荒涼の華

3人物為替

私はうわんと言って泣いた。
途端に人が駆けつける。
ぼっちゃんどうしたのはぐれちゃったの
ううんちがうの
じゃあどうしたの
なんでもないの
おかあさんはどうしたの
いないの
それじゃあまいごだね
ううんちがうの
それじゃどうしたんだい
おにいさんはなきたくなることないの
あ…
ふふふ

そう言って男の子は消えてしまいました。
後には変な置手紙があります。
「私、あれは私の幻覚だ。みんな幻覚。すべて幻覚。何もかも。」
私はどうしてこの頃の子はよく漢字を知っているのだと思いましたが、男の子がいた証拠にはその字は大変に汚かったのでありました。