしたらあった事を知らないのか?
内通者が居るって総一郎達からの報告も一緒に考えるとここも安全では無い感じか…
「まぁ細かい事は良いとして、どうする?どうせそんな大金を稼いでもこっちに置いていく事になるかもしれないから1番良い装備を買っておくか?」
メリスとリーフはさすがに即答はし辛かったらしく、少しの間悩んでいたけど、昨日フランが現金化に走った付き合いの有る店から色々代価に使えそうな宝飾品とか綺麗な布とかが渡されていたらしく、それをフランがカウンターに並べていた。
どうも持ち込んだ先の店の人もかなりの金額が動きそうな気配を感じていたらしく、裏交渉が始まっていたようだ。
宝石とかは、『それ以外の素材が有れば優先的に交換しませんか?』的なエサとして持ち帰らされたんじゃないかってギムリが教えてくれた。
メリスはとりあえず自分の目で見て確認する気になった様だが、リーフはまだ奴隷の状態なので選ぶのにどうも躊躇があるらしい。
なので、とりあえず提案してみた。
「なぁメリス、ちょい俺とリーフで奴隷商に先に行ってみようと思うんだが、ここ任せても良いか?」
「…あぁ…好きにして良いぞ。私はちょっと忙しいから話は後で。」
どうも宝石と言うのはどの世界でも女性を魅了するようだな。
メリスの事はギムリとフランに任せて、とりあえず昨日の今日でまた襲われるとは思えないが一応バルサ姉さんを護衛に店に置いてからリーフと総一郎を連れて出てきた。
奴隷商に関しては簡易マップにマーカーを付けてもらえたので自分達だけでも大丈夫だろう。
俺とリーフと総一郎で店を出ると一匹の変わった色合いのクモが護衛に現れた。
最初リーフがドアを開けたら軒の辺りにぶら下がっていたらしくその場で腰を抜かさんばかりに驚き尻もちをついていた。
その後少しの間恥ずかしそうにお尻側を押さえていたけど…?
ちなみにそのクモ、アラーニェ・スキュラーという種族で、♀の糸使いLv.36だった。
体長は脚の1番長い部分を自然体の状態で測れば大体20cmほどで、体の色が肌色だったのと、大きなピンク色の目が二つと触肢が収まった近くに2対小さな目があるので…なんとなく上向きに寝そべった女性っぽい見た目だったりする。
しかもうまく角度を合わせて見れば…M字開脚3連。
3連M字開脚状態ってだけでもご飯2杯ぐらいいけそうなのに…ぶっちゃけると、目の辺りがおっぱいに見える。
いや、だからどうしたって言われそうだが、虫々ランドを経験してしまった俺にはクモだろうがジャイアントGだろうがおっぱいイメージが体に有るだけで好印象になりつつあるんだ。
と言う訳でバルサ姉さんと同じく頭に乗る事を許した。
歩いていてガラスに映る自分を見ると…なんとなく新しい帽子でも被ってる感じ?
ただこの帽子、リーフにはあまり受けが良くなかった。
そして10分ほど歩いて移動するとマーカーの有る場所に到着。その場所にはけっこう大きな建物があった。
「ここで合ってるのか?」
チラチラと俺の頭に視線を向けつつもリーフが頷いた。
「私はここでメリスさんのパーティーに買われました。」
とりあえず間違い無かったので開いてる門をくぐると建物の近くにある小さな店員用らしき出入り口から1人の男が出てきた。
「いらっしゃいませ。当エイク商会に初めて御来店いただいたお客様でしょうか?」
とても人当たりの良さそうな40代位のヒューマンが出てきて対応してくれた。
エイク…East India Companyの略称だったりするのかな?
とりあえずリーフの事を説明して奴隷から解放させたい旨を伝えるとすぐに部屋に通された。
「そうですか、うちの奴隷だった子を解放したいと…畏まりました。それではすぐに処置をしましょう。彼女を少しの間お預かりしますね。」
そう言ってリーフを別の部屋に連れて行き処理をしてくると言って1人残されたんだが…
さっきから何度も総一郎から『危険』との意識が届いていた。
どうも紅茶の様な物を出されたのだがそれが怪しいらしい。
そして総一郎の言う事を信じ飲まずにいたら少しして対応した男とは別の男が10人ほど部屋に入ってきた。
「あんたやっぱりテイマーだったみたいだな。だがちょっとだけ…」
1番近くに来てしゃべり始めた男がいきなり倒れた。
頭が落ちた所が絨毯じゃなければ割れていたんじゃ無いかって勢いでまったく受け身とかを取らずに。
俺と後ろに並んでとり巻いていた男9人は何が起こったのかまったく判らずにポカーンとしていたのだが、その後俺に近い辺りに立っていた男から順に倒れて行って全員が動かなくなった。
とりあえず総一郎を見てみたら頭の上に視線が動いた。
手を頭に近づけて手の甲に乗ったアラーニェ・スキュラー♀を顔の前に持ってきて聞いてみた。
「なぁもしかしてお前が何かしたのか?」
そしたら、『危険だから撃った。怪我させたら食べられる』どうもこんな事を伝えて来たようだった。
誰が食べるんだ?
