苦悩する日々

Nick Robertson

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寝所へ入り、鎧を脱ぎ捨てる。

風呂も入れると聞いたが、それはやめておいた。汗でベトベトしているわけでもない。

それに如月が一人で入れるとは思えなかった。

じゃあ俺だけ入ったら良いだけの話ではあるが、まあ今日はどうだっていい。明日があるんだから。

如月はあいにくぼーっと立ったままだったから、俺が鎧を脱がせてやった。人形遊びをしているような奇妙な気分だ。

それから、ベッドに寝かせる。

俺は反対側の、なるべく隅の方に忍び入り、如月に背中を向けて目をぎゅっと閉じる。

なんだか如月が哀れだった。俺がここまで追い詰めたのは確かなんだけど、破壊し尽くされたこの様子を見ると、放っておこうとはとても思えないのだ。

細く目を開けるとやっぱり月の光が見える。

カーテン、閉めた方が良かったろうか。
だがその程度で寝付きやすくなるとは思えない。

夜はこれからまだ続く。一回寝て、起きてしまえばたぶん空も明るくなってると思うんだけど。


ほっと息をつく。
どうも色んな事があり過ぎた。

そして今一番気にかかっているのは……………。

音をなるべく立てないよう、肘で体を押すように顔を上げて後ろを見た。



そこに如月がいる。



いや、いるのは分かっていた。
しかし目がぱっちり開いていてこちらを向いている。

一瞬で血の流れが頭にまで上るのを感じた。

「何だお前?」

布団をはねのけると如月の肩はビクリと動いた。

「お前、今日俺にどんだけ迷惑かけたかわかってんのか?」

肩を掴む。
女の息は荒くなっている。

「お前はよぉ…」

体が小刻みに震えている。

俺は、自分の中で必死に繋ぎ止めてきた糸がプツンプツンと切れていくのを感じていた。

「お前本当は動けるんだろ?なのにぼーっとつっ立ったまんまでよ、俺にどんだけ恥かいたか、どんなに誤解されたかわかってんのか!」

ちんこがそり立つ。女の目には涙がある。

「お前は…」

ズボンを脱いだ。すると如月はギュッと足を閉じ、両腕で股間をかばう。

「やっぱわかってんじゃねーか!」

それははねのける。じたばたと抵抗される。

俺はベッドの下に置いておいた剣を手にして鞘を吹っ飛ばすように抜き取り、その刃を女の体に突き立てた。

「あぁ!!!!」

叫び声に構わず何度も何度も腹に胸に突き刺す。

骨の重い手応えがある。血が溢れ出し服を染めていく。

抵抗する力はみるみる衰えた。

「お前は…」

やっぱり水色のパンツだった。
それを思いっきり下へ引きずる。

露わになった陰毛の、その下の膣に自分のちんこを挿入する。

前とほぼ同じ状況。なのに、苦苦した気持ちは何だ。

こんなこと望んじゃいなかった、俺は。


暖かな感触を感じたが、気持ち良くなかった。
それを覆そうと何度も腰を振ったが、それでもイライラするだけだった。

くそっ。
嫌気がさして、それを抜く。

如月の手にはもう力が入っていない。

「ゔ」
とても低い音が、喉の奥から漏れた。






長らくうなだれていると、突然如月の体が白く光りだした。

驚いて顔を上げると、如月の体から光の粒がほわほわと溶け出て行く。


すると如月の体が透けるように見えて、そしてぼんやりと目の前からなくなってしまった。

「は、ちょっ」

反射的に、シワだらけになった布団を伸ばす。

あんなに噴き出していた血もすっかりなくなって、ただ、ベッドのシーツに切れ込みができて中の綿が漏れていた。
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