ネムノキ

Nick Robertson

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ネムノキ

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泣いている妹へ
「ねむの木食べさせようや。この子好きなの」
と金色の缶詰を持ち出す母

過呼吸になって本人が辛そうである

膝の方をたたいて「寝なさい!」としてもみたが
それが通用する話ではないと悟ると
母は薬でもって落ち着け
「はい、もうこれで楽になるからね」と態度も優しくした

ヒスタミンが体を巡っていく

首の痒いのはいついつもの話

軽くでも掻かないで
手を持っていかないで

クラクラめまいがするので正しいんだ

やりすぎると逆効果であるから頃合いを、とおっしゃるのだが
「丁度よく」と言うのは私の1番苦手な表現だ

空気、、日常と溶け込んでるみたいな私

自殺が絶対悪という認識は変えたい

後から出来た物たちは
しっかりした基盤を持たない

あまりに進化して
原形の姿を誰も知らない

静かにいよう
それしかできない

一体いつまで私はここで暮らすの
最長1ヵ月弱、最短今

膿を1つずつ取り除いてやる
体重すら変わる気がする

ふとっちょの幅の広い子供のゴキブリが現れたが
早速猫のおもちゃ兼おやつになった

キスするみたいに優しく食べる

ここまでされたら許すしかない

根深い腫れだ
押さえたら脳が痛むでしょう?

このようにして我々
その日その日を暮らしているの

眠気は増幅し
頭はそれでも言葉を紡ぐ

池の底の自転車のペダルが回っていた
あんな藻にまみれているのに

血を吸うのはまだ分かるとして
どうしてそこを痒くする?!

耐性があるので平気です
もう一度食らったとしても生きてけます

あるいは実践経験の浅いのが悪かったんじゃないかって叫ばれたして
居心地悪くなってきたから
夜逃げした

自分でパーツ組んで
ニヘラァと笑って、そこで事切れた

5kgが腹から転がり出てくるってどうよ
信じられない話だ

大昔はいろんな人間の種類がいたが
卵を見つけるタイプの人間は
みんな絶滅してしまった

確かめないから防げたはずの事故が起きる
数秒の確認で防げたはずよ

チョコパフェのコーンフレークの部分を
ちょっとアホな気分でポリポリ奥歯で噛む

私を味方につけたい人々が
私の争奪戦をしている
皆、私でなく
私の権力を渇望しているのだ

おもちゃの説明書きをまともに読んだためしがない

俺っちも名が売れた
生活もこんなに変わった
でも俺っちの生活はもう不変だな

カメラが回っていないところで暴力
みんなが見ているときに善人だったら
善人だよ~んという精神

それがしは殴る蹴るの行為を認めようと思うのです

風に乗せて飛ばした過去だ

目の腫れぼったさは
夜の重みが原因だ

「君はテレビのカメラの前では悪さばかりするね。悪人に見られたいの?目立つから?」
「いや、逆だな。私は善人と思われたい」
「?」
「テレビの中で100コ良いことしたら悪人になるからな」
「どういうことだ?」
「そんな人がテレビの外で1回でも悪い事したら『あいつは本当は腐った性格をした奴なのだ』と言われるんだ。
逆にテレビの中で100回悪さする人は、私生活で1つでも良いことしたら『本当は良い人だけど、テレビの中ではワルモノを演じているんだ』となる。こっちのが良いに決まってる」

情けない
どうしてこうも太刀打ちできないのか

自分だけの正当性を主張する

いずれ認められると信じていたが

怒鳴られ続けた半生であった

字引きを読んでいたので
たいていの言葉の意味は教えられるよ

ミミズクの好物はハンバーグ

冷徹な人物だが
いちど褒め出したらすごい


ミルフィーは幼少期から大剣士として育てられてきたが、能力を更新した折にそれらのスキルまで手放してしまったことを語った。

「…でも、こんなこと信じてはくれないだろうな」
「いや、信じるよ」
「そうだよなぁ。俺だって他者からこんな話されたら1ミリもホントのことだと思わないもん」
「疑う余地ないと思うんだけど」
「あーあ、まぁ信じてもらえなくっても構わない。今の話は全部なかったことにしてくれ」
「だから信じる…」
「ゴタクを申すな!!」
「おーい」
「なかったことにしてくれと言ったじゃないか!どうして…」
ミルフィーは私の膝にすがるように泣き崩れた。