そして何をしたのか詳しく聞いてみると、どうもこのアラーニェ・スキュラーは糸を飛ばす事が出来るらしいく、その糸にとても強力な麻痺毒があるそうで、人であれば皮膚に付着した状態で10秒ほどで動けなくなるらしい。
そして食べられる相手はイメージ画像で届いたんだが、どうも街に来るまでの間に獲物の解体をしてくれていたジャイアントスパイダーの個人経営者♀Lv.72らしかった。胴体部分に死神ですか?って模様があったからたぶん間違い無いと思う。
とりあえず食べられない様に頑張ってくれたのは良いのだが、実際の所この男達が何をしにきたのかがイマイチ良く分らない。
とりあえず飲み物に何か危険な物を入れて出したのだから好意的な対応の一環として来た訳では無さそうなんだが…
とりあえず総一郎が言っていたあの店の中の内通者の話もあったし早めにお暇した方が良さそうだと思い、リーフを探す事にした。
リーフが連れて行かれたドアを開けてみると廊下が左右にある。
「なぁ総一郎?リーフどっちに居る?」
チョットの間総一郎は匂いを嗅いでうろうろしていたが右の方に頭を向けて一度鳴いて教えてくれた。
「そうか、ありがとな。とりあえずリーフの居る所まで案内頼むな。アラ子さんは変なのが出てきたら対応頼むな。」
『あらやだ♡名前もらっちゃたわ♡』みたいな意識が戻って来た。
総一郎が走る速さに合わせて移動していると、どうも奴隷商の建物を裏口方面に出て、どこか違う場所に向かっているらしかった。
そして10分ほど走っていると総一郎から『20人以上居る』との報告が来た。
目の前にある坑道の中にリーフは連れ込まれたらしい。
さてと、1人…じゃないか総一郎とアラ子さんだけではちょっと相手の規模が大きい気がする。
こんな場所を棲家に出来る…しかも総一郎からの報告では昨日ギムリの店に押し入って総一郎とバルサ姉さんに撃退された族の臭いもしているそうで、なんとなくだけど、けっこう大きな規模の集団ではないかと思う。
そしてそんな連中が棲家に使っている廃坑を探すとなれば、そこそこ広い範囲を探索しなければならない可能性が高い。
とりあえずこんな場所で役に立ちそうなモンスター…やっぱりジャイアントG親衛隊か?
とりあえず若干大きめの隊長Gを呼び出してここの探索を頼めるか聞いてみた所、『全部隊で対応すれば10分掛からない。』との回等があった。
と言う訳で全部隊に応援を頼む事にした。
坑道の入り口に選抜A隊から順に100匹づつ現れてそのまま飛んで入っていく。
B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L…とりあえずここらで打ち止めだったんだけど…
「リーフ…大丈夫かなぁ…」
どっちかと言うとジャイアントGに囲まれて泣いてそうな方で心配になった。
「とりあえずじゃが、昨日出してもらった素材の確定した分の買い取り価格が8,590,000リオンになった。そして現金化に関してじゃが、一応目処は付いた。安価な奴らだけじゃが今週中には金をそろえられるじゃろうて。それと2週間後に定期オークションが行われる予定なんじゃが、それで金額が決まる素材が半分程度残っとる事から最終的にどれぐらいの金額になるかは判らん。」
なんか…けっこうな金額になりそうな言い方だな。
「だとしたら…メリスとリーフの装備に関してはその…昨日もらった1,000,000リオンを除いた7,590,000リオンで買えば良いのか?」
とりあえずフランが店の人と一緒に奥から椅子とお茶を持って来てくれたので
カウンターの所に集まって話をしてる。
出されたお茶がなんとなくコーヒー♪
「今の所確定しとる金額がソレなだけじゃ。とりあえずうちの店…に限る必要は無いな。この街全ての店から最高の装備をかき集めてもオークションの売り上げの半分も使わんじゃろうと思うからそのつもりで確認してみろ。それと商業ギルドに伝があるなら自分らで出しても良いが?」
ギムリがそう言って俺達を見てきたが、当然俺にはそんな伝など無いしメリスもお金の管理などに関してはパーティー内ではノータッチだったらしいし、奴隷だったリーフは聞くまでも無い。
「…無いようならうちに任せてくれ。オークションの集計から装備などの金額も合わせて全部こっちで処理する。」
