隣の女の正体は…

笛鳴ことり

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待ちに待った瞬間!!

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そして遂に待ちに待ったその日は突然やって来た。


「来週予定日だな。かおり!皿洗いなんか俺がするから!かおりはこのソファーでゆっくりしといたらいいんだから。」

さとしはいつもこんな風に私を気遣ってくれている。



「さとしだって一日仕事して疲れてるんだし、、、これくらいするよ。」


「いいから!かおりはゆっくりしてて。」


「うん、、、。ありがとう。

じゃあそうさせてもらうね。

あ、、、、、なんか、、、お腹が、、、急に、、、

痛い、、、!」


「おい!大丈夫か?かおり!かおり!」


私たちはとりあえず簡単な荷物を持ち、急いで車に乗り病院へと向かった。



「もしかしたら今日、もしくは明日赤ちゃんが産まれるかもしれないねー。だから大森さん今日はこのまま入院して下さいねー。」


「そうなんですか、、、!分かりました。先生ありがとうございます。宜しくお願いします。」


先生からの説明を受けて私たちは個室で過ごしていた。



朝方になり陣痛の感覚がさっきよりも短くなり痛みもだんだん強くなって我慢できなくなるほどになって来ていた。


「さとし、、、!さっきより、、、凄く痛い!
産まれると、、、、、思う。」


「かおり!大丈夫か?今すぐ先生を呼ぶからな!」


「痛い!!、、、、、痛い!!、、、痛いぃー!!
無理ー!痛いー!」


「かおり!先生が来てくれたよ!」


「大森さん。大丈夫ですよー。今から分娩室へ移動しますねー。私たちがついてますので、頑張って元気な赤ちゃんを産みましょうねー。」


「は、、、、、はい。」


私は激しい痛みの中、その一言を言うのが精一杯だった。


そこからちょうど1時間後、、、、、。


「ほぎゃーーー!!ほぎゃーーー!!ほぎゃーー!!」


「おめでとうございます。元気な男の子ですよ。」


「う、、、、う、、、、産まれたぁーーーー!!!

かおり、、、かおり、、、本当に本当にありがと

う!!そして本当にお疲れ様!!」


さとしはわんわん泣いて泣いて泣きじゃくっていた。


私もつられて自然とポロポロ涙が出てきていた。


と言うか汗と涙でぐちゃぐちゃでもう訳が分からなくなっていた。


「大森さん。本当に良く頑張りましたねー。」


看護師さんが赤ちゃんを私の横へとそっと優しく置いてくれていた。


「かわいい。」


「本当にかわいいね。鼻がかおりにそっくりだ。」


さっきまで私のお腹の中にいたその小さな小さな赤ちゃんは、力強く私の指をぎゅっと握りしめていた。


それは私にとって力強い新たなスタートを切る勇気を確かに与えてくれていた。


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