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嵐の中で
何か大きな生き物が駆け抜ける
稲光がしたその刹那のみ
全貌が、否、その影の形が露わとなって
ただ轟々としている
雨が太い線を示して強かに地面へぶつかる
水たまりに混じった泥水が何度も巻き上げられるくらい
その間を、バシャバシャと何かが走る
木々は地面へ残るのがやっとと言うようで
ゴミさえそこらを飛んで行くのに
生き物の音は遠くからだと聞こえまい
雨と雷のにかき消されてしまうからだ
と言って
近くにいたのではその存在にすら気がつけないのであろう
落雷鳴り響き多量の光が放出された瞬間にのみ
その生き物は力強く両脚を振り上げているのである
何か大きな生き物が駆け抜ける
稲光がしたその刹那のみ
全貌が、否、その影の形が露わとなって
ただ轟々としている
雨が太い線を示して強かに地面へぶつかる
水たまりに混じった泥水が何度も巻き上げられるくらい
その間を、バシャバシャと何かが走る
木々は地面へ残るのがやっとと言うようで
ゴミさえそこらを飛んで行くのに
生き物の音は遠くからだと聞こえまい
雨と雷のにかき消されてしまうからだ
と言って
近くにいたのではその存在にすら気がつけないのであろう
落雷鳴り響き多量の光が放出された瞬間にのみ
その生き物は力強く両脚を振り上げているのである
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