オークションなどに関してお願いする事にして装備の話に移ったのだが、ギムリが他所の店の商品を選んでも良いと言ってきた事でメリスとリーフを見るとちょっと戸惑ってる。
「なぁ、そこまでの金額の話になるのか?」
あっ、ギムリに見下された気がした。しかも溜息まで吐かれた。
「…あのなぁ。ドラゴンの素材とか10年に1回も持ち込まれんのだぞ?鱗程度であればまだ運良く拾う事が有るとしても骨とか肉とか角とか牙とか…一応そのドラゴンはレッサー種だったからまだオークションで扱われるがそれより上位の奴だったらお前ら消されて権力者に全部取り上げられとるかもしれんからな?」
なんか…嫌なリアル世界との共通点だなぁ…
少し良い物であれば回りは金を出して交渉してくるけど限度を超えたら気付いたら落としいれられて社会的に死んだ状態にされてしまうとかって感じなんだろうな。
一攫千金手に入れた宝くじに当たった人とかだとすり寄ってきたハイエナに寄付しないとあっという間に『人でなし』だとか、『業突く張り』などのレッテルを貼られて非難が嵐になって押し寄せるって話だからなぁ。
他にも運良く貴重品を手に入れたりしたら気付いたらその人は海外に急に行く事になったって噂が流れて居なくなってたとかどこかで聞いたし…
そう言う話をリアル側で何度か聞いたけど…ある意味ゲームよりスリリングな世界だよな…リアル世界。
それと…昨日マルクスが言ってたアースドラゴンの幼生体だとか何だっけ?何とかフェニックスの羽根?
あれもレッサードラゴンレベルでギムリは扱ってる風に言ってるが…もしかしたらあった事を知らないのか?
内通者が居るって総一郎達からの報告も一緒に考えるとここも安全では無い感じか…
「まぁ細かい事は良いとして、どうする?どうせそんな大金を稼いでもこっちに置いていく事になるかもしれないから1番良い装備を買っておくか?」
メリスとリーフはさすがに即答はし辛かったらしく、少しの間悩んでいたけど、昨日フランが現金化に走った付き合いの有る店から色々代価に使えそうな宝飾品とか綺麗な布とかが渡されていたらしく、それをフランがカウンターに並べていた。
どうも持ち込んだ先の店の人もかなりの金額が動きそうな気配を感じていたらしく、裏交渉が始まっていたようだ。
宝石とかは、『それ以外の素材が有れば優先的に交換しませんか?』的なエサとして持ち帰らされたんじゃないかってギムリが教えてくれた。
メリスはとりあえず自分の目で見て確認する気になった様だが、リーフはまだ奴隷の状態なので選ぶのにどうも躊躇があるらしい。
なので、とりあえず提案してみた。
「なぁメリス、ちょい俺とリーフで奴隷商に先に行ってみようと思うんだが、ここ任せても良いか?」
「…あぁ…好きにして良いぞ。私はちょっと忙しいから話は後で。」
どうも宝石と言うのはどの世界でも女性を魅了するようだな。
メリスの事はギムリとフランに任せて、とりあえず昨日の今日でまた襲われるとは思えないが一応バルサ姉さんを護衛に店に置いてからリーフと総一郎を連れて出てきた。
奴隷商に関しては簡易マップにマーカーを付けてもらえたので自分達だけでも大丈夫だろう。
俺とリーフと総一郎で店を出ると一匹の変わった色合いのクモが護衛に現れた。
最初リーフがドアを開けたら軒の辺りにぶら下がっていたらしくその場で腰を抜かさんばかりに驚き尻もちをついていた。
その後少しの間恥ずかしそうにお尻側を押さえていたけど…?
ちなみにそのクモ、アラーニェ・スキュラーという種族で、♀の糸使いLv.36だった。
体長は脚の1番長い部分を自然体の状態で測れば大体20cmほどで、体の色が肌色だったのと、大きなピンク色の目が二つと触肢が収まった近くに2対小さな目があるので…なんとなく上向きに寝そべった女性っぽい見た目だったりする。
しかもうまく角度を合わせて見れば…M字開脚3連。
3連M字開脚状態ってだけでもご飯2杯ぐらいいけそうなのに…ぶっちゃけると、目の辺りがおっぱいに見える。
いや、だからどうしたって言われそうだが、虫々ランドを経験してしまった俺にはクモだろうがジャイアントGだろうがおっぱいイメージが体に有るだけで好印象になりつつあるんだ。
と言う訳でバルサ姉さんと同じく頭に乗る事を許した。
歩いていてガラスに映る自分を見ると…なんとなく新しい帽子でも被ってる感じ?