呑まなきゃやってけないものな

1周歩いてこよう

よし、寝るか


明かりのついた1室で誰かが着替えているように見えた
外に干してた服持ち込んで
ゆらぁ、とそれを着る

じっくり見て、900%以上男だなと思った
0が1つ多いせいでman of the manになっちゃった(そう考えながら歩いた)


外出したい猫と、阻止したい家族

家が1つ壊れて更地になってた
その上を歩くとショベルカーの轍がくっきりあった

草々を抜くと
生物を殺している感じがはっきり分かるんだ(わかんだね)

脱力すること
どうしても力む状況にあって
すっかり力を抜いてしまうこと

土人形を握って変形させた

卓球の壁打ちをあんまり本気でやるから
1日で右胸が筋肉痛よ

新潟のコシヒカリを岩手の土窯で炊いて食う

子を拐う予定だったのに
子に拐われた

虫眼鏡で蟻を焦がしても
叫び声は聞こえない

爪の内側のピンクの濃いのは
全て血流なんだってよ

部活を始めたら2、3年後に辞めるのが普通だ
1年足らずの退部は
何かしらの事情が思われる

こんな暑いのにかき氷なんか食ってたら
腹が冷えて仕方ないだろう

長い付き合いだし、慣れてるからね
「こっちを見てよ!もっとかまってよ!!」
って言ってるだけなんだ
放っておくのが1番さ
中途半端に構ったら「もっともっと」と終わりがなくなる

歯ぎしりでエナメル質が取れたので
そんな赤っぽい、いかにも薬の匂いがする歯磨き粉で歯を磨くらしい

一人暮らしはするもんだな
生活スタイルの調整にいい
特に、知り合いを作らず
しかし大学にはしっかり通う習慣をつけておけば

下手に触発すると
大きな被害が出るぜ
「知らなかった」ではちょいと済まない

木製の古狸の目玉がこっち向いてる
なんだよ、何か言いたいのか

いつでも風呂に入っていいことになっている
とても評価できる制度だ

充電器置いて来ちまってね
こっちの型には合わないから
こりゃヤっちまったわ

鼻血がうっすら出てきたよ
これから3日はともかく鼻を大事にしろ
昨日鼻腔の壁にくっついた鼻くそ取るために
ちょっとそれ引っ張っちゃって傷が入った
そして今鼻の脂取るために両手の人差し指で鼻押し付けたら少し血が出た
風呂で温まったらもう多量の出血するかもしれんぞ
大切に大切に

やりたい放題やってくれるじゃん
反動が来るのは当然でしょ

タマの下側痒いのは
むむう、と考えないことしかできへん、と考える

昼寝は必要経費だよん

天井にハリついてたら助かるって聞いたから


2の倍数は偶数、5の倍数は一の位が0、5の時、はわかるけれど、3の倍数が位の数をそれぞれ足した数を3で割れるかどうかでわかるってのは納得いかない。魔法としか思えない。確かめても当たってるからそうなんだろうけど、訳が分からないよ、となる人がいた。そこでこう示す。