ただこの帽子、リーフにはあまり受けが良くなかった。
そして10分ほど歩いて移動するとマーカーの有る場所に到着。その場所にはけっこう大きな建物があった。
「ここで合ってるのか?」
チラチラと俺の頭に視線を向けつつもリーフが頷いた。
「私はここでメリスさんのパーティーに買われました。」
とりあえず間違い無かったので開いてる門をくぐると建物の近くにある小さな店員用らしき出入り口から1人の男が出てきた。
「いらっしゃいませ。当エイク商会に初めて御来店いただいたお客様でしょうか?」
とても人当たりの良さそうな40代位のヒューマンが出てきて対応してくれた。
エイク…East India Companyの略称だったりするのかな?
とりあえずリーフの事を説明して奴隷から解放させたい旨を伝えるとすぐに部屋に通された。
「そうですか、うちの奴隷だった子を解放したいと…畏まりました。それではすぐに処置をしましょう。彼女を少しの間お預かりしますね。」
そう言ってリーフを別の部屋に連れて行き処理をしてくると言って1人残されたんだが…
さっきから何度も総一郎から『危険』との意識が届いていた。
どうも紅茶の様な物を出されたのだがそれが怪しいらしい。
そして総一郎の言う事を信じ飲まずにいたら少しして対応した男とは別の男が10人ほど部屋に入ってきた。
「あんたやっぱりテイマーだったみたいだな。だがちょっとだけ…」
1番近くに来てしゃべり始めた男がいきなり倒れた。
頭が落ちた所が絨毯じゃなければ割れていたんじゃ無いかって勢いでまったく受け身とかを取らずに。
俺と後ろに並んでとり巻いていた男9人は何が起こったのかまったく判らずにポカーンとしていたのだが、その後俺に近い辺りに立っていた男から順に倒れて行って全員が動かなくなった。
とりあえず総一郎を見てみたら頭の上に視線が動いた。
手を頭に近づけて手の甲に乗ったアラーニェ・スキュラー♀を顔の前に持ってきて聞いてみた。
「なぁもしかしてお前が何かしたのか?」
そしたら、『危険だから撃った。怪我させたら食べられる』どうもこんな事を伝えて来たようだった。
誰が食べるんだ?
そして何をしたのか詳しく聞いてみると、どうもこのアラーニェ・スキュラーは糸を飛ばす事が出来るらしいく、その糸にとても強力な麻痺毒があるそうで、人であれば皮膚に付着した状態で10秒ほどで動けなくなるらしい。
そして食べられる相手はイメージ画像で届いたんだが、どうも街に来るまでの間に獲物の解体をしてくれていたジャイアントスパイダーの個人経営者♀Lv.72らしかった。胴体部分に死神ですか?って模様があったからたぶん間違い無いと思う。
とりあえず食べられない様に頑張ってくれたのは良いのだが、実際の所この男達が何をしにきたのかがイマイチ良く分らない。
とりあえず飲み物に何か危険な物を入れて出したのだから好意的な対応の一環として来た訳では無さそうなんだが…
とりあえず総一郎が言っていたあの店の中の内通者の話もあったし早めにお暇した方が良さそうだと思い、リーフを探す事にした。
リーフが連れて行かれたドアを開けてみると廊下が左右にある。
「なぁ総一郎?リーフどっちに居る?」
チョットの間総一郎は匂いを嗅いでうろうろしていたが右の方に頭を向けて一度鳴いて教えてくれた。
「そうか、ありがとな。とりあえずリーフの居る所まで案内頼むな。アラ子さんは変なのが出てきたら対応頼むな。」
『あらやだ♡名前もらっちゃたわ♡』みたいな意識が戻って来た。
総一郎が走る速さに合わせて移動していると、どうも奴隷商の建物を裏口方面に出て、どこか違う場所に向かっているらしかった。
そして10分ほど走っていると総一郎から『20人以上居る』との報告が来た。
目の前にある坑道の中にリーフは連れ込まれたらしい。
さてと、1人…じゃないか総一郎とアラ子さんだけではちょっと相手の規模が大きい気がする。
こんな場所を棲家に出来る…しかも総一郎からの報告では昨日ギムリの店に押し入って総一郎とバルサ姉さんに撃退された族の臭いもしているそうで、なんとなくだけど、けっこう大きな規模の集団ではないかと思う。
そしてそんな連中が棲家に使っている廃坑を探すとなれば、そこそこ広い範囲を探索しなければならない可能性が高い。
とりあえずこんな場所で役に立ちそうなモンスター…やっぱりジャイアントG親衛隊か?
とりあえず若干大きめの隊長Gを呼び出してここの探索を頼めるか聞いてみた所、『全部隊で対応すれば10分掛からない。』との回等があった。
と言う訳で全部隊に応援を頼む事にした。
坑道の入り口に選抜A隊から順に100匹づつ現れてそのまま飛んで入っていく。
B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L…とりあえずここらで打ち止めだったんだけど…
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