例えば1,346と言う数字があったとする。
こいつは1,000 × 1 +100 × 3 +10 × 4 +1 × 6でできている。

それにちょっと手を加えて(999 +1)× 1+ (99 +1)× 3+ (9 +1)× 4 +1 × 6とするのだ。

9は3で割り切れる
99も999もだ。

だから999 × 1 、99 × 3、9 × 4の部分は全部3の倍数としてまとまっていることになる。

そこで、それを除いてやって1 × 1 +1 × 3 +1 × 4 +1 × 6が3の倍数かどうかを調べれば良いのだ。

ちなみに1346は3で割り切れない。
適当に書いてみた数字だもので。


自分の生活様式に合わせて環境が変化すると勘違いしてしまうことがある
ちょっと考えてみれば、そんなのありえないってすぐわかるのに

うるさいなぁ、邪魔しないでよ

滝の中で自分を想う

いっつもくだらないことしてたなぁって、
残念に思ったりしちゃう

墓穴を掘った
だって生きるのに疲れて

多分死ぬのに飽きて生まれたのだ

ハンガーに引っかかってた着物
あれもう捨てたからね
38万したの知ってて
捨ててやるって強く思って捨てたからね

オレンジを搾り取って出た汁を
まとめてコップに移して
コクリと喉を引きつらせて一気に干した貴婦人の
膝の上で撫でられているペルシャ猫に惚れてしまった

あれはちょっと面白すぎたと彼は言って
声を出さずにくく、と笑ってみせた
おそらくここがカフェでなかったら
盛大に吹き出していたんだろう

もう私を縛るものは存在しないのだから
陽気に行こう?

体の細胞は3ヶ月総入れ替え制なのでありますので
あなたのそのお怪我も3ヶ月後にはすっかりぃ…
良くなりゃいーですな

認めてもらいたいわけでない
清らかでありたいのだ

よし、ちっとチャリ漕ぐぞ

カラスの群れ、
稲刈り終わった跡にいる
一見して100匹ほどいると思ったが
ざっと数えるに66匹
走って脅かすとみんなして浮き上がる

ケアサービスの施設内で
おじいちゃんおばあちゃんが並んで
ぼーっとテレビの台風についてのニュースを見ていた

歯がガチガチ鳴っていく

稲が波打つ壮大な様子をずっと見ていた

申し訳ないが
今寝るわけにはいかんのさ

こんばんは、私もあなたの家に泊まらして

東から西へ有機が流れる

終末の世界にいることの幸せ

いくら手を振っても
応答は無いのである

ミステリーの複雑なのが我が人生

強いのに詐称

不都合の内に便利が潜む(棲む)
抽出しなければ

皮算用をいつまでも続けた

カカシだらけの田園があった
稲作以外の時季はひたすらカカシ作りに精を出しているのではないか

遠くが見えないや

離反の衆は見なかったことにしよう
置いてけぼりにするのだ

バイクから逃げようとUターンしようとすると
車が来ていてびっくりして止まった

斬新性を追求するしかない

眠りこけながらでも書けないか

毛糸玉を解いて
端をチュルチュルと飲み下した

いつまでも傷み続けていたい

完全形は均一的だが
欠損箇所があるものは綺麗だ

シオカラトンボの灰がかった水色は
酸性雨で溶けた柱の色そっくりだ

56.9kgから59.7kgへ、また58.4kgへと変化する、1日ごとの体重

危ない気配である
また動画との闘いか
受動は苦しいものだ
出していかないと

風呂では予想に違わず鼻血を出した
これでも抑えられた方だ

ニキビの芯をほじくり取った

けなげに二本足ですっくと立って
ちょいと上を見て
清らかにいる
ふと、私に気がついて
少々戸惑うように微笑み
すらりと唇を中心から開けて
おはよう、と言う
まだ君がいると思わなかった
あれからかなりの時間が経つはずだけど
首をかしげ、特にそれ以上は聞かずにあくびをした

親を殺された子供の気持ちはわからないが
見たことも聞いたこともない一個人が死亡した時に受ける感情は知っている
自分にとってそれはリアルな物語である
へぇ、と若干の感嘆をする  それだけ
今までその手のニュースを大量に見て
まだ身近な人のそれを知らない
日本人て結構多いのだなぁと思う
親を殺された子供の気持ちは測れないが
赤の他人が今も生きている、その事実はなんとなくわかる
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